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LC=相棒's のじじ~放談!

ロシアは島を引き渡さない・・・

2018.12.09 00:19

 News Weak 


 【転載開始】 


 ■ロシアは島を引き渡さない 

 北方領土は現状維持で決着する 

 2018年12月08日  


 <島を手放すほど困窮していない 

 プーチン政権と、参院選狙いの安倍 

 政権の妥協点を元ロシア公使が大胆 

 予想>  


 11月14日、シンガポールでの 

日ロ首脳会談で、安倍晋三首相が 

「56年の日ソ共同宣言を基礎に 

平和条約締結交渉を促進する」と表明した。


 欧米の識者には、 

「日本はトランプ米政権が信用できないので、

領土問題で譲歩して対ロ関係を強化し始めた。

これは日本の戦略的 外交だ」と、日本を買い

かぶった評価もある。 


 一方ロシア社会は心の準備ができていない。 

近年の経緯を知らない国民は、 

「プーチン大統領が突然、日本に領土を渡す

ことを決めた」と感じ、メディアには反対論

もみられる。 

ロシアは日本に「領土」を渡さなければなら

ないほど困窮していない。  


 97年11月、橋本龍太郎首相とエリツィン 

大統領はシベリア中部の都市クラスノヤルスク

で、「00年までに平和条約を結ぶ」と合意した。 

当時エリツィンはアメリカを筆頭とする 

国際共同体に積極的に入ろうとしており、 

対日関係改善はその重要な一環だった。 

その後の曲折を経て13年4月、安倍首相の訪ロ

で領土交渉を本格的に再開したときは、

筆者も期待した。 


  だが14年のクリミア併合と対ロ制裁は転換点

となった。

ことさら擦り寄る印象 を与えていた日本が制裁

に加わり、ロシアに失望と軽侮の念を抱かせた。 

今やベクトルは、エリツィン時代と百八十度逆

を向いている。 


 ■戦略的利益なき平和条約  


 しかも北方領土が面するオホーツク海は、 

ロシアの原子力潜水艦が核ミサイルでアメリカ

を狙って潜む戦略要衝。 

領土返還後、ここに在日米軍が進出したら

ロシアはたまったものでない。 


 欧米の識者が 「内向きのアメリカを見限った、

日本の対ロ 戦略的接近」と評するほど、 

日米関係は危機にはない。 

日ロ双方とも身を切る思いで譲歩し、

世論の批判を浴びつつ平和条約を結んだところで、

戦略的利益はあまりない。 

日本がロシアと組んでアメリカに反抗することも、

ロシアが日本と組んで中国に盾突くことも起こる

まい。  


 ロシアの石油・天然ガスは平和条約に関係なく、

カネを払う国に流れていく。 

日本に米軍基地がある以上、ロシア軍は日本周辺

への偵察・威嚇行動をやめず、中距離巡航ミサイル

「カリブル」を極東に配備するかもしれない。 

米ロ・日米関係の大枠が変わらないなかで、 

領土問題という最も難しい外交問題を解決しよう

とするのは無理がある。  


 当面求められているのは、ロシアにとっては島を

渡さなくても対日関係を壊さない方法、 

日本にとっては島が返ってこなくても来年夏の

参議院選挙でアピールできる一応の成果だろう。 


 歴史を振り返ると、使えそうなものがある。 

01年の中ロ善隣友好協力条約は中ソ対立を克服し、

現在の準同盟関係を築く一里塚 だった。 

「双方は互いに領土要求を行わない」としな がら、

「91年の『中ソ東部国境協定』に従って、未画定

境界線を画定するべく交渉を継続 する。解決ま

では、現状を維持する」との 趣旨が書いてある 

(井出敬二『〈中露国境〉交渉史』参照)。  


 ロシアがこのやり方を使ってくる可能性はある。 

その場合、

「択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島の帰属に

関する問題を解決することにより、平和条約を締結」

という、01年3月に日ロ 首脳間で決めたイルクーツク

声明の文言が入っていれば、当面使えるものになる。 

とかく感情的対立を呼ぶ「領土」問題という文言で

はなく、 「第二次大戦後の国境画定」問題と言い 

換えてもいいので、日本の立場を法的に明文化した

上で、必要に応じて日ロが協力を進められる基盤が

できるだろう。  


 ただ、これでさえもロシアは渋りかねない。 

今のロシアは、アメリカが内向きなのをいいことに

アフリカに傭兵を送り込み、クリミア近海では

ウクライナ艦艇に発砲・ 拿捕している。 

同じく、オホーツク海で日本漁船がロシア警備艇

から銃撃でも受ければ、日ロ交渉は全て吹っ飛ぶ。  


 このたけだけしい膨張主義をプーチン が制御

できるかどうか。 

交渉の山場とされる来年の参院選まで目が離せない。

 <本誌2018年12月11日号掲載> 


 【転載終了】 

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 結局、安倍首相は、北方領土、 拉致家族、

どちらも成果が出せなかったということで

すね。  


 国内の悪法を強行採決して、やるべきことは

何一つ成果を出していないということでしょう。