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風の吹く松竹梅

第27話 青木さんの話2

2024.05.04 12:02

とりあえず一緒に朝日を見に行く話は了承した。

朝日を見に行くということは、天候が影響するな。

天候次第では延期という話もあるのだろうか。


約束の日、青木さんが車で迎えに来た。

「渡良瀬さん、おはようございます。」

「青木さん、おはようございます。」

車には2人だけなので、残りの2人はこれから車で拾いに行くのだろう。


「今日は晴れそうですね。」

「はい。3人であれば、朝日が見れないと出ていました。

 4人揃ったので良かったです。」

ふむ。

自分が行かなければ、

天候がすぐれない可能性があった、

という占いがでていたということなのだろうか。

となると、自分がここにいるだけで役目ははたしているのだろうか。

しばらく青木さんと雑談した。


その後、残りの2人を拾い、

軽くお互いに自己紹介もしつつ雑談しながら、

朝日の見える海岸へと向かった。


「そろそろです。渡良瀬さん。」

車の中で道中、いきなりそんなことを言われた。

なにがそろそろなのだろうか?

ふと気付くと、周囲が霧がかってきて、

視界が悪くなった。


「はて。そろそろ、といいますと?」

視界が悪くなったことで車のスピードが落ちる。


「3人だとこの先に進むのが難しいのです。」

後ろの2人もうなずいている。

視界が悪すぎて、結構前が見えない。

前後に車はいない。

ふむ。

車についてるナビをチラリ。


「一旦引き換えして、

 少しこのポイントを迂回したルートで行く、

 というのはいかがでしょう?」