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LUNASAKA音楽工房

課題曲Ⅳ 行進曲「フロンティア・スピリット」

2024.05.06 14:18


5月になり、QWも終わり・・新入生の楽器決めも終わった頃でしょうか。

課題曲解説の第一弾です。






 ※全体的な特徴と留意点


 ① メロディや対旋律はユニゾンが多い。ユニゾンは音程のリスクが高い。また、時折2声、3声と広がるのでその広がりをどのように聴かせるかがポイントとなる。


 ② TrbとHrnが重要になる。旋律パートが多人数でユニゾンを演奏する場面が多いのだが、和声を担当しているパートが少ないので和声感を感じさせる強さが必要になる。 


③ 全員による休符、またはPerc だけのソロになる部分が多い。停滞を感じさせないようにするには、テンポ感だけでなく流れを感じさせる音量も重要な要素になる。 


④ 全体的に4小節または8小節に動機が設定されている。各動機の始まりと終わりの処理、次の動機への繋ぎ目の処理を丁寧に行いたい。 


⑤ EsClは音域が高すぎるケースが目に付く。ないほうが良いと思われる。 




 ★ 冒頭~Aまで

 ・最初の8小節はTrpのユニゾン(メロディ1)をHrn・Eup(メロディ2)が追いかける形。Tubaによるバスパート(バス)にTrbの和声(ハーモニー)。ここにPerc(Perc)が加わっています。

⇒私は先ずメロディ1メロディ2のバランスを取ります。次にバスの音量が適切か図り、ハーモニーが膨らみを感じさせているか点検します。最後にPercを加えますが、和声感を殺さない音量が必要です。しかし4小節目2拍目頭は全員の音がなくなるので、その直前の8分音符を切れよくするために、1拍目頭のテヌートと裏のスタッカートのニュアンスを同じにする必要があります。またこの裏拍はPercにアクセントを加えたうえで響きを残さないような処理が必要だと思います。 

・次の8小節、始まりは冒頭の楽器を変えただけですが、追いかけるメロディ2の音量が足りているか検証してください。これはほぼ同じバランスにしたいです。しかし、バスは動きがゆったりし、ハーモニーのリズムが細かくなっています。よりTrbの和声を表に出した方が良いでしょう。

  大きく変化するのは11小節2拍目裏からです。次の小節の1拍目までの1拍半は全体のリズムが揃います。この時、メロディ1のグループはユニゾンのままですので、他のパートと全体で和声を作りたいのですがバランスが強くなり過ぎないか心配です。Percは音量を増したうえで、短く明確な奏法を練習してください。  

・12小節2拍目頭の空白は冒頭の4小節目以上に切れを感じさせましょう。 

・13小節アウフタクトのメロディ1はユニゾンで、直後に3声に分かれます。ここでメロディの和声感を演出し広がりを持たせたいところです。しかし、メロディ1グループの各声部は3分の1の人数に減ることになりますから、意識して音量を増すように練習してください。特にCl3とTrp3の一番下の声部は音が低いうえに最も人数が少ないので気をつけましょう。 

・15~16小節のcrescは方法を考えた方がいいでしょう。3泊伸ばしのメロディ1は3拍音量を維持して16小節2拍目で音が変化するタイミングでcrescすればいいと思います。

  4分音符の動きのパートは特に順次進行しているパートが1拍単位でcrescしてください。Percも4分音符の動きに連動してcrescしましょう。 

・17小節目は音の終わらせ方が問題です。4分音符と2分音符の違いにはすぐ気が付くと思いますが、特に2分音符のパートは2拍目頭が空白になるよう意識して音を止めてください。半拍の空白の後、18小節1拍目までの和声、18小節2拍目はTimpのソロ。さらに4分音符の和声、半拍の空白の後再び和声でのリズム、20小節2拍目頭のSDのソロ。その後練習番号Aのアウフタクトにつながります。特に17~20小節は一連の動きが滞りないように、4小節だけの流れの練習をしましょう。Trbとバスパートによる和声はEs音がかなり多いので、Trb1&2とのバランスに気を付けてください。 




