大阪市のシンボル!中央公会堂が開館100年
大阪中之島のシンボルともいえる中央公会堂が11月で開館100年を迎えました。
国の重要文化財でありながら、現在も貸室としてご利用いただける大変貴重な施設です。
過去アルベルト・アインシュタイン、ヘレン・ケラーやガガーリン大佐も講演に訪れています。
大正時代には貴賓室として使用されていた「特別室」を案内して頂けるツアーがあるのをご存じでしょうか?
Bosch大阪ショールームスタッフHがちょっと寄り道をして覗いて参りました!
現在は撮影や挙式会場として使用され、普段はめったに入ることのできない特別室。
和と洋の融合。今では再現できない職人の技巧が施されているこの特別室そのものが芸術品だそうです。
天地開闢(てんちかいびゃく)
伊邪那岐(いざなぎ)・伊邪那美(いざなみ)の両神が国造りのため天の瓊矛(あめのぬほこ)を授かる瞬間を描いてます。
慶祝の象徴である鳳凰と大阪市の市章「澪標(みおつくし)」をデザインしたステンドグラス。
円形の凸レンズが日差しを拡散させて室内を輝かせます。
重厚で美しい木目を生かしたチーク材の扉には木象嵌が施されていました。
ここに立って扉を見つめるとまるで100年前に佇んでいるかの錯覚をしそう。
当時の人々が行き交う姿や足音が聞こえてきそうな空気感に包まれます。
展示室では公会堂誕生の為に莫大な私財を投じた株の仲買商であった岩本栄之助氏のお話を聞きながら名建築の資料をご覧いただけます。
「北浜の風雲児」と言われた岩本氏の口癖は「学問せなあかん!」
私財を投じて塾を作るなどして大阪の人々に慕われました。
岩本氏は株で得た利益を公共の為に活かす事に強い関心を持ち、渡米実業団への参加を機に米国の富豪が財産を慈善事業や公共事業に投じている事に大変感銘を受け「この大阪の地にどこにも負けないホールを建設しよう!」と決意されました。
帰国後、遺産と自身の財産合わせて100万を大阪市に寄付されました。
現在の貨幣価値では80億とも言われています。
大阪の皆が使って集えるものを…と公会堂の建設が始まりました。
東京駅の設計者でもある辰野金吾氏と片岡安氏が実施設計。
辰野式とも言われたデザインは、赤レンガと花崗岩を組み合わせた独自な古典的様式を得意とし、ネオ・ルネサンス様式によるモダンな建築を生み出しました。
第一次世界大戦の影響により相場で大損失を出してしまった岩本氏。
寄付した100万円を返してもらうように勧められるも「一度寄付したものを返せというのは大阪商人の恥」と拒否。公会堂の完成を見届ける事なく自らピストル自殺をして39歳の人生を終えてしまいました。その2年後、1918年11月に大阪中央公会堂は完成。
私たちは岩本栄之助の遺志をしっかり継いで、これからも大阪のシンボル中央公会堂を後世に伝えていきます。
そして中央公会堂だけではありません。この大阪のまちは図書館や美術館など、偉人たちが私財を寄贈して下さったおかげで多くの近代建築が建設されています。
2025年大阪が万博開催地に決定しました!開催まであと7年。3年後には大阪中之島美術館も開館します!皆さん、大阪に訪れ大阪の近代建築を巡り大阪のまちを知って下さい!
大阪中央公会堂へは地下鉄御堂筋線 / 京阪電鉄本線(淀屋橋)駅より歩いて5分
詳しくはこちら→http://osaka-chuokokaido.jp/
Bosch大阪ショールームからは2駅です!
皆さん一緒に大阪万博を盛り上げていきましょう!