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【1:1:1】【5分】レトリーバー ローヴァーゲイル外伝【宙運連】

2024.04.14 14:26


《ジャンル》

SF 日常

《あらすじ》

宙運連所属の回収班。ジェイクとケイラは今日も今日とて作業に追われている。

《登場人物》

ジェイク:男性。年齢16~18。機械好きで好きなことに一直線タイプ。元非合法ジャンク屋所属。

ケイラ:女性。年齢16~18。まじめで優しい分よくジェイクに振り回されている。元非合法ジャンク屋。

キュロ:性別不問。高性能Ai搭載の小型作業ボット。船内では立体映像でコミュニケーションを取ったりもする。


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0:とある回収船内の仕分け作業ドッグ。


ジェイク:ぉおおお!

ジェイク:見てくれよこれ!!


ケイラ:いいから、手を動かして


ジェイク:これはヤバい!限定のパーツだぞ、こんな貴重な物があるなんて!


ケイラ:はいはい、それでキュロをまた改造するのね


キュロ:いえ、このパーツによって私を改造することはできないかと


ケイラ:なんでよ


ジェイク:これは!原始型AIのチャット返答速度を飛躍的に上げた伝説的外部ツールなんだよ!!


ケイラ:は?


ジェイク:もう手に入らないと言われていたのに、、、

ジェイク:まさか見つかるなんて、たまんねぇ!!


ケイラ:ふんっ!


ジェイク:いでっ!


ケイラ:いいから!早く!仕分けして!!


ジェイク:いでっいでっ、わかったわかったって


ケイラ:また私達の班が最後になっちゃうでしょ


キュロ:デルク班とリズ班は既に最終作業に取り掛かってますね


ケイラ:あーもう!ジェイ!急いで!


ジェイク:わかったから、ジェイじゃなくてジェイクなケイ!


ケイラ:ッ!

ケイラ:あんたこそ!ケイラって呼びなさいよ!


ジェイク:ぐぬぬぬ!


ケイラ:むぅー!


キュロ:おっとリズ班の作業が終了したようですね


ジェイク:ハッ!

ケイラ:ハッ!


ジェイク:またドヤされるのだけは勘弁だぁああ!


ケイラ:なんで毎回こうなるのよぉおお!

……

ジェイク:はぁ…はぁ…


ケイラ:はぁ…はぁ…


ジェイク:終わったあ…


ケイラ:なんとか、間に合った、わね


キュロ:いえ、3分オーバーです


ジェイク:ええええ!


ケイラ:あんたのせいよ、ほんと、、


ジェイク:俺は余裕を持ってやることが大事だと思うな、うん、心の余裕ってやつ


ケイラ:…はぁ、そもそも、ここで見つけたものは持ち帰れないんだから黙ってやりなさいよ


ジェイク:ふっふっふっ、わかってない、わかってないなぁ


ケイラ:あーめんどくさくなりそう


ジェイク:すごいものを見てすごいと、美しいもの見て美しいと言ってしまうように、これは反射なのだよ。理解できるものにしか理解できないことがあるように、ね


ケイラ:理解できそうで1ミリも理解できないわ


キュロ:全班ブリッジに招集がかかりましたよ


ジェイク:ぐぅ、行きたくねぇ


ケイラ:行きたくなくても行かないとでしょ、ほら


ジェイク:はーい

……

ジェイク:なんか、いつもより言われなかったな


ケイラ:そうね、どこか焦ってた?感じがあったわ


キュロ:どうやら他の航路内でまたトラブルが発生したようですよ、それもかなり大きな


ジェイク:それで急いで戻ろうってことになってたのか


ケイラ:…待って、つまりそれって帰還後、最終分別して即出発てこと?


ジェイク:おお!いいなそれ!


ケイラ:いいわけないでしょ!何日目よ、そろそろゆっくり休みたいんですけどぉ!


キュロ:4日と13時間ですね


ジェイク:大したことないな


ケイラ:大したことあるわよ


ジェイク:あの頃に比べたらマシだろ?


ケイラ:…そりゃそうだけど


ジェイク:じゃあ大丈夫だな!次の現場には何があるかな〜


ケイラ:なんでそんな元気なのよ


ジェイク:そりゃ楽しいからだよ


ケイラ:…聞いた私がバカだった


ジェイク:どんまい☆


ケイラ:こんの…!


ジェイク:まぁでもさ、俺達はやるしかないでしょ

ジェイク:今じゃこんなに自由なんだし


ケイラ:それも…そうね


ジェイク:世界はこんなにも広いなんてさ、思わなかったじゃん


ケイラ:たしかに、、でもあの時、選択肢なんて


ジェイク:無かったにしろ、これが自分達の選んだ道なんだ


ケイラ:うん


ジェイク:だから、取り戻そうぜ!いろんなものを!

ジェイク:そして

ジェイク:最強のキュロを作ってやるぜ!!


ケイラ:…ちょっと感動しかけたけどやめた


ジェイク:なんだよ!いい事言っただろ、なぁキュロ!


キュロ:いい事かどうかはわかりませんが、ジェイクとケイラと出会い、私が他の作業ポッドよりも高性能化した事は間違いありませんね


ジェイク:おお!さすがキュロ、わかってるねぇ!


ケイラ:…あ、あのさ


0:ゴォンと鈍い音が響く


ジェイク:おっ!着いたか、さっさと作業して次に行くぞぉ!

ジェイク:あれ、なんか言ってた?


ケイラ:なんでもない!

ケイラ:いつもいつも、その「さっさと」ができないんでしょーが!


キュロ:デルク班リズ班はもう作業に取り掛かってるようですね


ケイラ:ほらっ!早く行って


ジェイク:あでっ、だから叩くなって


ケイラ:…ありがと


ジェイク:え?


ケイラ:ほら早く!


ジェイク:はいはいー


ジェイク:しゃあ!

ジェイク:ジェイク班、作業開始だぜぇ!


おしまい