【男1女1】さくらくらくら【15分~】
【ジャンル】
ラブストーリー?
【あらすじ】
ホストと姫のデートなお話…?
【登場人物】
【ショウ】男性
ホストな人。
【ヒナ】
太客な人。
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ヒナ:ふふっ、ショウくん!
ショウ:何?
ヒナ:あーん
ショウ:あーん
ヒナ:どう?
ショウ:…ぅっ
ヒナ:え!?大丈夫!?
ショウ:うまい!!
ヒナ:もー!ショウくん!
ショウ:はは、ヒナの手作り弁当なんだから美味しいに決まってるじゃん
ヒナ:うぅ、ありがと…
ショウ:…(まずくてもまずいなんて言うわけ無いだろ)
ヒナ:…ぇ?
ショウ:え?
ヒナ:今なんて?
ショウ:な、何も言ってないよ?
ヒナ:そう?
ショウ:うん、他の人じゃない?
ヒナ:そっかー
ヒナ:お花見ってこんなに人が居るんだね
ショウ:開花宣言があったからじゃない
ヒナ:そうなんだ、ショウくんなんでも知ってるね!
ショウ:あー、うん
ショウ:というかよく場所取れたね
ヒナ:ショウくんのためだもん!がんばったよ!
ショウ:そっか、ありがとな
ヒナ:…むー
ショウ:ん?
ヒナ:もっと褒めてくれてもいいのにー
ショウ:よく頑張ったね、よしよし
ヒナ:むふふー
ショウ:…(だる)
ヒナ:ぇ?
ショウ:え?
ヒナ:今さ、なん
ショウ:お、おーっと、たこさんウィンナーが!!
ヒナ:…ぁ
ショウ:ごめん、落としちゃった
ヒナ:ううん、大丈夫!ショウくんが食べようとしたものだもん、ほら見て汚れてないよ!
ショウ:…?
ヒナ:輝いてるよ!
ショウ:(いや、砂まみれですけどぉ!?)
ヒナ:食べる?
ショウ:い、いらないよ?
ヒナ:いいの?食べちゃうね、パクっ!
ショウ:おま
ヒナ:もぐもぐ…ぁぁ…ショウくんのウィンナーおいしいよぉ…
ショウ:タコさんなタコさんウィンナー、お前が切って作ったやつな
ヒナ:…はぁーあ、ほんと今、幸せだよ、私
ショウ:そう、なんだ、それはよかったよ
ヒナ:ショウくんは?
ショウ:ん?
ヒナ:幸せ?
ショウ:…し、幸せだよ、当たり前じゃん!
ヒナ:よかったー、ふふっ
ショウ:…(きちぃわ…)
ヒナ:ん?大丈夫?
ショウ:だ、大丈夫だよ!(えぇ!?こいつ心の声聞こえてるやん、どうなってんの!?)
ヒナ:耳がいいから、かな?
ショウ:耳が良くて聞こえてたまるか!!
ヒナ:えー、だってー、大好きな人の事は何でも知りたいじゃんー
ショウ:知りたいからって、聞こえちゃだめでしょ!?
ヒナ:じゃあ、愛の力だね!
ショウ:ぐっ……は、ははは、ヒナはさすがだなぁ
ヒナ:うん!ショウくんも私の事わかるよね?
ショウ:大丈夫だよ
ヒナ:そっかー、うんうん、それで?
ショウ:それで?
ヒナ:今言った事に、答えてくれてないよ?
ショウ:言った?なにを!?
ヒナ:ふふっ、やだなぁ、ショウくんも私の心の声、聞こえてるでしょ?
ショウ:…うぐっ、、(んなの、わかるわけが…ぁ)
ヒナ:わかるわけが?
ショウ:わかるわけがぁ…あるよぉ?
ヒナ:だよね!!
ショウ:(なんで一方通行なんだよ、これ!!)
ヒナ:一方通行?
ショウ:くっ…
ヒナ:ショウくん?
ショウ:…
ヒナ:ま、まさかショウくんでも緊張しちゃうの?
ショウ:…(くぅ、、これか?いや、やるしかねぇっ!)
ヒナ:しょ、ショウくん…!?
ショウ:俺も愛してるよ、ヒナ
ヒナ:~~~ッ//////
ショウ:…は、恥ずかしいな、意外と
ヒナ:うぅ…他の子にもいっぱい言ってるから慣れてると思ってた
ショウ:言わないよ、ヒナだけ
ヒナ:そ、そうなの!?
ショウ:勘違いされがちなんだけどさ、簡単にそういうこと言わないようにしてるから
ヒナ:知らなかった
ショウ:なんだよヒナ、俺のエースなのにそんなことも知らなかったんだ
ヒナ:う、そんなことないもん!わかってた!