 ★ A~B 

 ・ClとASaxのメロディ、Fg,BCl,BarSax,Tuba,Cbによるバス、Trbのハーモニーというグループのみで8小節×2という比較的単純な構成の部分です。1~4小節と9~12小節は同じですので気を付ける点は上記の3者とPercのバランスでしょうか?メロディはClもSaxも音程の取りにくい音が多く出てきますので気を付けてください。2&10小節2拍目頭は一瞬SDのソロになりますのでこのアクセントは大切にしましょう。 

・5&6小節と7&8小節は変化があるのがTrbのハーモニーだけです。この和声の違いは明確に表現してください。13&14小節は7&8とよく似ていますが、14小節のバスが2分音符になることと、Trb2の2拍目がAs⇒Bに変わっている点には注目しましょう。 

・16小節2拍目はシンバルのソロです。他の楽器の音が残らないように気を付けてください。 




 ★ B~C 

 ・まず、9小節目2拍目頭までを考えてみましょう。メロディ1はFl,Ob,EsCl,Trpに4小節2拍目からCl2とASax1&2が加わります。加わることでそれまでのユニゾンが突然3声になります。ここで音楽の広がりを感じさせたいところですが、各声部の人数は減っていますので十分表現できているか確かめてください。Cl3,TSax,Eupのメロディ2がユニゾンで、バスは引き続き、ハーモニーはHrnに変わって入っていますが、楽団によってはハーモニーが弱くなりすぎることが予想されます。入念にバランスをとってください。 

 ・10~12小節は、今までのような素直な和声進行でないため上手く響きを出せない楽団も多いのではないでしょうか。各小節の2拍目は5声部で進行しています。必ず半音のぶつかりがあります。そこでこの部分は主役とわき役を分けます。主役になるのは10小節2拍目でH・D・FisというBmの和音を奏しているパートです。このパートの2拍目はAm⇒Gmと進行していきます。先ずこのパートのみで美しい和声を作ってください。残るパートは2つです。このパートもそれぞれC&E⇒B&D⇒As&Cと進行していきますが、C⇒B⇒Asと進行するパートは1拍目も考えに入れると半音で進行しますので、やや強めのわき役にE⇒D⇒Cと進行するパートは高い音をあまり目立たせないようにすると響きが安定します。 

・13~16小節は4声になっています。特に14小節1拍目はC音とDes音がぶつかりますので丁寧に響きを作ってください。 

・17小節はSDのソロに2拍目でTimpが加わります。今までのPercに比べ時間が長いので特に音量の調整は必要です。おそらくdim気味に16小節は終わると思いますが、17小節まで絶対に音が残らないようにし、静かなイメージで終わった空気を壊すようにSDは強めに入ったらいいのではないかと考えます。 




 ★ C~D 

 ・最初の8小節、Cl群とSax群,Hrnのメロディ1はユニゾンとはいえ低い音域になります。それに対してFl,Picc,Ob,Cl1,Glockenのメロディ2は高音部でユニゾン、人数的にも多くなる楽団が多いかと思います。まず2つのメロディのバランスをしっかりとってください。そのうえでバスとTrbによるハーモニーとのバランスを取りましょう。 1小節2拍目裏~2小節まで、TSaxは音が低すぎてやりにくいですね。私は、この部分まとめてBarSaxと入れ替えます。 

・9~12小節はメロディ1がASaxとTrpのユニゾンになり、追いかけるFl,Ob,Clのメロディ2は音が高くなっています。この部分はACl,TSax,Hrn,Eupがメロディ3として加わっておりそれぞれのバランスをできるだけ均等にとるとよいと思われます。AClがない楽団は、この部分からDの4小節目までClでフォローした方が良いのではないでしょうか? バスとTrbによるハーモニーは前の8小節と同様です。 

