別れるって言うしかなかった。あの時は。
2024.04.03 06:37
歩いていたら、ふっと沈丁花の香りがした。
すごく好きな匂いなんだけど、この花の季節に失恋したから、
思い出ししまう。あの人とのこと。
沈丁花の咲く季節に、すごく好きだった人と別れた。
もうだめだなっていう決定的な出来事があったのが、
この花が咲いていた頃だった。
花の香りがし始めた頃に、別れるかどうかって悩んでいて、
花が終わる頃に、さよならした。
あの時、毎晩この花の香りがする道を、歩いて帰った。
あの人と
「沈丁花の匂いがするね」って話しながら帰ったこともあったな。
別れるを決めるのは、私だった。
あの人は、続けるのも、やめるのも私が決めていいからって言って、
いつもと変わらない態度だった。
ずるい。
私から別れを決めたとしても、これじゃあ失恋だよ。
「別れる」って言うしかなかった。あの時は。
いろんな事情を考えて、私の行きたい方向を考えたら、
別れるしかなかったよ…。
切ないって想いながら、過ごした季節。
だから、沈丁花の香りがすると、
胸が痛くなる。
もう忘れていたはずの、
あの時の胸が痛くて、苦しくて、切ない記憶が、よみがえってきてしまう。
匂いと記憶って、不思議なくらいリンクしてる。
沈丁花の香り、好きなんだけど、
なんだか泣きたい気持ちになってしまう。
毎年ね。