九州のおいしさいただきます!九州産小麦【南のめぐみ】
みなさんこんにちは!
これまで国産の小麦粉の中でも北海道産小麦を書いてきましたが、
今回は日本列島を一気に南下して九州産小麦の紹介をしたいと思います!
パン用の小麦としてTOMIZランキングに登場するのは
北海道産小麦が多いのですが、
九州にだって優れたパン用小麦があるのです。
それがこちら!
九州産強力粉(南のめぐみ) / 2.5kg
九州産小麦「ミナミノカオリ」を100%使用した強力粉、
熊本製粉の「南のめぐみ」です!!
ミナミノカオリは片親がアルゼンチンの品種、片親が国産品種。
西日本で栽培可能なパン用の硬質小麦品種です。
西日本で栽培できるパン用小麦には、
実はこの「ミナミノカオリ」よりも前に
「ニシノカオリ」という品種が西日本初のパン用小麦として登場していました。
その「ニシノカオリ」よりもさらにパンへの適性を高めて、
しっかりとボリュームのあるパンを作ることができるのが、
この「ミナミノカオリ」なんですよ。
余談ですがパン用小麦は「カオリ」という名前を付けられる品種が多いようですね。。。
TOMIZでも人気の「キタノカオリ」しかり…。
ちなみに品種登録されたのは
「ニシノカオリ」→「キタノカオリ」→「ミナミノカオリ」の順なんですよ^^
今のところ「ヒガシノカオリ」っていう小麦品種はないようです!笑
「ミナミノカオリ」は2004年に登録された品種で、
登録されたその年に熊本県の奨励品種にも認定されました。
いわゆる秋まき小麦で11月に種まきを行い、5月には収穫されます。
これまで紹介してきた北海道産小麦の収穫がだいたい7月~8月のお盆前あたり
(春まき、秋まきの品種によって収穫時期が異なります)ですから、
桜前線と同じように”小麦の収穫前線もだんだんと北上していくんだなぁ”
というのがわかりますね!
「ミナミノカオリ」は種まきから収穫までの育成期間に、
「麦踏(むぎふみ)」という作業を行います。
「麦踏(むぎふみ)」とは穂揃いを均一にして穂数を多くするためのもので、
1本の根元から左右に茎が分かれて伸びていくことで穂数が増え、
結果的に小麦の収量が多くなる…というのが目的です^^
また「麦踏」には根の張りをよくして、麦が倒れてしまうのを防ぐという目的もあります。
昔の人は文字通り足で踏んでいくという大変な作業を行ったそうですが、
今は鎮圧ローラーという専用の農業機械を使用します。
※こちら写真左の機械が鎮圧ローラーです!実際に麦踏をしている作業です!
踏まれることによって強くなり、大きく実るようになるなんて、
なんだか胸が熱くなりますねぇ…!
私も小麦を見習わなくては!!(だからって私を見かけても踏まないでくださいね…)
さて、この「南のめぐみ(ミナミノカオリ)」は食パンはもちろんのこと、
菓子パンやハードブレッドにもオススメです。
味わいはやさしくあっさりとしているので、
特にメロンパンやクリームパンなどの、
副素材の味わいも楽しむような菓子パンでまずは試してみてください^^
国産小麦らしいもっちり感も楽しめるので、
「パン・ド・カンパーニュ」や「ロデブ」のようなパンレシピとも好相性◎!
天然酵母との相性もばっちりなんですよ。
ホームベーカリー派の方向けには、
食パンを焼くときは水を通常の10%ほど少なめにして焼いてみてくださいね。
ふっくらと柔らかく、おいしいパンが焼き上がりますよ!
さて、今日私がみなさんにお伝えしたいことは、
北海道だけでなく、九州にもしっかりとおいしいパンが作れる小麦があります。
「高千穂バター」のような
おいしいバターも九州にはありますし(ね、長尾さん)。
黒豚のトンカツでカツサンド作りとか、
秋限定の「九州産さつまいものクリーム」を合わせるとか、
九州産の素材をテーマにしたパン作りも楽しいのではないでしょうか!
まだ一度も食べたことがない!という方は、
ぜひこの機会にお試しくださいね。木下からのお願いです。
それでは今回はここまで!
次回は長尾さんのバター回ですよ^^