内閣参与も反対 消費税10%・・・
しんぶん赤旗
【転載開始】
■高すぎる!
内閣参与も反対 消費税10%/不況いっそう
貧困化が加速
日曜版 2018年11月18日号
消費税10%への増税の危険性を
深く懸念する声が、いま党派を超え
て広がっています。
内閣官房参与を務めている藤井聡
京都大学大学院教授もその一人。
「10%への増税は日本経済を破壊する」
と警告する思いを聞きました。
笹川神由記者
私は、来年10月の消費税増税は
凍結すべきだと思っています。
10%への税率引き上げは、 日本経済
を破壊するからです。
日本経済にはまだ、2014年の
消費税増税のインパクトが濃密
に残っています。
消費税率を8%に上げた結果、
家計の実質消費支出は14年から
減り続け、17年までの4年間で7%
も減少しました。
消費税増税によって国民生活は
7%も貧困化しました。
環境税は、温室効果ガスを抑制
するため、石油・石炭に課税します。
このように税金には、その行動を
抑制する“罰金”のような働きが
あります。
いまの日本はまだデフレ不況から
脱却していません。
にもかかわらず、消費に対する罰金
として機能する消費税を増税すれば、
消費は低迷し、国民の貧困化がさら
に加速するのは間違いありません。
しかも来年は東京オリンピックの
建設特需が終わる時期で、経済の
さらなる悪化が危倶されます。
こうした状況で消費税を増税する
のは、 栄養失調で苦しむ子どもに
さらに絶食を 強いるようなものです。
クレジットカードで決済した消費者へ
の 2%分のポイント還元策のようなこと
を 重ねても、
「15兆円の補正予算を5年連続で支出
する」ぐらいの規模感がなければ、
大した効果は期待できません。
大企業向けに法人税の減税が繰り
返されてきました。
消費税増税は、その減収を穴埋めする
ためにほかなりません。
今なすべきは消費税増税ではなく、
所得税の累進課税を強化し、
法人税率を引き上げることです。
企業は多くの内部留保を抱えています。
法人税率を上げることで内部留保が
実体経済に還流され、大きな経済効果
が期待できます。
■被災地復興に大打撃
今年は全国各地で災害が相次ぎ、
経済的にも大きな損失をもたらしました。
各地の農業は大打撃を受け、
いまだに操業が停止したままの工場も
数多く存在します。
このまま政府が消費税増税に踏み
切れば、被災地は災害の被害と
「増税による被害」のダブルパンチを
受けることになるでしょう。
被災地復興の視点で考えても、
大きな禍根を残すことになります。
被災地の復旧・復興、防災・減災対策
などへの政府支出を増やし、
経済不況から国民を守ることこそが求め
られます。
消費税増税はこれに逆行します。
■消費に”異次元”の衝撃
昨年、男女200人を被験者とした消費税
増税についての消費者心理実験を京都
大学で行いました。
その結果、10%への増税はこれまでの
増税とは違う「異次元のインパクト」を
消費者に与える、ということがわかり
ました。
税率が3%や8%のときの消費税の
負担は、計算がややこしくて正確には
認識されにくい。
しかし、消費税率が10%になれば計算
は簡単です。
「価格の1割が消費税」と容易に認識
できることが、心理的負担感を格段に
大きくします。
実験では、10%増税はこれまでの増税
と比べて1.4倍もの「消費縮退効果」が
あるという結果が示されました。
その影響は短期では収まらず、
長期にわたって続きます。
消費税増税は日本経済に恐ろしい
被害をもたらします。
もともと日本がデフレに陥ったのは
1997年の消費税増税が原因です。
消費税率が3%から5%になり、
格差と貧困が拡大しました。
90年代後半から日本経済は停滞し、
「失われた20年」と呼ばれました。
日本の経済成長は消費税増税に
よって失われたのです。
■党派を超えて反対を
消費税増税推進派は、
すでに10% 以上の増税に言及し始め
ています。
「10%への増税は決まったことだから
仕方がない」と国民が容認すれば、
消費税率は15%、20%へとさらに
引き上げられるでしょう。
国民があきらめてしまえば“地獄へ
の扉“が開きます。
消費税10%への増税中止は十二分
にあり得ると思っています。
そのカギとなるのは国民世論です。
この問題に党派は関係ありません。
目の前のコップに入っている液体は
毒なのか、薬なのか。
国民が冷静に分析し、考えなければ
いけません。
私は毒だと確信しています。
【転載終了】
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「アベノミクス」が始まった年から、
安倍政権の経済政策は危険だと、
多くのブロガーが警告してきました。
しかし、その訴えも届かない安倍
支持者が40%超います。
その安倍首相と支持者に対する
義憤をぶつけたブログがありました
ので、次の記事でご紹介します。
かなり強烈に罵倒(と言っていいの
かな?)しています。