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ピストン棚落ち、油膜切れ

2018.04.14 01:40

ちょくちょく、遠方よりエンジンのオーダーを頂きます

今回は福岡からご依頼のエンジンです
リビルトエンジンのご依頼でした

ただ、今回はリビルトエンジン+エンジン修理という内容になりましたが・・・
稀にこのような事があるのでアップします


エンジン到着後、スタンドへセットし分解・点検を始めます


分解する前から排気・吸入ポートを見て嫌な予感はしたのが本音

カムカバーを開けて


お世辞にも状態は良くなく、スラッジも溜まり気味

ヘッドを降ろし


かなり湿っている燃焼室。完全燃焼してない証ですね
正常であれば、乾いた状態の燃焼室のはず

ピストントップのこんな感じでぐっちょり



エンジンをひっくり返し・・
この時、オイルパンの中で「カラコロ~ン」と音が・・・


鉄粉ギラギラオイルがたっぷり


ストレーナーには・・・
音の原因はここについていた破片でした


ピストンのオイルリングの破片がついてます
棚落ち決定ですね

シリンダーブロックも分解していきます



やっぱり・・・


3番ピストン棚落ちです
しかも、ピストンの状態をみるからに、この状態で走っていた感じですね

おまけにクランクシャフトも・・・



メタルは縮まり、張り付き、焼き付き寸前でジャーナルは傷だらけ
完全に油膜切れです

棚落ちしたまま走行しオイルが燃えて、オイル量が低下
結果、規定量のオイルが回らず油膜切れといった所でしょうか

この状態であれば、エンジンから異音もするでしょうし、何よりマフラーからかなり白煙も出てたと思います
今回のようなエンジンも修理は可能ですが、修理代が追加になり結果高くついてしまいます
心当たりのある方は早めの対応をおすすめします