コンサルタント会社
事業見直しで2億円削減もコンサルに1.3億円支払い 兵庫・西宮市
コンサルタント会社への委託費1.3億円は、単年度であるのに対し、事業見直しによる2億円削減は、来年度以降も続くわけで(皆減)、両者を単純に並べている点に新聞社の悪意が感じられるけれども、「コンサルタント会社って、この程度の提言でこんなに貰えるんだ!私でもできそう!」と思ったのは、私だけではあるまい。
そもそも役所仕事は、採算ベースに乗らない仕事であっても実施せざるを得ないものが多くあり、法令でがんじがらめにされているので、営利企業に対するコンサルティング手法がほとんど通用しないから、コンサルタント会社に過大な期待をすべきではない。
コンサルタント会社の提言を根拠として、事業見直しの大義名分にするというメリットぐらいしか私には思いつかない。
とくに西宮市の職員さんたちは、行財政能力が高いので、財政赤字解消のために、一部を除き、やるべきことはやっておられるから、コンサルタント会社の提言も冴えないものになったと思われる。
ちょっと気になったのは、「コスト削減した額の50%(上限4億円)を上乗せで支払う成果連動型」が高すぎるような気がするのだ。50%が相場なのだろうか。
もし50%が相場ではないとしたら、これこそ削減すべきだとコンサルタント会社は指摘すべきことになる。
コンサルタント会社と言えば、亡父の愚痴を思い出した。亡父があるメーカーの重役をしていたときに、超有名な外資系コンサルタント会社(テレビや新聞雑誌に社長が今でもよく登場している。)にいっぺん試しにコンサルティングを依頼してみようということになったそうだ。
亡父に言わせると、現場を全く知らないくせに、数字だけで判断するから、まったく使い物にならない上に、コンサルタント料をぼったくられたとぼやいていた。
亡父が若い頃は、学歴を問わず、新入社員は、全員工場で親方に鉄拳制裁を受けながらものづくりの大変さを学び、その後、配送、営業、総務、財務など会社の業務全般を幅広く実地で学んで経験値を上げ、会社全体を大所高所から俯瞰できる経営者に育てたそうなのだが、コンサルタント会社の連中にはそのような経験がなく、現場の苦労や人間関係の機微を知らず、経営大学院で学んだ手法を用いて、財務書類の数字だけであーしろこーしろと偉そうに言うそうだ。その程度のことは、コンサルに言われなくても百も承知しているわけで、日本人には思い付かないような面白いアイディアの一つでも提言してくれたらと思ってコンサルを頼んだのに、まったく期待外れ。期待した方が馬鹿だったということで、次年度から依頼しなくなったのは言うまでもない。
コンサルタント料の金額を訊いておけばよかった。