ショウ:はは、そうかそうか
ヒナ:バカにしてー!
ショウ:してないよー
ヒナ:むー!
ショウ:よしよし
ヒナ:よしよしすればいいってもんじゃないー
ショウ:じゃやめる?
ヒナ:だめ
ショウ:はいはい
ヒナ:ねぇ、ショウくん
ショウ:ん?
ヒナ:明日まで一緒にいてくれるんだよね?
ショウ:え?
ヒナ:ラスソン1週間全部取らせてくれたらって言ってたじゃん
ショウ:…あー、言った、かも
ヒナ:かもじゃなくて、言ってた!
ショウ:そうだね、言った言った
ヒナ:それじゃあ!
ショウ:でも、お店から呼ばれたら行かないといけないかもしれない
ヒナ:ぇ…?なんで?
ショウ:なんでって
ヒナ:…今までそんなの
ショウ:今まで?
ヒナ:う、ううんなんでもない!
ショウ:そっか、あとちょっとくらいは絶対一緒にいられるからさ、楽しも
ヒナ:ちょっと…?
ショウ:もう少しでお店開いちゃうし
ヒナ:そっ、か
ショウ:ほら、お弁当もまだ残ってるし食べちゃわないとね、あーん
ヒナ:ぁ、あーん
ショウ:どう?
ヒナ:どうって言われても私が作ったものだし…
ショウ:俺があげたのに?
ヒナ:ッ!?
ショウ:ほら、あーん
ヒナ:////あーん
ショウ:どう?
ヒナ:おいしい…!すごいすごいよ!!ショウくんのおいしい!!
ショウ:…よかったね、もう何もツッコまないよ、俺は
ヒナ:ツッコんでよ!!私に!!
ショウ:…はぁ
ヒナ:ため息つかないでー
ショウ:よしよし
ヒナ:むふー
0:プルルプルル(着信音)
ショウ:ッ!!
ヒナ:電話?お店?
ショウ:…ぉ、お店だ、ねー、うんうん、お店だ
ヒナ:えー、出ないで!
ショウ:いや、今日ここに来てる事お店に言ってあるし、それはできないよ
ヒナ:なんで言っちゃうの!
ショウ:ルールなんだから、しょうがないでしょ
ヒナ:むー!
ショウ:じゃあ、ちょっと出てくるから、いい子で待っててね
ヒナ:…うん
0:
ショウ:はぁ…ここまで来たら大丈夫か…
0:ポチッ
ショウ:何?
0:
ショウ:はぁ?帰るよ、大丈夫
0:
ショウ:わかってるって、あんなのと枕するわけないだろ
0:
ショウ:そうだよ。ただ、あれでも一応1番の太客だからしょうがないじゃん
0:
ショウ:…あのさぁ、宿カノじゃないって何回言わせるのさ
0:
ショウ:うん、そう
0:
ショウ:そうだよ、愛してる愛してる
0:
ショウ:はいはい、じゃあね
0:ピッ
ヒナ:……。
0:
ショウ:お待たせー
ヒナ:もー、遅いよー
ショウ:店と交渉してたんだよ
ヒナ:…そうなんだ
ショウ:ヒナともっと一緒にいたいからさ
ヒナ:ほんと?
ショウ:ほんと
ヒナ:そっか
ショウ:どうしたー?
ヒナ:どうもしてないよ?
ショウ:ふーん
ショウ:とりあえず、あと1時間は居られるよ
ヒナ:1時間、、だけ?
ショウ:すぐ来いってのを伸ばしたんだぜ?俺が怒られた方がいいってこと?
ヒナ:そうじゃないけど…
ショウ:うん、じゃそれでいいよね
ヒナ:いい、よ
ショウ:よかった、さすが俺だけのヒナ
ヒナ:うん…!あのさ
ショウ:ん?
ヒナ:お店、一緒に行ってもいい?
ショウ:あー
ヒナ:そしたら、そのままお店でも居られるし…
ショウ:…いくらあるの?
ヒナ:…え?
ショウ:他の客にもさ、それなりに対応しないといけないから
ヒナ:ぁ、あるよ
ショウ:今?
ヒナ:今は…そんなにないけど…これくらい
ショウ:…6、7、8…少なくない?
ヒナ:だって、先週…!
ショウ:そっか、じゃしょうがないね
ヒナ:待って、おろしてくる、そしたら…!
ショウ:無理しなくていいよ、ヒナは大事な人だから
ヒナ:む、無理してないもん
ショウ:そのお金は取っておいてさ、今度ガッツリお願いね
ヒナ:うー
ショウ:お店は俺だけで行った方がいいよ、使うことになっちゃうから
ヒナ:…
ショウ:ヒナ?
