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東大出身者による就職後満足企業ランキング(vol.70)

2020.03.26 05:00

満足度の高い外資コンサル、メガバンクは上位に入らず


要旨:


東大生の就職先と言えば、中央省庁のイメージが強く、実際に多くの官僚が東大出身者です。東京大学新聞社(※)によると、2018年度東京大学卒業者(学部)の就職先として、中央省庁では1位が国土交通省、2位が外務省、3位が総務省と警察庁、一般企業では1位が三井住友銀行、2位がアクセンチュア、3位が三菱UFJ銀行と東京海上日動火災と、中央省庁と大企業が並ぶ結果になっています。


近年の就活売り手市場の中で、企業は優秀な学生の獲得に必死になっています。複数の内定を貰うことも珍しくなく、どの企業で働くことが自分にとって働きがいをもたらすのか、今の学生達は就業前から難しい決断を迫られているとも言えます。


優秀な学生たちが実際に就職し、満足しているのはどういった企業なのか。今回の調査レポートでは、東京大学に焦点を当て、東大出身者が入社後に働きがいを感じている企業を調査しました。

(※)東京大学新聞社「18年度就職状況 院生で日立製作所が3年ぶり1位 コンサルは順位変動大」


東大出身者による就職後満足企業ランキング

※ランキングの評価点・クチコミ件数などは集計時点の数値となるため、「OpenWork」各企業ページで掲載している数値と異なる場合があります。


TOP3に外資系コンサルティング、支持される「プロフェッショナル」な働き方

東大出身者が入社後に働きがいを感じている企業を調査した今回の調査レポート、TOP3が全て外資系コンサルティングファームという結果になりました。志望する学生も多く、人気のあるコンサルティング業界ですが、満足度に繋がるポイントはどういった環境にあるのでしょうか。上位3社の社員クチコミを見ていくと、フラットな組織で若い内から活躍機会が与えられる点が多く挙げられており、その根底にある、一人ひとりを「プロフェッショナルとして尊重する」文化が見られました。


「お互いをプロフェッショナルとして尊重しチームワークを尊重する文化がある。誰もが何かしらの強みを持っており、それを足し合わせることでクライアントへのインパクトを最大化するのがマッキンゼーの働き方であると思う。逆を言えば、強みを持つことが重要視される文化でもある。何でもできるジェネラリストよりも、強みを何かしら一つ有することの方が結果として昇進が早かったり、様々な人から評価される文化がある。そのため、早いうちから自分の強みを常に意識するようになり、結果としてどんな組織にいるよりも自分の生き方・進むべき道を見つけやすいのではないかとおもう。(ビジネスアナリスト、男性、マッキンゼー・アンド・カンパニー)」


「個人に求められる仕事の水準は非常に高く厳しい環境だが、プロフェッショナルとして大きく成長することは間違い無い。それぞれがプロフェッショナルとして尊重され、ポリティクスや足の引っ張り合い、妬み、といった非生産的な問題はほとんど目にすることがなかった。(コンサルタント、男性、マッキンゼー・アンド・カンパニー)」


「パートナーとの距離も近く比較的フラットだが、それぞれに期待される役割や責任は大きく、前職の商社の3倍のスピードで成長を実感。入社年次に関わらずお互いをプロフェッショナルとして尊重し合い、またチームワークを重視し、お互い積極的に助け合う良い風土がある。運動会をやったり、社内コミュニティが作られていたり、人との関係性を大切にするウェットなカルチャーがある。(コンサルタント、男性、ボストン・コンサルティング・グループ)」


「若手をどんどん活躍させる文化があり、実力次第ではかなりジュニアなころからプロジェクトの基幹を任されることがある。上下関係がなく、フラットで風通しのいい文化。先輩や上司との変な上下関係は一切ないため、人間関係のわずらわしさは全くない。(コンサルタント、女性、A.T.カーニー)」

(※)上記の社員クチコミは出身大学による抽出は行っておりません。


メガバンクは上位に入らず、根強い上意下達文化が影響か

就活生の銀行離れが加速する中、まだまだ東大生の就職先として上位のメガバンクについては、満足度で上位20位に入らない結果となりました。メガバンクの社員クチコミを見ていくと、フラットなコンサルティングとは対照的に、年功序列の縦割り組織である点に加えて、社内調整に多くの時間を割かねばならないといった、巨大組織ならではの課題も多く挙げられていました。


「年功序列と組織の肥大化により、利害関係者が非常に多く動き辛い。上席や役員への報告に時間を取られ非効率な仕事が多い。しかし、会社もそれは理解しており、変革を試みている。(営業、男性、三井住友銀行)」


「良くも悪くも年功序列の文化が未だに残っており、面倒な文化は数多く存在する。確かに会社として古い企業体質を変えようとする動きはあり、例えばその一つにドレスコードフリー(外部の人と普段接しない本社社員対象に私服での勤務を許可する制度)を始めたことは評価できる。しかし管理職には昔の企業文化の中で過ごしてきた層しかいないので、面倒な文化が変わるにはまだ相応に時間がかかるものと考えられる。(総合職、男性、三井住友銀行)」


「何かと上司に対して報告が求められる。上司は更に上に事前説明または報告をする必要があるため、部下は資料の作り込みと想定し得る質問への回答準備、必要に応じて会議前の根回し等に奔走する。総じて、社内のためにかける時間が長い。(法人営業、女性、三菱UFJ銀行)」


「何事にも『お伺いを立てる』ことが必要な企業文化。最近ではデジタルへの取組みや新領域での事業開発を進めているため、そういった部署ではある程度の裁量が与えられているが、営業現場においてはまだまだ古い文化が残っている。(営業、男性、三菱UFJ銀行)」

(※)上記の社員クチコミは出身大学による抽出は行っておりません。


データの集計について

データの収集方法

「OpenWork」の会社評価レポートへの回答を通じてデータを収集しています。

対象データ

2020年2月までにOpenWorkへ登録のあった会社評価レポートのうち、東京大学出身者による1960件を対象データとしています。

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