「古志」大阪句会(4月)を終えて
2024.04.15 21:00
4月2日(火)は「古志」大阪句会でした。
ブログでご紹介してきましたように、ぴったり花時の句会となりました。
私が参加するのはコロナ禍の直前、2020年の2月以来。
久しぶりにお目にかかる方々はお変わりないご様子で、
一方でコロナ禍中に入会された方々もおられ、
「お久しぶり」と「はじめまして」が入り交じる新鮮な空間でした。
あらためて対面の句会の良さを実感することができました。
第一句座から特選句をいくつか。
桜もち濁世なかなかよかりけり 安藤久美
濁世といえば、
昼の酒濁世の蛙聞きながら 飴山實
を思い出す方は多いのではないでしょうか。
どちらも懐の深い悠然とした趣ですが、
飴山先生の句は寂びた渋い味わいがあり、
安藤さんの句はぱっと華やかで別趣の味わいがあります。
それぞれのキャラクターが良く出ているのではないでしょうか。
花の巻桜の宮にはじまりぬ 稲垣雄二
今回、事前の吟行は桜ノ宮駅に集合だったのですが、
その吟行を一巻の歌仙に見立てて、当意即妙に詠んでいます。
挨拶句のよろしさを教えてくれる一句です。
こうした挨拶も吟行や対面句会ならではのものでしょう。
花の句座短冊くばるさざめきも 澤田美那子
対面句会の良さといえば、この句にもあらわれています。
句座の静けさ、緊張感、ワクワク感を伝えつつ、
花の句座ということで、そのさざめきも華やいで感じられます。
まるで花のさざめきのようにも聞こえてくるわけです。
続きはまた明日。
どうぞ良き一日をお過ごしください。