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カメラマンがiPad Pro2018 11インチを買った話

2018.12.02 12:28

iPad Proを新規購入した

2018年モデルの11インチ、セルラーの512GBと1TBだ



iPadって買ったはいいものの、動画鑑賞とブラウジングぐらいにしか使ってはない人をちらほら見受ける

宝の持ち腐れとは言わないが、わざわざ十数万円出してやる事じゃない


購入理由
買った理由には仕事が大きく関わってくる

私の仕事のワークフローは主に4段階


1.受注

2.打ち合わせ(実際に顔は合わせず、メールになることが多いが)

3.撮影

4.レタッチ、納品


このフローをこなす上でiPadの需要は大きい


なるべくiPadを使って仕事をするとなると

撮影依頼を受けた時点でiPad上でスケジュールの確認やスタジオの手配、機材確認などを行う


打ち合わせでは本機とApple PencilでGood NoteやEvernoteでメモを取りながら話をする、場合によってはイラストをその場で描いてイメージの共有を図ることもある

その為に画面保護フィルムはノングレアでザラつきのある物を使用している


そして撮影

被写体にもよるが、MBPを使ってテザー撮影を行う場合、Duet displayでiPadをサブディスプレイ化させる

また、キャプチャーワンのiPad用アプリ、キャプチャーパイロットも必須になる


レタッチ、納品ではRAW形式のファイルをiPadで編集する(事ができる)

キャプチャーワンやPhotoshopなどのPCソフトウェアには勿論敵わないが、それでも Lightroom Mobileなどのソフトのお陰でかなり楽に編集ができる

iPad ProはUSB-Cを採用しているおかげでSDやCFカードリーダを接続しやすくなったのも特筆すべきポイント

ここでの編集作業とは、露光や簡単なごみ取りや色温度補正、トリミングなどの基本的な補正で納品できる場合に限る

そしてそのままDropboxにアップロードして納品終了


ちなみにPhotoshop CC iPad版が2019年に登場する、これによりiPadで行えるレタッチの幅はかなり広がると思われる


5000万画素クラスの画像を扱うことが多くなってきた今、iPad Proのプロセッサの速度も進化を遂げている

前モデルと比べてCPU性能のマルチコアが2倍GPUが1.6倍ほど高速に

MBP 13インチ(Core i5)と同じスコアとなった


ここまでiPadで行えると充分に仕事用機材として主力とはいかないものの、補助には充分なってくれる


その他にもブログを書いたり動画を見たりと一般的な用途にも使用している

ワードプレスも問題なく動く

画像はPhotoshop Expressで圧縮をかけて投稿している

ちなみにこのブログもiPadから書いている



その他のメリット

と、ここまではカメラマン的な作業だが、iPadの欲しい要素は他にもあった

まずはUSB-Cコネクタの採用

iPhoneやMBPの規格変更には散々振り回されて来たが、Type-Cの採用には大いに歓迎する

規格はUSB 3.1 Gen.2


まず、MBPと同じ規格になった事で、充電器類やアクセサリの共有が可能になった

一番驚いたのはMBP用のマルチ変換ツールがiPadでも使用できた事

これにより、SDカードリーダやHDMI出力、その他USB機器の接続が一つのツールで可能になった、しかもMBPと併用できる


USB-CであればCFやXQDのリーダーも使えるだろう


USB-Cのメリットはそれだけではない

Lightning to USB-Cケーブルを使用すればiPhoneの写真をiPadに転送、給電ができる

転送速度はAirDropよりもずっと速い


他にも全モデルからの進化点として、Apple Pencilが無線充電に対応した

本体側面にマグネットで貼り付き、ペアリングと給電を行える

これによりApple Pencilは物理的なコネクタを使用しなくなったので小型軽量化に成功している


マグネットといえば、カバー類の装着が背面を全カバーできるマグネット方式に変わった

これによりカバー装着時の本体の大型化が防げる

そして、純正カバー(風呂の蓋)で背面をカバーすることが出来るようになった

これも有難い


そしてスピーカーの音質が向上した

全モデルに引き続き、4つのスピーカーを搭載するが、音質は確実に良くなっている

特に低音が響く様になった

4個のウーハーと4個のツイーターによる恩恵だ


デザインもiPhone5の様な角ばった筐体になった

これに関しては賛否が別れるかと思う

筆者はこのデザインが好きだ


他にも内蔵アンテナの改良により、WifiやLTEを掴みやすくなった



新型iPad Proの惜しい所

まずベゼルが太い、思っていたよりも太い

本機は11インチで247.6×178.5mm

前モデルは10.5インチで250.6×174.1mm

と、高さ3mm 幅4.4mmの小型化に成功

しかしながら画面横のベゼルは前モデルよりも太くなっている

これは想定外だった

筐体の小型化とディスプレイサイズの大型化に成功したのだからもっとベゼルが細いと思っていた

スペック上は満足しているが、ここは少し期待はずれ

しかし、ベゼルが太い事でiPadを持った時に誤操作を防げる様になったのは事実

ベゼルレス化がすすむ今日、ユーザーにとって最適なベゼル幅とは何なのか、回答はまだで無い


FaceIDが使いづらい

 新型iPadには顔面認証が追加され、指紋認証が削除された

これにより大画面化に貢献しているのだが、FaceIDは画面に顔を向けないといけない

至極当たり前の事だが、面倒だ、

寝ながらiPadを操作したり、するときはわざわざ顔を向けないといけないし、低照度下では精度にまだ問題が残る


次にイヤホンジャックが無いという普遍の事実

もうアップルはイヤホンジャックが装備された製品は出さないのではないか

AirPodsなどBluetoothイヤホン、ヘッドホンが普及した現在、イヤホンジャックの必要性は低い

しかしながら、あればもちろん使う

しかも、USB-C to 3.5mmステレオミニプラグ変換器は同梱されていない

もう全てワイヤレス接続しろという事なのか、時代の流れなのか


11インチディスプレイ対応アプリが少ない

これまでのiPadはアス比が4:3であったが今回からは4.3:3に変更、少しだけ縦長となった

アス比変更に伴い、Apple純正アプリのアップデートがなされたが、サードパーティ製のアプリはまだ非対応になる

これにより、11インチの大画面を充分に活かしきれていない

だが、これは時間が解決してくれるだろう

↑11インチ非対応アプリ  

上下左右に余白が出来る



まとめ

なんかハード側の性能がここまで高くなると

「Mac OSのiPadが欲しい」

って素直に思う


2019年6月15日 追記

WWDC 2019にてiPad OSが発表され、よりMac OSに近いオペレーションが可能となった