Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

【THE SHOKUNIN】壁紙をキレイに張るのは当たり前。接客業としてお客様に接しています

2024.06.04 03:00

【内装職人】北村歩さん(41歳)

リフォームの営業担当者にとって、熟練の職人さんは大切なパートナー。今回登場するのは内装職人の北村歩さん。職人として高い美意識を持つ北村さんのこだわりを紹介する。

▲壁紙を張るときは必ずレーザー墨出し機を使う。リフォームの場合、壁が少し傾いている場合があるので、視覚的に違和感がないようにミリ単位で調整をする



キレイに施工するのは当然
壁紙の魅力を引き出す工夫

北村歩さんは輸入壁紙施工のエキスパートだ。北村さんが所属するアトリエサンクレーヴでは、施工の際、壁にまずシーラー処置を施した後、パテを塗る。さらにもう一度必要な箇所にシーラー処理をしてから下地をつくり壁紙を張る。この丁寧な下地処理が、美しい仕上がりには重要だ。

「壁紙をキレイに張るのは当たり前。現場ではそれ以外のことに気を配っています」と北村さん。

たとえば清掃。施工後、養生を撤去し掃除機をかけたら、拭き掃除も行う。時には家具や家電もきれいに拭き上げる。

また、顧客が在宅の場合、壁紙を張る前に柄の位置を確認してもらう。

「お客様が、柄のどの部分を気に入っているのか教えてもらいながら一緒に決めていきます。そうすると、お客様の満足度は全然違いますね」と北村さんは話す。

「壁紙だけがキレイになっても、壁紙の良さを本当に引き出すことはできません。壁紙とインテリアが一体となってこそ、お互いのポテンシャルを最大限に引き出すことができると考えています。弊社では壁紙と一緒に、インテリアの提案や、空間全体のデザインもしています」

▲北村さんの施工事例。連続する柄を美しく揃えるのはもちろん、複数の壁紙を組み合わせたり(写真2枚目)、一枚の絵画のように仕上げたり、どんな施工にも対応。



「怖い」職人のイメージを払拭
接客業として顧客と接する

北村さんは顧客から信頼してもらうには、第一印象が大切だと考えている。「世間的にはまだ職人に対する『怖い』『汚い』というイメージがあると思います。そうしたイメージを変えたい。私は接客業として、お客様に接するようにしています」

北村さんは現場に到着すると、まず顧客に名刺を渡して挨拶。自宅に入っていいか確認してから上がる。脱いだ靴は必ず揃え、作業の途中で外に出た時もその度に揃える。身だしなみにも気を配り、毎日髭を剃り、髪型をセット。清潔なユニフォームを身に付ける。

「壁紙にこだわりを持つ方は審美眼をもった美意識の高い方

が多い。そうしたお客様から信頼してもらうためにも、身だしなみには気を付けています」

今後はできたら作業車の外側に「壁紙」を張りたいと考えている北村さん。以前、壁紙を張っている他社の車の写真を見て、そのインパクトに驚いた。壁紙を施した車で市中を走ることで、輸入壁紙の素晴らしさを少しでも宣伝できたらと思っている。

▲現場仕事のほか、図面の確認や、施工事例写真をSNSに投稿するなどデスクワークも多い



推薦の言葉

アトリエサンクレーヴ 代表 田村京子さん

アトリエサンクレーヴは東京で空間デザイン・輸入壁紙の施工を「一枚の壁紙から始まる空間づくり」をコンセプトに行なっています。

日本中・世界中に溢れる「より良いもの・その人らしいもの」を求め、選ばれた大切な一枚の壁紙をお仕上げするのが弊社施工部隊の主な仕事となります。

北村さんは、施工主任として、選ばれた壁紙がどのようなお客様のどのような柄・素材か、空間全体について事前によく調べ、相手のことを思い、丁寧に施工しています。手前味噌ではありますが、お客様から多くのお褒めの声をいただいております。

常に新しい事にチャレンジし、学び、高い人間力を持った職人として今後ともメンバー一同いつも感謝&応援しています。



北村さんからリフォーム営業担当者にメッセージ

「こうしてもらうと嬉しいなぁ」

お客様から直接依頼を受ける仕事がほとんどなのですが、弊社の設計・デザインチームは、いつも現場調査を元にしっかりとした仕様書を作ってくれるので、施工チームは助かっています。細かな情報も共有し合い、わからないことは確認し合うのが弊社のいいところ。施工チームとしては、設計・デザインチームの感性を具現化することを心がけています。

他社から輸入壁紙の施工の依頼も受けることもありますが、詳細な情報共有ができたらいいなと思っています。



リフォマガ2023年8月号掲載