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まさかの告知

2024.04.08 12:00



少し長くなってしまったが、何を思ってかやはりここに残しておこうと思う。


10月に入ってコーヒーブレイク中に咽せた時、血塊(けっかい=血の固まり)が出た以外にこれと言った症状は特になかった。最初血塊を確認した時は驚きもあったが、少し気にする程度で診てもらおうとも思わなかった。

ちょうどその時期に撮った59になる直前、まだ後に変わり映えする前

およそ1年半前の2022年10月下旬、咳と共に出た血痰どころではない血塊を確認してから3週

間ほど経ってようやく診てもらおうと病院へ向かった。

検査待ち

おかしい、普通じゃないということで、今度は造影剤CTの撮り直し。見たことがないCT画像だったようで先生は動揺している。様子が明らかに違っていた。

それを見せられて愕然とした。そして専門病院を紹介された。


突然のがん告知。しかも聞いたことがない希少がん。余命宣告までも。

 活動の体制を変えた直後だった。

担当医の説明が入ってこない。

その声は遠くで(実際には目の前で)聞こえてくる単なる音でしかなく、映像で表現するならば、自分だけピンで照明が当たり、目に映る周りはピンぼけ、或いは薄暗く、静寂な空間。ほぼ頭が回っていない。

「まさか自分が」の音声は何度もよぎり、なんでだ?どうなるこれから! まだ生きていかないといけないんだけど! やりたい事、やらなければならない事はまだ沢山ある。突然言われてもなんの用意もしてません!など。

数回声をかけられて、やっとハッと気づく感じといったらいいだろうか。


一旦帰宅。その際も目に映るものや光景はこれで見納めになるのだろうか。普通の日常をしっかり焼きつけておこう。世間と自分の大きな距離を感じる不思議な感覚に襲われながら家路につく。

明日からの入院の準備と共に登録しているいくつかのアカウントを退会削除整理、伝えておくべき事を沢山メモに残した。何故か落ち着いたもので、鈍感力、鈍感率の高さかなのだろうか。ジタバタすこるとはなかった。諦めとは違う。

血管肉腫 心臓原発 悪性軟部腫瘍 多発肺転移  手術は出来ない状態。

心臓の大半にシコリ(腫瘍)がまとわり付き、すでに肺にも転移。

海外での肺移植をTV見たばかりだったこともあってか、単純に心臓と肺を取り替えればいいじゃん。とバカな脳天気ことを思った。

高額治療を予測し保健組合とのやり取りが始まる

入院当日直前、無性に蕎麦が食べたくなって病院近くの蕎麦屋へ

通された病室はナースステーション真前の個室だった(後に重篤患者用の個室と知る)


覚悟を決めて臨んだ気管支鏡検査(いわゆる肺カメラ検査)も無事終了。

終了直後は声もでない咳も酷かったが、一時間後、食べられるかなぁと呟きながら持って

きてくださった夕食は何事もなく美味しく完食した。


入院中に観た出演CM

そして何日か後

11月1日抗がん剤パクリタキセル投薬開始したものの一週間後の2度目の投与は断った。

2度目の抗がん剤をしないと決めて病院に向かう駅手前

いろんな思いが行ったり来たり。しかし数日後担当医に相談を持ちかけ、再開の旨を先生に伝える。

言われた通りに投与開始からちょうど2週間後、大量に頭髪が抜け始める。

抜けるというか痛くも痒くもなくごっそり頭髪が取れるという感じだ。先発後のお風呂場は凄いことになっていた。頭髪だけではなく、徐々に全身の毛という毛は無くなっていった。見事なものだ!

すね毛もなくツルツルお肌に!


抜け初めの頃、一部抜けを隠そうと自らバリカン刈り

しかしみるみるうちに

自分が自分ではなく、演じている様な感覚?

覚悟していた副作用はほかに足先の痺れ(今も続く)や関節筋肉痛があるという程度だった。息苦しさも特に感じないが就寝時には酸素血中濃度が90を切る為、酸素ボンベを使用することになる(約2ヶ月のみ)

食欲激減とい訳でもなかった。

2023年2月中旬、抗がん剤が効かなくなり、治療法が変わる。

この頃、咳をしたタイミングで螺旋渦巻き状の真っ赤な肉片が口から出る。

いや肺から出たが正しい。

肺の一部が癌によって破壊されて咳した勢いで体外に出たという訳らしい。

その箇所は丸く空洞(水入り?)になったままだ。蘇生はないんだろうね。

写真を撮ったが生々しいのでよしておく。


そしてヴォトリエント(パゾパニブ)という錠剤飲み薬に変更。これが結構リスクのある大変な薬のようで。副作用はいろいろあるが個人差があるようだ。

抗がん剤を辞めて毛が生えてきたと思ったらぜーんぶ真っ白。  なんてこった!

鼻毛もまつ毛も眉毛も白髪になった。

当初はいきなりの全白髪には慣れず染めたが、今ではありのまま

眉毛だけは流石に眉カラのお世話になっている。

肝機能注視、甲状腺機能低下注視、血圧上昇対応中、腹痛、胃痛、胸痛、時に吐き気、指先足裏の肌荒れ痛、時に両足裏の痛みで歩行困難、 便秘、 逆に突然の激しい下痢シャワー、肌が色白の傾向になるなどがあるが

お陰様で食欲はあるので助かっている。


下の1枚目の写真も癌宣告ちょうど2週間前の2022年10月7日に撮ったものだ。

58歳あと数日で終わり。今を思えばなんと若々しい? なんと黒々とした頭髪だ!

抗がん剤投与後

そして今

白髪にも慣れ、実は今気に入っている。

もうこのキャラでいきますから、よろしくお願いします。

癌発覚から約一年半。今も薬を飲みながら治療は続いている現状。

お陰様で大きく悪化することなく日々を過ごしている。

現在TVCM2本、引き続き放映中。感謝です。