イズミ「ジェットブラック」| 厚歯ピストチェーンの取り付け方
和泉チエンのピスト用チェーン「Jet Black」
自転車のチェーンには幾つか種類があります。
ものすごくざっくり分けると、
・「薄歯チェーン」多段ギアスポーツバイク用
・「厚歯チェーン」ピストバイクなどシングルスピード用
上の二種類。
この中で特にロードバイク用薄歯チェーン等は、色々と種類があります。
【6/7/8速用、9速用、10速用、11速用】
このようにギア枚数によって専用のチェーンがあったりします。
ギア枚数に対応するものを選ばないと、スムーズな変速ができなかったりジャムったりするわけです。
その点、変速機構のないピストバイク用チェーンはシンプルなものです。
ピストバイク用チェーンの特徴は、ロードバイク等のギア付きスポーツバイクのモノと違い「厚歯」であること。
ここさえしっかり押さえておけば、まず買い間違いはありません。
パッケージのどこかに【1/2インチ×1/8インチ】とか【1/2×1/8】と記載されていれば、間違いなく厚歯用チェーンです。
▼ピストのチェーン選びに関する過去ログ▼
ピスト用チェーン選びは慎重に
今回は「和泉チエン」がリリースする厚歯用チェーン、「IZUMI Jet Black」を装着していきます。
まずはパッケージの確認。▼
ご覧の通り、しっかりと厚歯用チェーンであるコトの記載が確認できます。
ちなみに、、
和泉チエンはNJS認可のチェーンも展開していますが、「IZUMI Jet Black」はNJS認可のチェーンではありません。
よって、取り付け方も若干違います。
本日はその辺りもご紹介できれば。
NJS認可チェーンの取り付けは過去ログにもあります。
▼こちらも併せてどうぞ▼
「NJSチェーンの取り付け」に関する過去ログ
【ピスト 異音】メンテナンス編 その3
さて、パッケージを開けて中身を確認します。
外側のプレートはシックなブラック(ジェットブラック?か?)ですが、内リンクは割と黄色が強いゴールド。
結構主張しますね笑▼
好みが分かれるところかもしれません。
まあ雰囲気を変えたいときには、このインパクトもいいかもですね。
このギラギラのチェーンを袋から取り出すと、何やら小さいパーツが付属しています。
コレです。▼
この謎の物体、チェーンをつなぐ時に必須となるパーツです。
コネクトリンク(クリップ式)というパーツ。
決してパッケージ内で破損したパーツの一部とかではないので、間違っても捨ててしまったり、メーカーに苦情を入れたりしないよう、お気を付けください。
NJS認可のチェーンでは小さなボルト(ネジ)とナットでチェーンをつなぎますが、今回のチェーンではこのクリップ式のものでつなぎます。
イズミ ジェットブラック 付け方
ストックしていたイズミのジェットブラック。
装着していきます。
装着にあたり、準備する工具は2つ。
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・ラジオペンチもしくは細めのプライヤーなど(コネクトリンクの装着に使用)
・チェーンカッター(装着前にチェーンの長さを調整するのに使用)
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以上です。
さてこのチェーン。
そのままでは長すぎるのでカットして使います。
カットの方法は、NJS認可のチェーンも薄歯のチェーンでも方法は同じです。
※過去ログ「チェーンのカット方法」について
※チェーン右上の物体がチェーンカッター
※愛用のラジオペンチ。年季が入って汚い。
長さを調整出来たらいよいよ装着します。
先ほどの「コネクトリンク」を使ってチェーンをつなぎます。
流れとしては
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- 2本のシャフトが付いたプレートを、"チェーンの裏側から"内リンクに通す
- "チェーンの表側"にシャフトが貫通したら、2つの穴が開いたプレートカバーを嵌め込む
- クリップを、シャフトに確実に取りつける
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以上の3ステップ。簡単です。
テキストだけじゃ「何のこっちゃ」なので、画像を掲載してみます。