・12小節間Percは今までよりもやや控えめにした方が良いでしょう。 

・12小節目のメロディ1メロディ2は2拍目裏でG音に合流します。最後の音でB音とF音に分かれますが、G音が強すぎるように感じたら多少音を抜いたほうがよいでしょう。また2音に分かれたとき、F音は少ないのでG⇒B音の流れのパートを抜くのが良い方法かもしれません。


 


 ★ D~E 

 ・練習番号Dまでのメロディ1メロディ2が合流したままこの部分のメロディ1となります。2小節目の頭までは合流したうえで3声になりますので和声の広がりを表現しなければなりません。しかし大きな問題なのはCl1のAs⇒As⇒G⇒Es⇒Gの流れはこのパートしかないことです。C⇒C⇒B⇒As⇒Bのパートは多数あります。私はCl3をカットして2ndの音に動かし、Cl2はCl1と同じ音にするなどの工夫をする必要があるかもしれないと考えます。 

・3小節目からメロディ1は再びFl,Ob,Clに戻り、ASaxとTrpがメロディ2に戻って追いかける形です。メロディ1はユニゾンになりますので、1&2小節の音の広がりから3小節目のmpを効果的に表現したり、ASaxとTrpのメロディ2が追いかけてきた時、そちらの動きを主に聴かせるために控えめな演奏が良いと思います。 

・3小節目からメロディ1メロディ2がユニゾンになった部分では、Trbによるハーモニーはしっかり響かせてください。5小節目からはHrnも和声に加わりますが、3&4小節はTrbだけですので、ここだけが薄く感じないようにしてください。 

・7小節から先は、Percのcrescやdecrescに注目しましょう。強弱の変化をPercが主に表現しますので、それがわかるようにPercの表現を明確にしてください。 

・13小節からのFl,Ob,EsClのトリルはAs音で終わるようにしてください。




 ★ E~F 3小節前 

 ・EupとTrp、soloにするかtuttiにするかは、中間部で一転してハーモニーを担当するClとバスPercとのバランス次第です。オプションでTubaも補強できるバスが弱くなることは考えにくいので、Clの人数がポイントになりそうです。Percは強弱を極力一定にして、最後の2小節の変化をしっかり出してください。 




 ★ F 2小節前~G1小節 

 ・Fの2小節前、Sax群がハーモニーに加わって強弱の変化をPercとともに演出します。この後、今度はSax群をハーモニーにバトンタッチしますが、次のメロディ1メロディ2が強いので響きが十分に得られるか心配です。Clは次のメロディ1の準備のため最後の1拍には加わっていませんが、AClのない楽団はCl3をAClに回すことを考えてもいいかもしれません。 

・同じくFの2小節前、PercはSD・BDとSus Cymb、Timpの強弱変化が異なります。Percのみで流れの練習をしたうえで、Cl・Saxと合わせてください。 

 ※ ここからは、構造がやや複雑になります。分析のために①~④の数字で解説します。

 ① FアウフタクトからのFl・Ob・Clのメロディ1は、6小節までがユニゾン。7小節目から2声になり、15小節アウフタクトからハーモニーのSax群と一緒になって3声になります。

 ② 8小節目までのHrn,Trb,Fgのメロディ2はユニゾンです。 

 ③ バスはBCl,BarSax,Tuba,Cbが16小節間すべて同じ音域で奏しています。

 ④ ハーモニーは8小節目までがSax群、9~12小節がHrn、11&12小節は両者が重なり、12小節からのSax群の和声はメロディ1と絡まって響きを作ります。 

・まずは、上記の構造を把握しましょう。8小節目まではそれぞれの役割のバランスを取ります。9小節~はメロディ1バスハーモニーのパートに加わる形で、リズムをPercに任せて、全体がレガートな和声を奏する形です。Perc以外はできるだけリズムを感じさせないように滑らかに奏してください。

