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なるさ 療育学習室

それって困った行動?

2019.02.18 22:15



困った行動(問題行動)かどうかを見極めることは、子育てや支援では大切です。


ある犬が、あちこちにオシッコをする、吠える、飛びつく、噛みつく、追いかけることがみられます。これは問題行動となるでしょうか?

もしこれが、住宅や町から離れた山奥であれば、問題行動に含まれないはずです。犬の本能としてしていることでしょうし、人間には被害がないです。そして、その犬も将来、困ることは今のところ考えられません。

でも、この行動が住宅地や繁華街であると問題になります。人間に迷惑はかかるし、その犬も追い払われて居場所を失います。


問題行動を考えるときの基準は以下です。

以下の項目を確認して、問題行動かどうかを同定していくことで、対応するべきかどうかを決めることができます。どうして、問題行動かどうかの基準を決めるかというと、問題行動ではないことも、親の価値観や考えて叱ることが増えたり、対応しないことが増えて、親も子も疲れ果てます。問題行動の基準はどんなものか知っておくことは、子どもとのかかわりを少し楽にします。


本人にとって害があるものなのか?

本人にとって害のあるものとは、まず考えられることが自傷行動です。これは身体的な傷を負うことになり害となります。その他、危険行動も含まれます。道路に飛び出す、1人で包丁を勝手に使おうとする、駐車場を走り回るなどです。


他人にとって害のあるものなのか?

他人にとって害のあるものとは、他害がまずあげられます。暴力や暴言が含まれます。また、意図的に他害をしていないくても、多動の症状で走り回っていて他者や他者の物に危害が加わりそうなことも含まれます。


その行動は学習を妨げるものなのか?

学習を妨げる行動とは、学校の学習において、着席できないため文字や数の概念を学べないということもあります。また、学校の学習だけではなく、生活における学習経験も含まれます。いつも、泣きわめいて仕方なくお菓子を買ってもらうという子どもの場合、「我慢する」という力が学習できません。また、かんしゃくで好きな物をゲットできるため、適切な表現(「お母さん買って」等)での要求を学べなくなります。学校と生活における学習を妨げるかどうかも、問題行動の基準となります。


その行動は社会へのかかわりを制限するものなのか?

社会へのかかわりを制限する行動とは、社会との距離が生まれる行動と言えます。社会との距離の生まれる行動とは、ふたつのパターンがあります。ひとつは自分自身が社会と距離をとる場合、もうひとつは他者が本人から距離を取る場合です。自分自身が社会と距離をとる状態とは、ひきこもりが例として挙げられます。ひきこもりは社会参加が制限されやすい状態となります。もうひとつの、他者が本人から距離をとる場合、例えば、お風呂に入っておらず、匂いがして周囲が避けるなどです。これは他人にとって害という項目にも当てはまります。


困った行動の基準は、1つの項目だけ当てはまるというわけではなく、それぞれ重複しています。基準を知っておくことは、子どもの行動を観て、これは困った行動だから対応しようかどうかを決めることができ、一貫した対応をすることにつながります。


以下は問題行動への対応をまとめています。