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2024 佐渡ロングライド Positivoツアー【後編】

2024.05.27 12:42

さて、両津を後にした前編から後編に続きます。


一緒に走ってくれた金髪君ことローリー君はイギリス人、仕事で東京に住んでいると言います。


お互いの居住エリアの話や、どこで普段走っているか等、結構話がはずみます。

ようかんのおかげですっかり仲良し(笑)


でも彼、足はあります・・・私が4割、彼が6割を交代で風を受けて走ります。

しかも、彼が先頭に出ると40㎞/hくらいのペース、私が前に出ると2㎞/h減速といった感じが続きます。だんだん申し訳なくなってきました。


多田のASでは、ボランティアの女の子達が彼を放ってはおきません。

彼がニコリとすると歓声が沸き起こります。

その横でワカメドーナツを無心にむさぼる私・・・あぁ神様


多田ASを出た後、彼の作るペースで走って小木のASに着く頃には、私の足は鉛のように重くなっています。

むむむ・・これはいかんぞ・・ヤバいかも


この小木ASでは、北雪酒造さんの梅酒をつけた際に出る梅の実が振舞われていましたが、これがほんと美味しかった・・・食べようと思えばザルひと盛り位行けそうな気がしましたが、我慢我慢。


そして小木ASを出発して現れた最初の坂、いよいよローリー君にサヨナラを告げる時が来ました。

誰も居ない島の坂路、どんどん離れていく彼の背中を見届ける余裕もなく、鳥のさえずりだけがやけに耳に入ってくる・・・あぁ久々のこの感覚です。


ふと時計を見ると、11時か・・・


まだ13時までには余裕で間に合う、もしかして12時前にゴール出来たりして??

そう考える事にして、ここからは再び一人旅となります。


佐渡島の南の先っぽ、沢崎まで来ました。


いよいよこのロングライドのメインの坂、太鼓坂が現れます。

毎年この坂で足が攣るので、今年は対策として水分と塩分補給に気を遣いました。

これが功を奏したのか、まったく足が攣ることなくクリア。

あれ?鼓童の人達の太鼓の音がしないぞ?

大野亀のソフトクリームといい、時間が早いとこういう事になるのか・・・

楽しみにしていたので、これは残念でした。


最後の素浜ASでは残り26㎞と言う事もあり、コーラを一杯頂いてすぐに出ました。


直後の登りはかなりきついと記憶していましたが、今回は自分のペースでかなり回復していたので楽にクリア、ここまでくればゴールまではほとんどきつい登りはありません。

それに加え、偶然にも目の前を部活帰りの女子高生らしき原付バイクがいいペースで走ってくれます。

着かず離れずで、怪しいおじさんとこの女子高生との追いかけっこは、かなり良いペースでわが定宿の長浜荘の前を通過します。


時間は12時ちょい過ぎ、一瞬でも12時前とか行けるかも?などと思っていたことを恥ずかしく思いますが、目標にしていた13時前のゴールは大丈夫そうです。


ローリー君は今頃ゴールしているのかな・・そんなことを思いながら走り続けます。


12時25分、程よく疲れ切って久々の感覚でようやくゴールが出来た時、ゴール脇で彼女と記念撮影している彼と目が合い、すぐにお互い近寄って健闘を称え合います。


聞けば10分弱ぐらいの差だそうで。


このイベントはもちろんレースではありませんので、着順や記録を競うイベントではありません。でもちょっと悔しかったかな。


それはローリー君の彼女が絶世の美女だったからではなく、小木で千切られた瞬間が印象的だったからでした。


でも楽しかった。


今回、この様に自由に走らせてくれたツアーメンバーの皆様には感謝しています。

一度やってみたかった、ようやく実現した今年の佐渡ロングライドでした。

こんな時間にゴール出来たので、正直まっすぐ宿に帰るのは勿体ないかと、冷たいコカコーラを自販機で買いつつ、普段は通らない漁港のある海岸沿いを通ったり、和菓子屋さんに寄ったりしながらの宿までの帰路でしたが、昨年見つけて今年は寄りたいと思っていた、とあるスペインバルが、今年は休業中で立ち寄る事が出来ませんでした・・・

オーナーの若いご夫婦は、スペインのSantiago de compostera巡礼中に出会ったんだって。

何ともロマンチックな話し。日本でいうお遍路さんのようなものです。


また話を聞きに、来年は寄れると良いけどな・・・・

そんなこんなで、帰路途中にある人面岩。

まぁ人の横顔に見えなくもないか・・・

これは「恋するバス停」なのだそう。

いい感じですよね、確かに。


一足先に宿でひと風呂入らせて頂き、そうしている間にも徐々に皆がゴールして宿に戻ってきます。

疲れながらも皆、興奮冷めやらぬご様子です。


そしてお待ちかねのBeer Time!

まだ走っている人達の応援と称して吞んでいます。

アテは宿の裏であがった生のメカブを乾燥させ、レンジでカリカリにしてもらったメカブチップス、これが美味いのです。

無事完走した人もそうでない人も様々ですが、走るだけではなく、東京を出発してから家に帰るまでの全部の時間が、存分に楽しんで、満喫して良い時間なのです。


そしてゴールした日の夕食のメインはこれ!

船盛り(これで4人分くらい)

蟹!

自家製イカの塩辛

ホタルイカの酢味噌和え


とても食べきれない量ですが、まさにこれが、我らが常宿「長浜荘」のプライドを掛けたおもてなしなのです。


語りつくせぬ今日一日のライドの話……

おいしい食事を頂きながら、お酒を吞む人もそうでない人も、佐渡ツアー談議に花が咲きました。

翌日は静かな雨の朝となりました。

今年は恒例にしていた翌朝ライドは無しです。

雨音を聞きながらゆっくり起きて、海辺の宿のやさしい朝食を皆で頂きます。

昨日あれだけ食べたのに、なぜか食欲が・・・お米が美味い!

なが藻

これがシャキシャキして絶品でした。


朝食の後は皆で自転車をバスに積み込み、AM8:30に宿を出発します。

今年も直接小木港には向かわず、北雪酒造さんにて買い物に立ち寄りました。


いつもとても丁寧親切にお酒の事を教えて下さる北雪酒造さん。

遠心分離での絞り方の説明が興味深かったです。


そして小木港のフェリー乗り場に着いた時には、乗船時間ギリギリでお土産を買う事が出来ない誤算も・・・

しかしながら、船内でも反省会は続きます。

皆で旅行するって楽しいですね!


そして本土の直江津港に上陸

ありがとう佐渡島!また来年、必ず皆で再訪します!

こうして佐渡島を後にした私たちPositivoツアーでしたが、皆大きなトラブルや怪我もなく、程よい天候のベストコンディションの中、存分に楽しめた今年のロングライドの余韻に浸りながら、それぞれの帰路についたのでした。


毎年来ている同じイベント、同じ宿、同じような旅程ですが、毎年毎年、その年でしか感じられない充実感を抱いて帰ってくる事となり、新しい出会いや感動を求めて、また来年も来たくなってしまう佐渡ツアー。

走る事はもちろんですが、それ以外の時間も、まるで修学旅行の様に楽しい時間となってしまう、そんなツアーに今年もなりました。


来年はさらに工夫を加えた企画でプラン建てしたいなと思っています。


弊店のこのツアーは毎年12月から募集を開始していますので、ご興味を持って頂いた方は是非、12月以降の情報をチェックしてください。


ブログとしては長い文章となってしまいましたが、最後までお付き合いいただき感謝いたします。


来年はぜひご一緒しましょう!


店主でした