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築100年の町家で暮らす

階段の話

2018.12.08 14:17

こんにちは。

こないだまでの夏のような陽気とはうって変わり、

一気に気温も下がって冬らしくなってきましたが、

皆さん体調はよろしいでしょうか?

我が家も例外なく、娘が風邪をひき、その後は妻へと感染は拡大し

現在は私の体内で終息しつつあるところです。結構しんどかったです。

そんな我が家の状況と同じく大工さんも風邪を引かれたようで

それはしんどそうに作業をしておられました、、、

おそらく工期の兼ね合いでご無理をされていたのではないでしょうか。

我が家の為に恐縮です。。。

そんな悪環境の中でやって頂いたのが、

今回の大工工事の正念場と言っても過言ではない階段工事です。

鑿でホゾ加工する大工さん

現代の新築の階段は、プレカットと言われる工場で作成したものを

現場で組み付けるのが殆どのようで、大工さんも現場での造作は

20年ぶりにやるとおっしゃってました。

手間が掛からず経費が浮く反面、複雑な加工ができず、樹種に関係なく加工を行う為

木材の特性に合わせた細かい調整はできないようです。

我が家のようなリノベーションは古材と新しい材との組み合わせが多く

構造も複雑な為、現場での造作が必須となり、

細かい調整が都度発生する為、経験による高度な技術を要します。

プレカットの現代の建築しか経験のない大工さんには対応する事は難しく、

誰でもできるわけではないようです。

こういった現在失われつつある高度な技術をなんとか次の世代に残すには、

大事なものまで削ぎ落とし簡素化したと思い込む世の中が

一度原点に帰り、ものづくりを見直す必要があるんじゃないかと

生意気にも思ってしまいます。

なんの話か分からんくなりましたが、肝心な階段はというと完成を見届けようと

現場にいった時には既に完成し、

絶対に傷はつけさせないと言わんばかりのこれでもかの養生がしてありました。

大工さんからも「磨いて大事に使ってくださいよ!」とありがたいお言葉を頂き、

現物を見る事なく退散しましたとさ。。。。

大工さん渾身の階段は改めて完成報告で記事にしようと思いますので乞うご期待!!