ぶどうの消毒、それから悲劇…
陽峰がぐんぐん成長して花芽を付けだしました。今年は例年より早いような…。成長と気温と今後の雨を考慮して、5月上旬予定の消毒を急いでやりました。
本日の消毒
消毒のタンクが10ℓなので、10ℓ単位で調合します。今回も10ℓ×4本。
- アリエッティ(殺菌剤)800倍=12.5g
- スミチオン(殺虫剤)1000倍=10ml
- ダイン(展着剤)少々
まずはガーデンの方の消毒をチャチャっとやって、ガーデンホームとぶどうファームの2箇所の消毒へ。
準備をしていると、メンバーが手伝いにきてくれました。何やら昨日から必死でぶどうのヒゲ(つる)の除去作業をしてくれていた模様。
事件発覚!
「おーい、こんな感じでええんやな?」
「大丈夫っす!」
「んで、これもいらんねやな?」
葉っぱとぶどうの赤ちゃんの間、写真中央にある新芽のことです。
「これはダメ、ヒゲじゃない、とったらダメですよ!」
「え!?とってもーたで」
「これ取ると摘心になるから実が成長できんくなるんで、取ったやつはダメですわ。」
「え!!全部取ってもーたで」
「、、、ん、、、え!え?えー!!」
「ほ、ほんまや、ない、ないー!」
そう、これが摘心という行為。ぶどうは頂芽優勢といって養分を先へ先へと送ります。そのためぶどうの実がなってその先に葉が5〜7枚くらいで摘心をして実に栄養が行くようにします。摘心すると、手前からわき芽が出てくるんで永遠とこれを繰り返します。
ただ、ぶどうの先に葉が無い状態でこれをすると光合成ができなくなるんでモノにはなりません。
全部確認して、何とかならんか、どうしようか呆然としつつ色々考えました。生きてるやつをなんとかとも思ったけど、少しの収量でかける時間と経費考えるとぶどうには悪いけど一年休んでもらって来年への準備をしてもらおうかとも…。
でも休むにしても消毒はせんと病気になるしとりあえず消毒しました。
失敗の果実
まぁ起こってしまったことは考えても仕方ない。少しでも力になればと必死でやってもらったことなんで、それについてはむしろ起こり得ないと決め込んでいた自分の責任ですね。でもこれでひとつ教えることができたし、皆が学習できたわけで。
農業も一概にAならBみたいな単純な話じゃなく、天候、気温、環境、様々な条件のもと作業自体も調合してるようなもんなんで。まずは基本的な一連の流れを把握したうえで柔軟な対応力がないと難しい。というのもあってこのブログに残しておこうと思って書いてるわけです。
今後について
生きてるやつも一部います。ダメなやつも実験台になってもらって少し様子見ましょう。世界初の栽培方法見つかるかもわからんし(笑)
とりあえずジベレリンのタイミングで判断しましょう。いけると思ったら全部最後まで皆で頑張って、ダメと思ったら全休させます!やることは無限にあるんで、時間と労力を別に向けます。