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社労士myoumyoう

派遣社員という「商品」

2024.05.23 10:27

日雇い派遣というものを経験しました。派遣での労働自体がはじめてでした。


これは大変興味深い制度です。


派遣会社への登録も仕事のエントリーも事務連絡も給与請求もすべてスマホで行います。スマホの向こうにいるのは今のところ人間のようですが(電話連絡がさいしょありました)、いずれAIになることでしょう。
で、肝心の仕事内容ですが、え・これ今どき人間がやるんかい!というようなオールドファッションな仕事です。ホテルの部屋のごみ収集とかリネン類の回収とか(ベッドメイキングとか清掃ではないんです…そちらは清掃会社の社員さんが担当します)、草むしりとか。


指示を出すのは派遣先の現場責任者です。派遣社員はみな寄せ集めです(とはいえ常連も多々)。


草むしりの時は、2日め、勝手にリーダー扱いされていて、自分のケータイ番号が他の人に通知されていました…自分のところには他の人のケータイ番号が来てました…


派遣社員同士がさいしょに寄せ集まって派遣先責任者に連絡するという流れになっていました…
全部スマホのなかに書いてあります。直接指示はありません。


派遣制度ができてから40年近くが経過します。
戦後すぐにできた労働基準法では労働者供給事業は禁止されていましたが、1986年に労働者派遣という名前で復活しました。


すっかり日本社会に定着した派遣制度ですが、蟹工船みたいにならないために禁止されていた労働者供給の別名です。


派遣社員という「商品」を派遣元(派遣会社のこと。派遣社員にとっての雇用主)と派遣先(派遣社員を使う会社)で取引しています。


商品管理は売り手のやることです。商品に商品を管理させてはいけません。現場にたどり着けない見ず知らずの「同僚商品」の対応に困っている派遣リーダーをみかねた派遣先責任者が、自分代ろうか?と気遣ってくれました。買い手であるお客様に商品管理をさせてはいけませんよ。勝手に個人情報をよそに流すのもいけません。


派遣の話はいくらしてもし足りないのでいくつかサイトをリンクしておきます。


厚労省のはきれいごとを並べた小難しいやつなので読み飛ばしていいと思います。


意外と知らない派遣法の歴史

派遣法の基本をわかりやすく

しくみと法律

厚労省派遣法とは