理論は単純だが実践は複雑 2018.12.02 01:27 昨日、今日と朝は冷えました。昨日は日中暖かく、土曜日の外来も夕方まで賑やかな状態。でも、12月も例年より気温高めのようです。異常気象さまさまでしょう。暖冬との予報ですから、疼痛性疾患の方々には朗報。冬も始まったばかりですが、無事に春を迎えたいものです。関節軟骨の変性は別として、末梢神経の神経障害性疼痛は、処方した記憶も定かでは無いリリ蚊やらトラ無セット抜きの非観血的な保存療法で、ペナントレース優勝レベルの勝率を確保してきました。疼痛による自立喪失回避は達成しつつあります。それも、末梢神経には再生能力があるお陰です。現役の整形外科医時代、切れた末梢神経を縫合して、末梢神経はツナガル、再生スルノダ、と経験した通り。さて、一方の中枢神経。脳および脊髄は❓ミスタージャイアンツの近況や大スター西城秀樹さんの訃報を聞くに、脳梗塞の回復すら・・・。🐭げっ歯類(齧歯類)🐭では中枢神経でも再生が一部観察されるとの報告がされています。では、ヒトでは・・・❓ヒトでも・・・❓ご存知の通り、ネズミは実験に使います。ネズミの命と引き換えに、病理組織検査も可能です。では、ヒトの脳は生存中に重要な組織を切除、いわゆる生検ですが、・・・ムリですね。それでも、霊長類の脳と齧歯類の脳の同列視は問題。認知症の経過を見るに、各症例の進行度合いの差を見ているに過ぎず、投薬やサプリで制御できているとはとてもとても自慢できません。神経変性疾患であるアルツハイマーやレビーなどを合併しない、血流のダメージも軽くて済んでいる脳血管性認知症のみかろうじて救済できている様子。ネズミの詳細は別として、ヒトの脳のあちこちで再生が起きているとはとても信じられないのが実感。最近も「ネズミの実験結果をヒトに当てはめるんじゃない💢」とか、「なんたら制限」の領域で議論があったとか、なかったとか。ネズちゃんに食物を食べさせて、結果を見るなんて、お〜むかしからしてきたことで、なにをいまサラマンダーって感じですがね。自分に都合が悪いと不機嫌になるのは人類共通のサガ。医者だろうとダレだろうと同じ。でも、うちの超高齢者の皆さま。ダレも「なんたら制限」なんてしてませんけど、ラクラク90歳ごえ。「なんたら制限」とか薦める大先生たちの、「なんたら制限」開始前の、血圧、尿酸値、LDL、中性脂肪、ヘモグロビン・エー・ワン・シー、男性だったらPSAくらい、聞かせて貰っても良いかも。おそらく、「なんたら制限」ドクターの一部は『患者さま』だったか、現在も『患者さま』なのでは?自分もこんな治療しているし、うまいモン食い過ぎたんで、血管がつまったり、ガンになったりすると嫌だから、「なんたら制限」してんねん、一緒にどう?と言う優しさでしょうね。幸い、私は「なんたら制限」なんてしてませんけど、血圧なんて、110いくかな?ってレベルで、採血結果はなんも引っかかりません。でも、酒もタバコもしませんし、朝からシッカリ食べて、筋力トレーニングも日課、サーカディアンリズムの維持に注力。まあ、食べ物の種類と量には注意。あと、食べる物の頻度とサイクルですね。一子相伝の我流なんで公言できず。ただ、「なんたら制限」よりマシ?摂取を制限するだけとは大爆笑。「なんたら制限」より、当たり前の鉄則は、食物も薬剤もサプリも取り過ぎれば毒になると言うこと。過剰に摂るのがヒトのサガ。治らない中枢神経が治って欲しいと思うのは人情。治らないが、交換できる白内障。再生もしないし、交換もできない中枢神経。再生医療が軌道に乗るまで、いかに、脳の健康を維持するか?容易じゃない・・・。