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岡山大学 清田哲男研究室

不思議なつりあいオブジェ~制作編~

2024.04.03 06:21

春休み、STartLEメンバーによって新たな企画が始動しました。

企画内容は…「テンセグリティの構造を使って、不思議なオブジェをつくってみよう!」

テンセグリティ構造とは、ものとものが互いに引っ張り合う力によってつり合い、浮かんで見える不思議な構造です。

思わず「どうなってるの!?」と疑いたくなりますね。

作品を通じてこの構造を体感してもらうことで、疑問から始まる学びについて考えるきっかけをつくりたい!

まずは日常の様々なものを使って、テンセグリティ構造を試してみます。

テンセグリティの構造を理解し、もの同士をつり合わせられるようになるまでは、私たちの想定以上に時間がかかりました。

そして3月の半ばに、テンセグリティの力でジャンプするイルカのオブジェの制作が始まりました。

入学式のある4月2日から4月5日までの期間で作品を展示することに。

「幸運の先導者」と呼ばれるイルカで新年度を迎える人々を歓迎します。

できるだけ大きなオブジェにするためには、バランスがとりやすい軽い素材で作ると安心です。今回は身近な緩衝材である発泡スチロールを使うことに決めました。

発泡スチロール板を切って、重ねて接着して、削って、少しずつイルカの形に成形していきます。

発砲スチロールカッターの切れ味の気持ちよさに思わずびっくり。

大まかなイルカの形がつくれた後は、やすりで表面を削りながら、イルカのなめらかボディーや土台となる波面をつくっていきます。

テグス(釣り糸のようなもの)で、イルカの尾びれともう一方のイルカの口の間、イルカの胴体と波の間をそれぞれつなぎ、つり合わせます。つり合いの位置を確認しながら発泡スチロールに穴を貫通させ、そこに入れたストローの中にテグスを通し、発泡スチロール面とテグスを固定します。

しかし発泡スチロールは軽くてもろい素材です。この方法では、時間がたつとテグスが発泡スチロールに食い込んだり、ストローが穴からずれたりして崩れてしまうことが分かりました。

そこで、オブジェにテグスを貫く入り口と出口になるところにボタンを取り付け、テグスをくくりつけてから通すことで強度を上げ、壊れにくくすることにしました。

つり合った!!感動の瞬間です。

あえて色を塗らず、白いままにすることで、発泡スチロールの素材感や、表面の滑らかな美しさが際立ちます。

天気が良かったので桜の下で写真撮影をしました。桜の海を舞うイルカです。

この後、展示に向けて尾びれとイルカの口の間のテグスを長めにし、真ん中の空間を広げてより宙に浮いているように調整しました。

お披露目の日が楽しみですね!

だるま