Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

◇シエルの里帰り

2024.05.29 23:00

 5月26日の日曜日に京都の亀岡で

「盲導犬ラブズフェスタ2024」のイベントがあり、そこで私も盲導犬ユーザーとして、30分間のウクレレとトークをやりました。

亀岡にある「関西盲導犬協会」は私の相棒、

盲導犬「シエル」の古里です。

2020年の2月に私のところに来てくれてからは、

初めての里帰りでした。

それで今回の「里帰り」で私がちょっと気をつけていたことがあります。

私が盲導犬を持つ時に、この亀岡でシエルと4週間の共同合宿訓練があったのですが、それまでは、シエルは他の訓練犬とともに「大部屋」で共同生活をしていたそうです。

私との訓練が始まってからは、私と一緒に寝泊まりをするので「個室」に移りました。

共同訓練の中で、週に1日私の休みの日があり、

その時は私は自宅に帰るので、シエルは元の大部屋に戻ります。

週が開けて、私が最寄りの駅まで帰って来ると、

先生とシエルが待ってくれていて、

シエルは私がウルッとくるくらいの喜び方で迎えてくれました。

教官の先生に「大部屋に戻る時はどんなでしたか?」と尋ねたら、

「ちぇっといった、フテくされた顔と態度をしていましたよ」と教えてくれました。(笑)

シエルとの生活が始まり、1年ほどして教官の先生が私のところに来てくださり、先生がお帰りになる時にあったことです。

私が冗談で笑いながら

「シエル、先生と一緒に大部屋に帰るか?」と言ったら、シエルの顔色がさっと変り、ケージの中に逃げ込もうとしました。

私はあわてて

「ウソウソ、違う違う。ごめん、ごめん。お父さんが悪かったねぇ」とシエルを抱きしめてやりました。

そんなことがあったので、今回はそれを気をつけました。

それで別の話で思い出したことがあります。


私がまだ3歳か4歳の時、父と母が夜に大喧嘩をして、母が家を出て行くという事件がありました。

その事はよく覚えているのですが、その後の夜のことは覚えていませんでした。

母は家を出たのですが、着の身着のまま、お金もなし、このままではどうにもならないということで、一端は家に帰って来たそうです。

その時のことを、私が大きくなって母から聞きました。

帰った母が寝ていると、私が夜中に何度も何度も起き出して母のところに行き、母の顔を触って「お母ちゃんが居るか」の確認をしていたそうです。

そのことがあって、母は「今後どんなことがあっても、この子達を置いて家は出られない」と誓ったそうです。

母は最後まで優しくて、深い愛で包んでくれる慈愛の人でした。

私もシエルとの深い信頼を大切に生きていきます。  

亀ちゃん

※写真は2020年のシエルとの共同合宿時代の写真で、改札で私を待ってくれているシエルです。

改札前で待つシエル1