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「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」

2018.11.26 23:30

熊川哲也さんが久々に踊る「第九」のチケット発売日に気が付くのに

1日遅れ、瞬殺で消えたチケットにむせび泣き、

気を静めるために観たのがこちら。

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」。

いつだったか、Bunkamuraで最終公開日にタッチの差で間に合わず

残念な思いをしていたのを、今回WOWOWで観ることができた。

※以下ネタバレとなりますので御覧になる方はお気をつけて。


今、世界中でもっとも注目を集めるダンサーと言われるセルゲイ。

おそらくその理由のひとつが、成人してからのキレっぷり、破天荒さだろう。

上半身を埋め尽くすタトゥー、パーティー三昧の素行の悪さ。

そして、将来を嘱望される最高の地位を得ながらもあっさりとドロップアウト。

それらをニュースにしてしまうのは、やはりダンサー自身の技量とグッドルッキンぶりだろうけれど。


映画のなかではドキュメンタリー的なアプローチで、

彼のそうした選択につながる半生を追う。

貧しい家庭に生まれながらも、早くから才能の片りんを思わせたことで

両親、とりわけ母親が彼をダンスエリートとして育ててゆく。

高額なレッスン費を稼ぐために父親はポーランドへ、祖母も外国へ出稼ぎにいき

家族すべての希望の星は幼い息子、セルゲイひとり。

「家族をひとつにするため」と自らに言い聞かせ、親の言う通り

練習に励み、天賦の才を開花させていくセルゲイだったけれど

両親が突如離婚。


これで彼のギリギリで戦ってきた何かが、ぷっつりと切れる。

で、ここからのキレっぷりなのだが、まあ言ってみれば成人してから初めて

奪われた少年時代をやり直しているという感じ。

悩むべきことを悩むべき時間にできなかったので、

そして祖国や家族、すべてと切り離されて生きるしかなかった彼なのに

もはや家族もばらばらに。


やらされてきたダンスとの決別を選んだとき、

不思議な邂逅が彼を訪れる。。。。。。。というお話。


来日したセルゲイのインタビューをバズフィードニュースから引用しよう。

熊川リスペクトの私を充分満足させてくれるコメントが残っている。


バレエ振興では、セルゲイにとってロイヤル・バレエ団の大先輩にあたる熊川哲也氏が日本で尽力している。バレエ団、学校を立ち上げ、踊りながら後進を育成してきた。 「テツヤの公演は何度もみたことがあります。あんなに高く跳べる人はいない。みんなヌレエフやニジンスキーだって言うけど、テツヤほど高く跳べる人はいない」 「素晴らしいことをされています。バレエ学校をつくり、ダンスやバレエのインフラを作られました。彼は偉大なインスピレーションです」(出典:https://www.buzzfeed.com/jp/sakimizoroki/sergei1)