東大教授がおしえるやばい日本史がやばい本だった件について
もう表紙から、やばい。
読んでいる間ずっとニヤニヤが止まらなかった。今回紹介する本は『東大教授がおしえるやばい日本史〜歴史ってすごいばかりじゃたのしくない〜』である。
おしえてくれる東大教授とは、本郷和人さん。大河ドラマの時代考証も務める立派なお方だ。肩書きと表紙にギャップがありすぎてすごいけど、それも狙いなのだろう。
「すごい」ばかりの人なんていない。だからこそ、人はおもしろい!
その言葉通り、ゆるい絵とセンス溢れる文章で、歴史の流れや偉人たちのエピソードを楽しみながら追いかけさせてくれる。
なかなか言葉だけで伝えるのが難しいから、ちょっとだけ中身をご覧いただこう(ネットでも見れるところ)。
まずはもうすんごいざっくりと時代について教えてくれる漫画。でも、だからこそ流れを把握しやすい。
次に現れる人物相関図もやばい。ざっくりすぎる。でも、だからこそ、シンプル。そして絵がすごくやばい。
続いて、歴史上の人物たちの紹介ページ。「すごい!」だけじゃなくて「やばい」が一緒になって載っているので、大いに笑いながら学べる。
「平安時代のヒマな貴族が素晴らしい文化を生んだ」や「ザビエルが最初は坊さんに間違えられていた」など、嘘か真かギリギリの情報だけど、インパクトがあって覚えやすい!
面白いから、次から次へとページをめくる手が止まらなかった。生徒たちに時代ごとに読ませるのもいいな。
そうそう、よく「社会は暗記科目だ」なんていう風に言われる。本当はそれだけじゃないんだけど、暗記が必要ってのは本当だ。
でも、ただ覚えるだけはやっぱりとてもつまらないから、まずはこうやって楽しみながら流れを把握していくってすごく大事なことなんだよね。
ほら、好きな漫画や小説やアニメや映画って、知らず知らずのうちに色々覚えたりしているものでしょ。
登場人物はもちろん、設定や必殺技やストーリーの流れまで、いつの間にかに覚えている。あんな感じが理想的だ。
それに、『脳は忘れるのがお仕事』にも書いたけど、「楽しい!」って感情がセットなことって、脳は「これは大事なんだ!」と認識して、忘れにくいんだよね。楽しむって、暗記法としても理に適っているんだ。
さらに、物事は俯瞰で見た方が理解がしやすい。まずは時代の名前などの大枠から覚えていってだんだんと細かい内容まで頭に入れていく「鷹の眼学習法」っていう勉強法もある。
そういう意味でも、この本のざっくりさ加減が絶妙で、楽に俯瞰ができるように要点が抑えられているから、時代の流れや特性が理解しやすいと思う。
そんな色々なメリットを持つ本書。
まぁ、とにかく楽しく学べるって素敵だよね。
欲を言えば、もう少し近代に厚みを持たせて欲しかったというのはあるけれど、それを差し引いても大人にも子どもにもオススメできる良書だと思います。
あ、もちろん、教材としてだけではなくて、ただの読み物としてもオススメです。
お値段的にもお得感あり。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
興味を持つって大事なことだからね。