【MTB初心者必見】フルフェイスヘルメットと、ハーフヘルメットのどちらがいいの?
MTBをこれから始めようとされている方からすると、何がどう違うのかもわからないかもしれません。
どちらのほうがいいというわけではなく、どんなフィールドで、どんなことをするのか、そしてどんな走り方をしようとするのかで、使うべきヘルメットは変わってきます。
まず、それぞれのヘルメットでメリットとデメリットがありますので、まずは簡単に解説致します。
【フルフェイスヘルメット】
フルフェイスのメリット>>
・頑丈
一般的なハーフヘルメットよりも強度が高いモノが多く、より高い安全基準をクリアさせています。
大きな衝撃が加わっても簡単に崩壊・分解したりしませんので、激しいライディングに向いています。
・顔の保護
顔=顎、歯、鼻など、転倒時に顔を地面に打ち付けると、ぶつけたくない顔のパーツがたくさんあります。
例えば、歯は折れたり抜けた後に、生えて来ません泣
自転車のパーツよりも高い出費となりえます。
差し歯、ブリッジ、インプラント治療、アナタならどうしますか?
フルフェイスをかぶっていれば、そんな心配はする必要はないでしょう。
店主体験談>>
私がかつて転んで受けたダメージとしては、アゴを強打してから顎関節症を患い、硬い食べ物が食べづらくなってしまいました。
今も後遺症でうつ伏せで寝ると翌日アゴがとても痛みます。
気をつけていれば日常生活で影響は無くなりましたが、もっと歳をとったら顎関節症とは苦しい付き合いになりそうですね。
フルフェイスのデメリット>>
・重い
慣れないと結構首が疲れます。
・視野が狭い
チンガードによって、真下は容易に見えません。
速いスピード域での使用を想定されていますので、この視野の狭さは本来の使用用途で使用されていればデメリットではありません。
なお、多くのフルフェイスヘルメットはアイウェアはゴーグル使用が基本です。
メガネが使えないものも多く、使えても使用できるメガネも限られていたりします。
すなわち、サングラスとの組み合わせも基本的に出来ないものと思って下さい。
・暑い
当然顔の前方や後頭部もヘルメットに覆われているので放熱性が悪く、夏は蒸れて暑いです。
・頸椎への負担の可能性
転倒してヘルメットが地面にたたきつけられたり、ひねるような力がかかると、ヘルメットが大きい分受けた力が頸椎への負担になり得ます。
そのため首の稼働範囲を制限させるネックブレースの装着をお勧めします。
【ハーフヘルメット】
ハーフのメリット>>
涼しく、軽く、快適です。
長時間ヘルメットを被っていても疲れません。
視野が広く、低速度域で使いやすいです。
上の写真のヘルメットのように、ハーフでも後頭部よりが大きく防御範囲の広いヘルメットもあります。
ハーフのデメリット>>
快適性を重視していますので、強い衝撃が加わると簡単に潰れ、崩壊します。(発泡素材が割れたり潰れることで衝撃を吸収しています)
しかし、速いスピードで路面を滑走したり崖から落ちると、衝撃が一回とは限りません。
複数回、頭を打ち付けるかもしれません。
各メーカー事に安全性を高める工夫もされていますし、簡単に崩壊・分解しないように骨組みが内部に仕込んであるヘルメットもありますが、一般的にはフルフェイスの方がより高い強度となります。
バイザーの役割>>
本来は日よけのためのバイザーです。
木漏れ日が目に入って眩しい状態から、森の中の日陰に入ると一気に暗くなって目が見えなくなりますので、バイザーでそのリスクを回避します。
さらに、バイザーが巨大なヘルメットは、顔を地面にぶつける時にもバイザーがつぶれたり、壊れることでクッションの役割を果たしてくれます。
↑ふじてんで私が顔着した際にバイザーが犠牲になってくれました。
さらにゴーグルも着用しておりましたので、口や顎をぶつけることは回避できました。
なお、こちははジェッペルのタイプで、口や顎は守れませんが、ハーフを最大限強化したものとご理解ください。
ロード用・MTB用>>