 ・ここまでのレガートと対比するのがG1小節前のアクセントのリズムです。同じEs音でのtuttiでアクセントが付いており、Gからはこのパートがメロディ1になります。レガートとマルカートの対比を明確にするだけではなく主役に移動しますので、短い音でくっきりと奏する必要があります。SDは楽譜上で見る限りpからのcrescに見えますが、あまり弱く開始しない方が良いと思います。


 


 ★ G~H 

 ・アウフタクトからHrn,Trb,Eupによるマルカートがメロディ1になります。それをバスメロディ2でもある)が追いかけて2声にしている形です。さらに5小節目からはメロディ1が2声に分かれ、1小節遅れてバスメロディ2の役割は終了)が追いかけます。特にメロディ1が2声に分かれた部分では人数が減りますし、バランスをとるのが難しくなります。 

・1~8小節では、Fl,Ob,Cl,Trpが3声に分かれハーモニーの役割を担います。しかし、同じリズムでPercも同調しますし、fとなっていてもメロディ1バスを主役に立てられるようにバランスを取ってください。トリルは必ず記譜されている音で終了しましょう。また3声の1パートを担っているCl2の音は単独で他の2声に比べて薄くなっています。足りないときはClパート内の人数を調整するなどしてみたら如何でしょうか? 

・7小節目のハーモニーパートのスケールは3声で動きます。Trp2&3もこれに同調しますが、このような動きは3声だと重たく感じてしまいます。あまりcrescを意識させないで演奏した方が良いでしょう。crescはPercに任せるような形で良いと思います。 

・8小節目1拍目裏、半拍の空白の後、急に人数の少ない薄い音になります。直前まで全員で演奏していますので、貧弱にならないようしっかりとアウフタクトのEs音を入れてください。メロディに当たるASax1を中心としたグループはハーモニーの各音より常に音が厚くなっていますが、Obがないなどで音が浮き上がらない場合は人数を調整して浮かび上がるようにしてください。 

・13~15小節のメロディは、ユニゾンですのでそれ ほどバランスに問題はないと思われます。気を付けるとすれば、15小節目のB♭のコードに解決する直前の音が低い音域で和声の中にもぐってしまわないようにすることぐらいでしょうか。 

・13~15小節のハーモニーは、Gm₇⇒C₇sus₄⇒F₇⇒B♭の和声進行がPercも含めてcrescの形になっており、響きを整えることが大変重要になります。 

・16~9小節頭は一転してユニゾンになります。ここはとにかく音程に気を付けてください。 

・19~25小節は、まずTrp,Hrnのハーモニーに注目してください。和音が必ずFコードに解決する形になっています。(全部で6回)安定してFコードを響かせるようにしましょう。 

・24小節2拍目裏からFコードに解決する和音に全員が加わります。ここでも安定したFコードへの解決を聴かせてください。 

・Fコードへの解決の繰り返しが終わって、2拍の空白があります。その後Timpのsoloが入って、続けてHからのメロディのアウフタクトへと進みます。 




 ★ H~I 

※練習番号Aのテーマが再現されています。このような場合、AとHを交互に比較しながら練習すると奏者全員で相違点を共有することができます。 

 ・最初の8小節、メロディがユニゾンなのは同じですが5度上に転調され、ObやTSaxが メロディグループに加わり分厚くなっています。バスグループの厚みは変化なしですが、  ハーモニーはTrbからHrnに変わっています。Aと同じようなバランスにしたいところですが、Trbに比較するとHrnの方が音量を出せないケースが多いのではないでしょうか? A部分同様、5&6小節と7&8小節に変化があるのはHrnのハーモニーだけです。この和声の違いは明確に表現したいところですので、Hrnの音量が大切になります。6小節1拍目のHrn2のG音やHrn3のA音のように1パートしか奏していないケースもありますので気を付けてください。 

・9小節以降もFl,Ob,Clのメロディ1、ACl,Sax,Eupのメロディ2、さらに14小節2拍目裏からのTrp,Trbの動きはすべてユニゾンで強調されると考えられます。Hrnのハーモニーはさらに響き作りが要求されるでしょう。 

