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雷霆を告げる音

名前 [笑う花 2話]

2018.11.20 13:18

それは笑ってる、

俺の脳は焦ってる。


腕をスッと上げた、おもむろにタイトルの"笑う花"を掴んだ、

掴めるものだな。


タイトル「おい!話を勝手に変えるな、私はタイトルだ、手を離せ」

手が震えるほどタイトルを離さない俺!!!!

俺「おい、タイトルを変えろ、笑う花だろ?まだ葉っぱじゃないか?

作者も読者もわかることだ、偽りだろ?変えろ!」

タイトル「待て、それは無理だ!タイトルは変えれない!往生際の悪いやつ目!」

俺「降りてこい!この!」

タイトル「やめろ!下の奴が呼んでるぞ!」

待て!それは言うな。


……。


葉っぱ「おい!」

俺は恐る恐る下を見た、

葉っぱ「変なことしやがって、タイトルとか、俺とか、なんだそれに葉っぱって」

再び目を逸らす。

葉っぱ「野郎!こっち向け馬鹿!あーわかった、大きい声だそ!」

三度それを見る、叫ぶ前に土から伸びた茎を握り、上に引き上げようとした。

葉っぱ「ちょちょちょちょちょ!!話せばわかる!」


そうだタイトルとも話すこともなくなったし、ルビ振りは終わりにしよう。


そしてこれはなんだ、確実に言葉を話してる、

いや疲れているだけだろう、無視しよ。

成長している植物から手を離し、部屋に戻ろうとする。

「嘘だろ!やっぱり大きい声出す!!」


もう十分大きいんだよ!やめろ!

わかったからなんなんだお前!


ふと我に返る、ヤバい一応ここ外じゃないか。

よし、葉っぱ黙れ、家に入れてやる。

床に新聞紙を引き、得体の知れない葉っぱを中に入れた。


「やっとここまできたか、理解したかこの状況を?」

するわけないだろ、なんだこれ、終わったわ、精神病かな俺。

「いちいちウルサイやつだな、わかった名前は?」

俺?言うわけないだろ、お前こそなんだ?

「それはこっちも同じこと、ならお前は今日からヒロシな」

ヒロシじゃないし、葉っぱ。

「おい、葉っぱはやめろ」

なら葉っぱ、声からするに男みたいだけど。

「植物に性別はない、ヒロシがそう聞こえるならそれでいい」


なら、ショウだ。

"笑"でショウ、女だったらエミだったな。

「ショウか微妙だな」

なら葉っぱだ、いいのか?

「だめだ、ショウでいい、譲歩しよう」


よし少し落ち着いてきた。

しつこいが再度、ショウお前はなんなんだ?と、聞くと、

俺はなんでもない、ただの植物さ、

楽しめこの状況を、と訳のわからないことを言った。


腹が減った、こいつにも水をやるか。


「冷たい!葉っぱじゃなくて土にかけろよ!」



続く。