作業工程は、画像の順となります。
先ず使うのは、この2本のシャフトがついたプレート。チェーン裏側に使います。これを、、
このように、チェーンの裏側から表側に向けてシャフトを通しています。
表面にシャフトが確実に貫通するよう取り付けています。
次に用意するのは、アウタープレート。
これです。
この小さなプレートを、シャフトに合わせて嵌め込みます。
このような感じです。▼
プレートを嵌め込みました。
そして、ここからが一番(?)重要です。
クリップの取り付けです。
クリップは、最後に残ったこのパーツ。▼
このクリップは、画像の通り、先が割れている部分があります。
最初に使った、シャフトつきプレートのシャフト部分にひっかけて使います。
先ずは、アウタープレートに対して水平に設置します。
このような状態です。▼
ここから、ラジオペンチなどを使ってしっかりと装着します。
「シャフト」と「クリップの割れていない方」にそれぞれペンチの爪先をかけて、ペンチを挟み込みます。
クリップが確実に装着されると、「パチッ!」と音がします。
問題なく装着出来ました。▼
このクリップを取り付けるときに、1点注意。
【「先が割れている方」がリア側に向き、「先が割れていない方」がフロント側に向くように装着する】
これが正しい付け方です。
画像をご覧ください。
先ずは、遠目に見た状態から。▼
コネクトリンクを取り付けた部分を拡大してみます。▼
少し分かり辛いかもしれませんが、クリップの向きをご覧ください。
このように、小さなパーツでも取り付け方法の決まりがあります。
理由としては、進行方向側にクリップの割れている方が位置したとき、何らかの障害物などがこのクリップに当たると、クリップが脱落してチェーンが外れる危険があるからです。
取り付けの際は、この点をご注意ください。
ちなみに、クリップ取り付けの際に使用するペンチorプライヤーについては、専用の工具も存在します。
▼こうゆうものです▼
それから、チェーンカッターも色々種類があります。
グリップ部分が大きめだと使いやすいです。
▼チェーンカッター▼
僕はマルチツールのチェーンカッターを使っています。
作業を確実にするためには、本当は何事も専用工具の方が良いのでしょうけれど、、
(僕はずぼらなので代用できるもので作業することも多いです。)
ともかく、無事チェーンが取り付けられました。
しかし。ある程度長さを調節しているとはいえ、このままではダルダル。
ホイールを後ろに送り、チェーンのテンションを調節します。
これでようやく完成です。
チェーンの交換タイミング
見るからに頑丈そうな厚歯チェーンですが、消耗品である以上、交換は必ず必要になります。
交換のサインはタイヤなどと違って、ぱっと見で分かり辛いのがチェーンです。
(明らかにサビサビ。。とかの場合は除いて)
交換タイミングはある程度、体感的な部分に頼ることもあります。
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・ガラガラ/ジャラジャラ/ギコギコなど、異音がする
・歯飛びする、ギアとのかみ合わせが悪い(チェーンのテンションは問題ないのに、ガリッ!とかみ合わせが悪い時がある)
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などなど。
あとは「3.000キロ走ったら交換!」とかもよく言われてます。
乗り方によっても交換時期は変わるものですが、交換のサインを見落とさないために大事なのは日頃のメンテとチェックです。
掃除と給油。また、リアホイールを外したらついでによく観察してみる、など。
その時チェーンの様子が少しでもおかしいと思ったら、放置せずに交換するか、プロショップに見てもらう等の対策をしましょう。
固定ギアでチェーンがうっかり切れたら。アレは結構怖いですよー。。
因みに僕は、大体【半年以内】にチェーンを交換します。
半年くらい使うとかなりチェーンも摩耗してきますし、摩耗したチェーンを使い続けるとコグやチェーンリングを痛めます。
【3か月】で交換する人も結構います。
"不具合は無いけれど、見た目に飽きたから交換してみる"
これも、とてもいいと思います。
気分も走りも結構変わるのがチェーン交換。
ぜひトライしてみてください!
miki