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雷霆を告げる音

選ばれた? [笑う花 4話]

2018.11.23 05:11

何かが起こってる、

でも何がどうなっているのかは分からない。

祖先?もしかしておじいちゃんとか?


「そんなことではない」

心を読むなよ!


「そんなことを言われても聴こえてくるから、しょうがないだろう」

そ、そうか…。


でも理解しようとも出来そうにもない、

喋る草が祖先?

同僚はやっぱり何か知っているのかもしれない。


「残念ながらそれはない、ヒロシの家に来たのは多分偶然だろう」

偶然?なんで俺?

「それがわからないが、お前の願いを聞き入れることが出来るかもしれない」

うん??!!?

「それも多分にしておこう、それと祖先というより本当は神様かもしれない、でもそれも言わないでおこう」

もう驚くことはやめよう、なんで祖先って言ったのかもわからないし。


「私は神だが、植物に宿っただけだから力なんていうものも使えないしな」

魔法みたいなものってことか?


「ここの世界なら奇跡というものだろうな、質問攻めはもう終わりだ、

私はヒロシを幸せにさせる為に来たのかもしれない」

良い子にしてたらいいのか?


「そういうことではない、ヒロシは今まで良い行いをしていたから心配するな」

ショウって名前にしたけど本当にそう呼んでいいのか?


「ショウで大丈夫だ、問題ない」


それからの生活は、

自分自身が誰かから認められたみたいに思えて、野暮ったい生活から少し自信が付いた。

相変わらず同僚はいい奴で、

自分が前向きになれたお陰で楽しい日々を送れている気がする。

ショウはもう少し大きくなり、

水以外の栄養剤なども使い、更に騒がしくなったぐらい元気たっぷりになった。


でも今は夏場で暑くてたまらない、

暑いのは好きだが、これはひどい。

ショウも夏場に弱いらしく、

「もっと水をくれ!枯れちまう」


朝と夜に二回水をあげたことにより、

枯れるような心配はなくなった。

更に栄養剤などを使い乗り切ることにした。


「ヒロシ!まだか!?早くプロテインくれ!!!」

プロテインっていつから筋肉キャラになった?


それと同僚とご飯を食べに行ったりはしたことは無かったが、

お昼を一緒に食べることが多々増えた。

多分神様のお陰だろう、

人間性まで上がるとは大したもんだ。


まだまだ向上心さえあれば、

変化を楽しめるようになるかもしれない。




続く。