ヒナ:ほんとにお店?
ショウ:ぇ?
ヒナ:ほんとにお店に行くの?
ショウ:そうだよ
ヒナ:…そうじゃないって言っても、私、怒らないよ?
ショウ:はぁ、なんなんだよそれ。俺のこと疑ってるの?
ヒナ:ううん
ショウ:チッ、傷付くわ、そういうの
ヒナ:そ、そんなつもりじゃないの、ごめん、なさい
ショウ:うん、そ
ヒナ:うぅ…
ショウ:まぁいいや、片付けていつでも行けるようにしとこっか
ヒナ:ま、待って
ショウ:何?
ヒナ:あのね、その
ショウ:ん?
ヒナ:よ、夜桜が綺麗なとこがあるの
ショウ:ふーん
ヒナ:ちょうど1時間後くらいなら、綺麗に見えると思うの
ショウ:そうなの?
ヒナ:うん、だからそれだけ一緒に見てほしい
ショウ:それだと、ギリギリになっちゃうかもな
ヒナ:見てくれたら、何も言わないから!
ショウ:そっか、なら行こ
ヒナ:うん!こっち
ショウ:そっちか
0:
ヒナ:あそこの桜だよ
ショウ:へー
ヒナ:場所はもうとってあるの。行ったらわかるから
ショウ:どうした?行かないの?
ヒナ:お金…おろしてくる
ショウ:だからそんなことしなくていいって
ヒナ:違うの!お店に行けない分、今渡したいから
ショウ:…ふぅん、悪くないじゃん、そういうの
ヒナ:うん、じゃあ先に行っててね
ショウ:はいよ
0:
0:間
0:
ショウ:はぁ…おっせぇな
ヒナ:くん…ショウくん
ショウ:ヒナ?
ヒナ:ふふっ、お待たせー
ショウ:なんでそんな方から来るんだよ
ヒナ:サプライズしようかと思って
ショウ:声かけたらサプライズじゃないだろ?
ヒナ:そっか、そしたら目、閉じて
ショウ:なんだよそれー
ヒナ:いいからいいから
ショウ:…こうでいいか
ヒナ:よし見えてないね
ショウ:見えてないよ
ヒナ:うっすら開けてるかと思った
ショウ:そんなことしねーって
ヒナ:よかったー!
ヒナ:そしたら…、えいっ!
0:プスッ
ショウ:痛っ、は?え?お前なにした!?
ヒナ:んー?なにもー?
ショウ:なにかしただろ、いってぇな、おい!
ヒナ:うっ…ぁっ
ショウ:はぁ!?なんだよこれ、何打ったんだよ
ヒナ:ふふっ
ショウ:くそが、さいあ、く、、だ
ヒナ:やっぱり即効性あるなー
ショウ:な、んだ、よ、くちが、うご、か…
ヒナ:そう、意識はあるけど身体が動かなくるってやつなんだよー
ショウ:くっ…(あーもう!油断した…薬が切れるまで弄ばれんのかよ…!)
ヒナ:ん?そんなことしないよ?
ショウ:(は?ってかこいつ、思ってる事、聞こえてるんだった)
ヒナ:そうだよ、だから喋れなくても大丈夫!
ショウ:(何がしてぇんだよ!!)
ヒナ:え?夜桜見よって行ったじゃん
ショウ:…?
ヒナ:だからー、ほら見て、って、もー!タクヤやめてよ!
ショウ:(…一人で何言ってたんだ?)
ヒナ:カケルまで!もー、嫉妬しないでよー
ショウ:(桜に対して喋ってんのか…?やばすぎたろ!?)
ヒナ:ほーら二人とも、見てショウくんもかっこいいでしょ、ほら、鼻のこの感じ、タクヤにそっくり
ショウ:(タクヤ…?タクヤって…)
ショウ:(…!?まさか…一昨年、ライバル店の売り上げNo.1のホストが突然失踪したとかって話…)
ヒナ:それにぃ、耳なんてカケルと瓜ふたつだよ?
ショウ:(カケルってのも、確かそこの新進気鋭の若手で次期No.1もって去年噂になってた…)
ヒナ:ふふっ
ショウ:(おいおい、嘘だろ…なんでそんなもん)
ヒナ:ん、これ?お気に入りなの、料理得意だし、大丈夫、二人ともすぐだったしね
ショウ:(ま、待て待て、朝まで一緒にいるからさ…!)
ヒナ:ん?
ショウ:(だめだ、や、やめろ、やめてくれ、頼む、やめ……)
0:
ヒナ:ふふっ、これで、朝までじゃなくても
ヒナ:ずぅーと一緒だね
ヒナ:私だけのショウくん。
0:おしまい