変幻自在の名優 コアントローというお酒
役者の中では主役はもちろですが脇役としても異彩を放つ俳優さんいますよね。皆さんは誰を連想しますか?
今日は控えめ且つエレガント。リキュール界の名優「コアントロー」というお酒のお話。
コアントローとはコアントロー社が製造するホワイトキュラソーの1つ。オレンジの香りとまろやかな甘さが特徴。
◎カクテルよし
◎菓子よし
◎料理よし
◎食後酒としてもイケます!
いずれも主役ではないが静かに存在感を放ち主役を引き立たせる粋なヤツ♡
■素材もよし
氷などで冷やされると淡く白濁する。これは良質のオレンジが使われている証拠。ホワイトキュラソーと言われる所以です。歴史は1875年、ドゥアール・コアントローが世界で最初の「トリプル・セック」の販売を開始。
■「トリプル・セック」
トリプルとは濃縮されたオレンジのエッセンシャルオイルの量が3倍のこと。
セックとは、それまでのキュラソーや他のリキュールよりドライな風味を出すために砂糖の含有量を減らしていることを表す。※エッチな言葉ではありません。
後に類似品が多数出回りだしたため、家名である「コアントロー」を商品名とした。数多くのカクテルのオリジナルレシピに銘柄名で指定されているため、「バーには必ずあるリキュール」として広く愛好されている。ホワイト・レディ、マルガリータなどの黄金比率のショートカクテルにはコアントローが必須。
【レシピ】
2: スピリッツ(ジンやウォッカ等)
1: レモン(若しくはライム)
1: コアントロー
シンプルにして最強のレシピと言えます。
■料理の世界も
近年、コアントローの名前はお酒だけではなく料理の世界でも大活躍。皆さんはグルマン世界料理本大賞をご存じでしょうか?私は全く知りませんでしたが、学生時代からの先輩で築地でクッキングスタジオを主催し、グルマン世界料理本大賞と深く関わっている方に教えて頂きました。
グルマン世界料理本大賞とは1995年にエドゥアール・コアントロー氏(リキュールで有名なコアントロー家出身)によって設立された、世界唯一の料理本の賞です。 毎年その年に発行された数々の世界中のベスト料理本やベストワイン本が賞に輝いており、「料理本のアカデミー賞」と言われています。お酒だけでなく世界の料理を記録として文化として残すコアントロー氏の懐の深さを感じざるを得ません。
今宵はそんなことを考えながら食後はデザートチーズとコアントローのロックを嗜む大人な夜になりそうです。