ハーフはMTB向けのものと、それ以外があります。
ロードでの使用に向いたエアロ性能の高いヘルメットやベンチレーションの穴が大胆に空いていて200gほどの超軽量なヘルメットもあります。
シティユース向けのカジュアルなデザインのものもあります。
ロードからMTBをはじめた方や、シティユース向けのヘルメットをお持ちの方は、まずは手持ちのヘルメットでもいいともいますが、できればMTB向けのヘルメット(バイザーがついていたり、後頭部よりの防御範囲の広いヘルメット)を使うとより安全なのでお勧めです。
なお、クロカン競技やマラソン系の種目では、軽量なロードヘルメットを使うのが一般的です。
フルフェイスのいろいろ
フルフェイスでもタイプがあって、軽量で通気性の高いタイプや、完全DH用のタイプもあります。
タイプ別重量>>
DH用ならば1kg以上の重量があります。
エンデューロ向けの軽量モデルなら600〜800gです。
1kgまでは重ければ重いほど強度が高いと思ってください。
DH用でもハイエンドモデルはカーボン素材などを使用して、安全性と強度、軽量性も両立させて1kgほどに抑えているモデルもあります。
フルフェイスの中でもどのタイプを選ぶのかはシュチュエーションにより変わります。
私も600g/800g/1000gのフルフェイスヘルメットを使い分けています。(↑画像より)
用途や目的に合わせて>>
私は基本的にはダウンヒルコースはフルで、それ以外はハーフです。
しかし近所のパークでもジャンプの練習を念入りにする時や『自分が出来ない事に挑戦する』ような練習をする時には出来る限りフルフェイスを選んでいます。
なお、下り系の競技であるENSエンデューロナショナルシリーズに参戦している店主ですが、試走は視野の広いハーフで行い、本番はフルフェイスを優先して選んでいます。
本番でハーフの時もありますが、あらゆる条件を照らし合わせて総合的に判断してます。
試走がハーフなのは、走行ラインをしっかり探すために視野の広いハーフを着用しています。
おおよそ自分が走るラインが定まって来て、スピードを上げて走る際にはフルフェイスに変更したりすることもあります。
お店のイベントとして走る際には、お客様達に対して顔が見えた方がコミュニケーションがとりやすいので、ハーフの方がアテンドしやすいですね。
なので、ふじてんや岩岳でもハーフの時もありますね。
【バイクカテゴリー別お勧めヘルメット】
大前提として
DHバイクを除くその他のカテゴリーのMTBを買ったライダーは、
はじめてのヘルメットは、まずハーフを買ってください。
普段は近場を走るにもまずはハーフが必要です。フルフェイスでトレイルを走ると下が見えませんので、視界に入らない根っこや岩に気が付かず転びます。
さらにフルフェイスは暑くて長時間走ってられませんね。
なのでハーフが初めてのヘルメットで問題ありません。
DHに満たない下り系バイク、エンデューロ〜トレイルバイク>>
ハーフヘルメットを買った上で、軽量フルフェイスヘルメットも買って下さい。
ジャンプの多いパークやゲレンデのダウンヒルコースの走行ならフルフェイスがお勧めします。
非常設コースであるトレイルを走る時には、先に述べた通りで自走で走る距離が長かったり、ペダルを漕いでいる時間が長くなりますので、涼しい方が快適です。
それにフルフェイスヘルメットがいくら安全でも、低速走行時には視野も広く保てないと、逆に転びやすくなってしまいます。
DHバイク>>
DHバイクを乗ってゲレンデで走るならDH用フルフェイスヘルメット。
DHバイクなら登りませんので、安全性を犠牲にしてまで軽くする必要がありません。
最大限防御力を高めてください。
以上、わかりやすくバイクカテゴリー別にしましたが、用途やその時の乗り方にやってもご自身でチョイスして下さい。
安全を最優先に!
楽しく怪我無く楽しみましょう♪
なお、今回アイウェアについてはあまり触れていませんが、また気が向いたらブログでご紹介しようかと思います。