「古志」深川句会(4月)を終えて 2
2024.04.30 21:00
きのうの続きです。
第2句座、席題(白子干、鶏合、蜃気楼)。
特選句から。
白子干おまけは片手ひとつかみ 園田靖彦
とても太っ腹。
こういう句は一読、幸せな気分になれます。
作者の園田さんの豪快な気質があってこその一句。
小動の浜は我が庭白子干す 金澤道子
『万葉集』以来、脈々と読み継がれてきた〈こゆるぎの浜〉。
それをいま我が庭としてシラスを干しているわけです。
歌枕を敬いつつも、そこに生きる人々の生活を賛美しています。
まさに雅俗混淆の姿です。
笊の目にしの字しの字と白子かな 臼杵政治
笊の目につまったシラスの姿を詠んでいますが、
〈しの字〉というと江戸時代の女中の髪の結い方のことも指しますので、
一句の音調とあいまって、艷やかな雰囲気も感じられます。
そこがまた、この句の魅力になっています。
こちらは句会場に隣接する公園の八重桜。
句会帰りにスマホで撮ったものです。
あっというまに一ヶ月。すっかり季節も移ろいました。
「古志」深川句会は毎月第2水曜日に開催しています。
次回は5月8日(水)13:30〜
会場は江東区森下文化センターです。
「古志」の会員の方はどなたでもご参加いただけます。
会員以外の方は体験参加が可能です。
初心者の方も歓迎いたします。
ぜひお越しください。