・16小節からメロディ1メロディ2は同じ動きで2声に分かれます。さらに17小節では3声になります。またTrbが突然ハーモニーを担当します。前にも書きましたが、和声は広がりを見せても担当する奏者の人数は減っていきます。響きの広がりが出せるように注意して練習しましょう。 

・21小節にritの記載があります。メロディハーモニーグループのアクセント位置が異なりますので、ritの開始は21小節に入ってからにしましょう。 

・19小節からのcrescはアクセントの部分で段階的に行うと効果が出ます。 

・22小節2拍目は全員でのGrandiosoのアウフタクトのようになっています。直前で一斉に ブレスを取るなど、揃えるための工夫を加えてください。またここはB♭7のコードになっていますが、セブンスに当たるAs音はHrn2とTrb2の2パートだけですので、これらのパートに余剰があれば補強してください。D音は多すぎるので削っても良いかもしれません。




 ★ I~J 

 ・1~8小節でGrandiosoを表現するにはメロディ1のOb,Cl,Trpや、ハーモニーのTrb,Eupがしっかり3声の和音を表現する必要があります。メロディ2のACl,TSax,Hrnはユニゾンですが音量がメロディ1を上回ることは考えにくいでしょう。しかし、スケールのPicc,Fl,EsCl,ASaxは音が高いだけにうるさく感じるかもしれません。ここは、まず第一に響きを聴かせることを心がけてください。

 ・9~12小節の音が薄くなってからの動きですが、Eupにオプションで書いてある音は和声の中でも重要な音です。EupのオプションはFgの代わりもしくは補強だと思ってください。AClの部分はClで補強した方が良いと思います。 

・13~16小節は主役のTrpの響きを表に出したいところです。ユニゾンで入り、14小節2拍目では2声になり、さらに15小節では3声に分かれます。ハーモニーパートの助けはありますが、各音の人数が少なくなっていることを自覚して響きを作り上げてください。

・15&16小節のritは前回のrit同様1拍目と2拍目のそれぞれのグループをマルカートに奏することで重厚感を出してください。 




 ★ J~最後 

 ・1~4小節、8分休符で始まるパートと付点4分音符で始まるパートに二分されています。共に和声的に動いていきますが、8分休符で始まるパートは1拍目裏の8分音符がCl1の担当する音だけ1パートのみになっています。高い音域なので大丈夫だとは思いますが、気になったら補強してください。私ならCl2とCl3の8分音符を2拍目と同じにする方法を試してみます。元のCl3の8分音符はASax1やHrn1と同じ高さにあるためあまり効果的でないことが理由です。 

・高音部のトリルは記譜してある音で必ず終わってください。そうしないと響きがすっきりしません。 

・最初の4小節は和音が変化していきます。低音部が同じ音のため進むにしたがって複雑な和声になります。5小節目で素直なE♭のコードに解決します。ここで先ずはすっきりとしたきれいな響きを作りましょう。 

 ・6小節目のアウフタクトから、綺麗なE♭のコードを壊す低温のFes音が奏されます。できるだけ衝撃的に入れてください。Timp,SD,BDも手助けをするイメージでぶつけるように奏しましょう。6小節目に5連符で入る高音部は7小節目でEs音を強調して戦いを挑みます。トリルのパートはやはり書いてある音で終了させ、もう一度同じ音で2拍目のリズムを奏します。この2拍目で壊された和音が素直なE♭のコードに戻ります。ここは和声を壊していたFes音が退いて解決した形になりますので、響きのバランスと音程には十分気を付けてください。 

・最後の小節のCymbalは存在感を示してください。管楽器は前小節から音の変化がないため、Cymbalが一手に終止の存在感を示す必要があります。ただし1拍目裏にはEs音のユニゾンがありますので、短い音で最後の低音にかぶさらないようにしてください。 

・最終小節1拍目裏のEs音は強い音が必要ですが、乱暴な音で音程を乱すことがないように気を付けてください。力強さに問題があるときはBDが存在感を示すようにしましょう。