【コラム】14節 埼玉WK戦
第14節
埼玉WK戦プレビュー
「90分間、試合をする覚悟と信念で」
トヨタヴェルブリッツは4月18日、20日にパロマ瑞穂ラグビー場で行われる埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)戦のメンバーを発表した。
先発15人は前節から変わらず。リザーブにFL古川聖人に代わってFLアイザイア・マプスアが入った。試合前会見にはNO8姫野和樹キャプテンと、WTB山口修平が臨んだ。
4月16日に、昨秋のW杯でニュージーランド代表監督を務めたイアン・フォスター氏の来季加入が発表された。姫野キャプテンは冒頭で「フォスターさんの加入は、間違いなく僕たちにとってプラスになる。でも今やらなきゃいけないのは今シーズンに集中すること。深く考えずに埼玉戦に向かってやることが重要」とコメントした。
埼玉WKは現在、13連勝中。勝ち点も61ととびぬけている。トヨタは1月6日の第4節ビジターゲームで対戦、前半に4トライを挙げ22点をリードしながら、後半に逆転され27-43で敗れた。姫野キャプテンは「あの時は後半、自分たちのラグビーを見失った。今度は80分間のみならず、85分、90分やる覚悟と信念を持って臨む」と決意表明した。
首位をホームに迎え撃つ準備は整った。東京SG、静岡BRに連敗してバイウイーク入り。再開後、チームは初の連勝を飾った。「今は同じ絵を見られている」と姫野。ポジションごとのミーテイングの量を増やし、選手同士で話し合う時間を重視した。姫野自身、司令塔のバレットとゲームコントロールについて話し合った。結果、「今まで少し迷っていた部分がクリアになった」と言う。
「コーチだけはなく選手主体でシャープにしたのがよかった。いい状態で埼玉にチャレンジできる」
土曜日は既に引退を表明している埼玉WKのHO堀江翔太、SH内田啓介と、リーグ戦で対戦する最後の試合ともなる。堀江は姫野キャプテンにとって帝京大の先輩でもある。
「二人とも功績ある選手。一個人としてさみしいけれど、勝負は別。堀江さんが後半出てきたとき、仕事をさせないようにしないと」
山口修平は、2試合続けて14番での先発。その前も12試合中9試合でリザーブ入りしており、着実に存在感を増している。今季の印象的なプレーと言えば、第10節の東京SG戦、後半39分、SOボーデン・バレットの外したPGをキャッチしてトライに結び付けたプレーだ。38-32でいったんは逆転、その後にひっくり返されたが、MVP級の活躍だった。「僕の強みはフィットネス。無駄走りでもいいから走ろうと」。
相手BKは代表クラスがズラリ並ぶが「強みのフィジカルを出してボールを前に運びたい。80分間、自分の役割を遂行する」
チームが迷いのない状態で試合に臨めるのは何より心強い。瑞穂ではVOLTsの声援を受け、一丸となって戦い抜く。
「終盤に来てシャープになってきた」とNO8姫野和樹キャプテン
東京SG戦でトライを決めたWTB山口修平