新卒入社 VS 中途入社:どちらも満足度が高い企業ランキング(vol.88)
入社形態による社員の満足度に差が無い企業は?
要旨:
- 1位は大阪ガス、2位はジョンソン・エンド・ジョンソン、3位はベルパーク
- 入社形態に関わらない人材育成制度や評価制度など、機会が平等に与えられる点を評価する声が多く見られた
- 立場に関係なく意見が言いやすい、オープンでフラットな風土作りが行われていることも挙げられている
学生時代から就職活動し、卒業後に入社する「新卒入社」。選考の早い企業に向け、すでに本格的に就活を始めている大学3年生も多く見られます。主に大企業などで行われている「新卒一括採用」では、特定企業のカラーが付いていない「まっさら」な新卒社員を企業側が教育し育てていくことから、企業文化の浸透が高いともされる一方、新卒文化が強い企業になると中途入社の社員が馴染むのに苦労するといった声も社員クチコミで挙げられています。
今や転職を前提に就職活動を行うことが当たり前となり、より一層人材の流動性が高まっていく中、社員が入社形態に関わらず満足できる環境や組織作りが必要となっています。
今回の調査レポートでは、OpenWorkに投稿された企業評価を新卒入社と中途入社それぞれで集計し、評価点に「差がない」企業はどこなのかを調査しました。それぞれの社員の声から特徴を見ていきます。
新卒入社 VS 中途入社:どちらも満足度が高い企業ランキング
※ランキングの評価点・クチコミ件数などは集計時点の数値となるため、「OpenWork」各企業ページで掲載している数値と異なる場合があります。
「新卒」「中途」関係なく一人ひとりが尊重され、平等に機会が与えられる環境
新卒入社と中途入社それぞれで会社評価を集計し、差がほとんど無い企業をランキング化した今回の調査レポート。各企業の社員クチコミを見ていくと、入社形態に関わらない人材育成制度や評価制度など、機会が平等に与えられる点を評価する声が多く見られました。特に、様々なバックグラウンドの社員が多く働く企業では、立場に関係なく意見が言いやすい、オープンでフラットな風土作りが行われているようです。
中途入社
「中途採用=自社でないスキルは外から補完という合理的な考えが浸透しており、最低限の社内ルールを守っておれば、これまでと違うスタイル、仕事の進め方に対し、細かく言われることはない。人事評価も公平ではあるが、多面評価の際に社内人脈が必要と思われるが、中途組に対してはある程度社内ネットワークがないことは考慮されている模様。昇格、昇進にそれほど影響はない。(営業、男性、大阪ガス)」
中途入社
「人材育成やキャリア開発の機会は非常に多い。社内公募システムやさまざまなオポチュニティーがあり、若手の抜擢、登用もある。モチベーションと実力ある社員であればさまざまな機会を得られやすい。ダイバーシティを強固に推進しており女性にとっては特により良い会社だと思う。(営業、女性、ジョンソン・エンド・ジョンソン)」
新卒入社
「新卒の方は入社して約一ヶ月の業務研修ののちに店舗に配属、また、中途の方も研修後にトレーナーという方のもとで研修を受けた後に店舗に配属となるため安心して入社できる。また、二年目以降に関しても一般クルー向け、店舗責任者向けの研修が多く様々なタイミングで成長することができる。(営業、女性、ベルパーク)」
新卒入社
「営業部隊は野村證券からの出向が多く、野村カラーが強めである一方、運用側は同業他社からの中途も多いので、アセットマネジメント業界特有の大らかな雰囲気がある。野村の良い部分も受け継いでおり、新卒入社すると先輩社員がインストラクターとしてトレーニングを受けることができる。(アナリスト、男性、野村アセットマネジメント)」
中途入社
「研修プログラムは非常に充実しており、研修センターも金沢小松にあり、人材育成にとても力を入れている会社だと感じる。建機のトレーニングセンターもあり、技術系でもとても良い教育やトレーニングを受けられる。外部の研修プログラムも提案すれば受けさせてくれるので自分次第でいくらでも成長できると思う。 (海外営業、男性、小松製作所)」
中途入社
「入社前の研修制度も整っており、海外研修もある。総合職については、やることをやっていれば上司にあれこれ言われることはない。若い世代も恵まれた環境で成長していける。(営業、女性、千代田化工建設)」
新卒入社
「ファームのミッションとしてプロフェッショナル/高いスキルを有する人材に最高の環境を用意することを明文化されており、実際にそれが運用され定着している印象。トレーニングしかり、個のプロフェッショナリズムに任せ大きな裁量権を与える文化など、全てが一貫している。(CSS、男性、マッキンゼー・アンド・カンパニー)」
中途入社
「中途入社の割合が増えてきており、役職者の割合も半々といった印象であるため、新卒中途の区別なく評価され、昇進していると感じる。困ったら助けてくれるという環境であるため、一人で働いているということは感じない。(営業、男性、日鉄ソリューション)」
中途入社
「非常に風通しの良い環境で、年齢や国籍に限らず自分の意見を発する事ができる。自分のやる気次第で、空きがあれば昇格は早い内から挑戦できる。人任せにしたり他人に意見を聞いてから慎重に物事を進めるような日本の文化と違い、自ら考えて行動できる人が殆ど。(接客、女性、エミレーツ航空)」
中途入社
「人当たりのいい社員が多く、社内の人間関係で困ることはない。若手や中途採用も含め新たに配属された人間をサポートし、育てようとする文化はある。チームで成果をあげようという意識が強く、チームの連帯意識は高い。(営業、男性、三菱商事)」
新卒入社
「人を大切にするという理念が浸透していて、人材育成などに関してしっかりしたプログラムができている。また、社員アルバイト関係なくパートナーと呼び合い、同じミッションを目指しているので、どこの店舗に行ってもチームワークがしっかりしている。(アシスタントストアマネージャー、女性、スターバックス コーヒー ジャパン)」
中途入社
「非常に風通しがいい。新しい会社ということで経営はもちろん、社員全員で作る会社というメッセージが発信されていて、立場や経験、年齢に関係なく、意見を自由に言える風土がある。(IT、女性、Works Human Intelligence)」
中途入社
「入庁時から、審査官への昇進するまで座学が計6か月間企画されているだけでなく、経験豊富な審査官からのマンツーマンの手厚い指導を受けて一人前の審査官になることができます。なので、十分なキャリア開発のカリキュラムがあるのに加えて、審査官への昇進後にも、各種技術や審査に関連する研修もあるので、意欲次第で本人のキャリアアップにつなげることができる体制が整えられています。(特許審査官、男性、特許庁)」
データの集計について
OpenWorkに投稿された会社評価レポートの内、新卒入社・中途入社それぞれの投稿数が20件以上あり、一定の条件を満たす企業を集計対象としています(集計期間2016年1月~2021年8月)。