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泉北コモンズ(仮)

あなたは、自由にどこでも住めるとしたら、どこに住みたいですか?

2018.11.16 22:00

昨年度は66世帯 堺市補助 賃貸に転居の若夫婦

 泉北ニュータウンの賃貸住宅に転居してきた若年夫婦に家賃を補助する堺市の「泉北ニュータウン若年夫婦・子育て世帯向け家賃補助制度(住まいアシスト事業)」の29年度の新規対象世帯は66世帯だったことが、市ニュータウン地域再生室のまとめで分かった。制度創設から8年が経つが、自宅購入を機にニュータウンを離れる対象者も多く、市はニュータウン内で自宅を購入する若年世帯への支援策も検討している。

 同アシスト事業は、ニュータウンに転居する若年世帯や子育て世帯を増やそうと10年に創設。新たにニュータウン内の賃貸住宅に入居する若年・子育て世帯に対し、要件を満たせば5年間、月額最大2万円の補助を行う。 

初年度は14世帯だったが、2年目の11年度に88世帯が新規対象となり、その後も増加。13年度以降は毎年、60世帯以上が新規の対象世帯となっている。これまで、補助の対象となったのは492世帯、8年間の補助総額は約2億6590万円にのぼる。

 17年度は新たに66世帯が補助対象となり、補助総額は5067万円だった。補助額は前年度より約60万円減少したが、過去2番目に多い額だった。

 しかし、自宅の購入を機にニュータウンを離れる補助対象世帯も多く、これまで事業が必ずしもニュータウンへの定住促進につながっていない部分もあった。

このため、市はニュータウン内で自宅を購入する若年世帯への支援策についても検討を行っている。早ければ、年度内に制度設計を行い、来年度からの実施を目指すという。(「泉北コミュニティ」2018年11月15日号


この制度の問題については、これまで何度か触れていて、前回は、「明日何をしますか。何をやめますか。」(2018年5月26日付)で言及した。


調べてみたら、この制度、平成25年度「みんなの審査会~市民参加型事業評価~」の審査対象になっていて、こちらにその「議事録」が載っている。

議事録の全容も、まさにお役所仕事で香ばしいんだけど、その最終的な「審査結果詳細」に載っている、

という指摘は、今なお有効だと思う。

当時から5年経ったいま、そのどれほどが明確にされ、また対応されてきただろうか。


・・・ていうか、「これまで事業が必ずしもニュータウンへの定住促進につながっていない」って、当たり前やん。

携帯電話会社の、新たな乗り換え先(=引越し先)を探している人に「月々△△円をキャッシュバックしますよ」といって、自社を”選んで”もらったとして、そういう人がロイヤルカスタマー化するわけでは全くない(というか、契約年限満了後は積極的に流出する人たちを生んでいるだけ。むしろ、新規流入者への手厚いサービスの分だけ、長期契約者(=定住者)が割りを食っている)というのは、常識だろう。


「役所の仕事は、税金と予算を使うこと」という警句を地で行く制度だよね、これ。

「あなたは、自由にどこでも住めるとしたら、どこに住みたいですか?」という問いを、自ら真摯に問い、答えたならば、こんな制度設計にはならないはず。


(私だったら、大事な人、日々通う職場、大好きなお出かけ先・・・に近いところに住みたい――と答えるだろうか。少なくとも、家賃の高低は、そこに住む・引っ越すことを「断念」したり、「消極的/消去法的に選ぶ」理由にはなるだろうが、「望んで(いつか)実現する」理由にはなるまい。)


制度は、現場で作られているんじゃない、机上で作られているんだ!(⋈◍>◡<◍)。✧♡