絵本「りっぱな かめじいさん」
「りっぱな かめじいさん」 販売価格:800円(税込み・送料込み)
絵: 大玖地 なごむ
文 :北川 らん
監修 :大桐 知子
今夜は、動物たちの集まりがある日。 りっぱな甲羅で、長生きで、みんなから尊敬されている かめじいさん は、 時間に遅れてはいけないと、 急いで森の道を歩いていて…。
アニマルメディスンの絵本の 第3弾。
カメの甲羅には、大地から学んだ大切な知恵が、たくさん蓄えられていると考えられていました。
成熟の象徴として尊敬されているカメですが、知恵の使い方を間違えると、ひっくり返ってしまうと云われており、決して万能な存在ではないのです。
どんなに勉強して知識を得ても、完璧な存在にはなれないし、誰かの助けを必要としないで生きることはできない。
そんなテーマを込めて、子どもたちが読んでも分かりやすい絵本を作りました。
A5サイズ・16ページ(表紙と裏表紙含む)
厚めの紙で製本した中綴じ冊子。
※ 実物の絵本は 色味が少し変わって見える場合があります。
アメリカインディアンの カメのおはなし
(※ このおはなしを元に 絵本を作りました。)
ある日、カメはとても急いでいました。大切な寄り合いがあるのです。森でみんなが、もう待っているのに、間に合いそうもありません。そうはいっても、カメが急いで、歩く速さは変わりません。
カメはもどかしくて、泣きそうな気持になりました。その時、いい考えが浮かびます。「あのビーバーの池を超えれば、近道ができるぞ!池を泳ぐ方が、歩くよりもずっと早いや。」今まで歩いていた草原をそれて、ビーバーの池へと向かって行きました。
池には満々と水があって、すぐに泳いで渡れそうです。カメの目は池の水だけを見ていました。その時、ビーバーが齧り倒した木に、乗り上げてしまいました。カメはそのまま、ひっくり返ってしまいます。
「誰れか一!誰か助けてー!」ひっくり返ったカメは、自力では起き上がることができないのです。その声を聞きつけたビーバーが、ダムから顔を出しました。ひっくり返ったカメをみつけると、そっと起こしてくれました。「長者らしくないなあ。こんなところで、ひっくり返るなんて。」とビーバーは言います。
カメは寄り合いに間に合わなくて、急いでいたことを伝えます。ビーバーが尻尾で水面を叩くと、みんなは池に集まってくれました。