オーディオ界隈で見られる珍妙な英語について
こんにちは。ぽぷりです。・ω・
今回はレビューから脱線してちょっとしたショートコラムを書きたいと思います。
タイトルの通りオーディオ界隈で見られる恥ずかしい翻訳ミスや命名ミスについて2つ代表的なものを見ていきたいと思います。
面白いものでもないので、暇な人は見てってください。_(:3 」∠)_
【スティックDAC】
まず最近生まれたこの言葉、一般的か否か以前に言語として間違っています。
"Dongle DAC"(ドングルDAC)が一般的です。
"Dongle"はPCにてソフトウェアを起動するための外部キーで、USBに挿すものが多いです。
形状はUSBメモリみたいなもので、その形やサイズ感、USBを介して繋がるものとして似ていることからDongle DACという呼び名が利用されています。
一方で"Stick"(スティック)は「棒」を意味する英語です。
「棒」を意味する英語はいくつかありますが、この"Stick"は木の棒など特に細長いものを指すときに使われます。例えばお箸(Chopsticks)や杖などがわかりやすいですね。
DACとは形状があまりに違うので、確実に伝わりません。お箸や杖みたいなDACと言われたら「?」となるでしょう。
例えばiFiの製品名であるGo barみたいに「Bar」なら「幅より長さのある塊・物」という広い意味になるので正しい意味になります。
【フルワイヤレス】
これは生まれてから大分経ちましたが、やはり言語として間違っています。
"True Wireless"=完全ワイヤレス、が一般的です。
"True"は「本当に」。"Wireless"はそのまま「ワイヤレス」。つまり「本当にワイヤーがない」となります。
これにステレオイヤホンに使われることからStereoをつけて頭文字をとり、「TWS」とすることが多いです。
一方で"Full"(フル)は「(スペースが完全に)満たされた」という意味です。つまり「いっぱい」です。
いっぱいのワイヤレスイヤホン。意味がわかりません。
【なぜこのようなことが起きるのか?】
まずは日本語を英語に翻訳する段階で英英辞典などを参照せず、その英語の本質を理解する前に和英辞典で該当する言葉を適当に選んでしまっているからと推察します。
そして、それをしてしまっているのが販売店やメディアなとプロフェッショナルな立場の人々であるのが問題です。
結果として英語に興味や理解のない一般ユーザーは彼らの翻訳をそのまま受け取って使う羽目になります。
果たして、販売店やメディアなどはこれでプロフェッショナルと言えるのでしょうか。甚だ疑問です。
わたしもオーディオとは関係ありませんがお店の店員です。恥ずかしながら、本社から送られてくる販促データがしょっちゅう間違った英語で出されてきて内心ツッコミが絶えません。掲示するとき正直恥ずかしいです。
このコラムは皆さんに英語を勉強しろと言いたいわけではありません。ただ、翻訳に限らずもう少し物事への疑問をもつことや精査をすることをおすすめしたいだけです。
残念ながら「プロ」というのは思ったよりも信用できないものです。世に出すなら責任を持って翻訳せよ。と思いますが。
言語は日々変化するものです。それは分かっています。でも翻訳ミスが原因で起こるべきものではないと思います。
では、お堅いお話でしたが今回はここまで。(=゚ω゚)ノ