絵本『めくってみよう!やさいとくだもの絵本図鑑』
この絵本図鑑は元々フランスで出版されたセ・シック(おしゃれ)でいてセ・クール(心地よい)な一面があります、日本での出版に伴い日本国内の野菜や果物に合わせて再編成され内容での出版がなされています。
表紙を捲ると目次でこの絵本図鑑の使い方が記されています。このページでこの作品がどのような構成で書かれているのかという全体像を把握することが、実は物事の全体像を把握し思考するということを学ぶきっかけになります。その全体像の把握力を獲得すればその後の人生で必ず役に立ちます。解説書を正しく読むためのトレーニングも是非行ってほしいと考えます。
右ページには大きな野菜や果物が1種類ずつ描かれ、仕掛け図鑑になっておりその部分をめくるとその野菜や果物の断面図が描かれています。その野菜や果物の豆知識や食べ方などのコラムが描かれコラム好きの私にとっては大変面白いと感じています。
左ページには目次にも記されていたように様々な情報が記されていますが、なんといってもシュールなイラストがフランスらしくて好きな表現です。
この絵本図鑑を通して実際に野菜や果物を手にして切ってみたいなぁ、中はどうなっているんだろう?、味や香りはどうかな?などと楽しむきっかけになればと考えます。
以前この絵本図鑑よりも図鑑として情報量と写真が多く掲載している図鑑の方が良いのではないかというご意見を頂戴しましたが、そのような図鑑をしっかり読む事ができる子供は野菜に興味がある子供やある程度の好奇心や興味をもって調べる事ができる、知識量がありよりその知識を深めたいと感じる場合が多く、さほど興味がない子供にいきなり情報過多の図鑑を与えたとしても読まない見ないことが起こります。関心も興味もそんなに無いという小さい子供や学習と位置付ける学びをスタートする子供たちに良質な刺激を与えるためにぜひお使いいただきたい作品です。情報量ではなく、お子さんが楽しく学ぶきっかけを得るために作品を選ぶことが重要だと考えます。