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縁・サーフィン⑦全国ジャズ喫茶/バー巡り・Mitchさん18/12@新宿・JazzBarサムライ

2018.12.14 14:55

世の中には全国のジャズ喫茶/バー巡りをされておられる方が、結構いらっしゃいます。

その中でも活発に情報を発信しておられるお一人が神戸のらうさんで、今年9月にご紹介したとおりのナイス・ガイですが、今回はそのライバルにして同志の東京のMitchさんをご紹介します。

Mitchさんと言えば、まずはグーグル・マップを使って作られた全国のジャズ喫茶/バー・マップ。下の絵はイメージで実物はこちらですが、この力作には感心させられましたし、また実際、色んな国のジャズ・ファンから問い合わせが来たり、使われたりしているようです。

Mitchさんとのご縁の初めは、Mitchさんが福岡天神・ジャズ喫茶JABのマスターから私のことを聞かれ、Twitterでご連絡をいただいたこと。奇遇にもその翌週、らうさんからMitchさんのお話を伺ったこともあり、今回の上京に当たってお時間を取っていただいたのですが。。。何と、らうさんもご一緒いただけることに!

たまたまらうさんは取材旅行の初日ということでしたが、まさか東京で再会出来るとも思っておらず、いつもながらジャズが取り持つ縁に感謝した次第です。

全国に1000軒あると言われているジャズ喫茶/バーですが、この12月初めの時点でこのお二人がご訪問された数は、Mitchさんが約550軒、らうさんは約580軒。

もうとても追いかける気もしない途方もない数ですが、まさにこのお二人はライバル。

しかも、このお二人がジャズ喫茶/バー巡りを始められたのは2011年と同じ年だったというのも奇遇ですが、一番興味深かったのはこのお二人が口を揃えておっしゃったこと。

今だからこそ、ジャズ喫茶/バーが面白い!

理由は簡単で「昔ながらのジャズ喫茶/バーがまだ存分に味わえるから」だそうですが、まさに同感。

その裏には、東京を中心に新しい感覚のジャズのお店が台頭してきているという現状もあるようですが、そんな新しいお店でジャズ文化に興味を持った若い方々に対しても「昔ながらのジャズ喫茶/バーを紹介したい」という熱い想いをお持ちで、そのことにも深く共鳴しました。


それにしても、この楽しそうに語るお二人の関係は、羨ましい!の一言。

Mitchさんが公共交通機関でしか移動しないというお話に驚いたり、長野の古い壊れそうなお店の話やら天竜川上流にある一面緑を見ながらジャズを聴けるお洒落なお店の話やら、次から次へと飛び出す全国各地の楽しかったお店の話は留まるところを知らず。。。

ゴルフでも何でもそうですが、競い合える好敵手がいることが一番。このお二人のデッドヒートは、この先も注目していきたいと思います。

ちなみにMitchさんがジャズ喫茶に目覚めたキッカケですが、何とあの日本一との呼び声高い岩手・一関のジャズ喫茶ベイシーさん。元々、古い喫茶店が好きだっただけでなく、一関にご友人をお持ちだったということですが、スゴい縁の持ち主。

この強烈な初体験を基に全国を回り始められたそうですが、奥様が福岡の方で、ご出産の際には前出のJABさんでマスターに祝杯をあげていただいた等、ジャズ喫茶/バーのマスター達との温かい縁にも事欠かない方ですが、それが納得出来る方でもありました。

この楽しい会が行われたのは、そんなMitchさんに連れて行っていただいた新宿のJazz Bar サムライさんですが、ここまでに掲載した写真でもおわかりのとおり、招き猫やら飾りつけ等、とてもジャズ・バーとは思えないお店。笑

ところが、このお店のメイン・スピーカーはあの銘機JBL オリンパス。

下の写真ではよく見えませんが、奥の大きな招き猫の上の天井近くに鎮座。。。普通に考えたらいい設置場所だとは思えないのですが、これが妙に心地良く鳴っているのですから、オーディオ道は奥が深いとしか言い様がありません。

また、これもいつもながらジャズ喫茶/バーに行ったらカレー!ということで、ドライ・カレーを注文してみましたが、やっぱり美味い。あっという間に平らげてしまいました。

22時過ぎから途端に増えるお客さんや外国人客が多いことも新宿にあるこのお店の特徴かもしれませんが、強烈に印象が残ったのは、記念写真を撮っていただいた女性従業員の陽気な撮影ぶりとそれをカウンターから指示された仙人みたいな風貌のマスター。。。あんな風にちょこちょこ動き回って色んな角度から写真を撮られたら、「ハイ!チーズ!」なんて言わなくても、みんな自然にいい笑顔に。

この温かい雰囲気も含め、再訪したくなる魅力満載の何とも不思議なお店でした。

【駐車場:無(近隣にコインパーキング多数有)、喫煙:可】

そして、話は急展開。。。この数年来、「Jazz The New Chapter」という旗印の下、ジャズ界に新しい風を巻き起こしておられる柳樂(ナギラ)光隆さんとMitchさんは同じ歳で、また交流をお持ちとのこと。

そんな話から「柳樂さんが今、Music Bar & Floor 渋谷TangleでDJをされておられるから会いに行ってみない?」というありがたいお誘いに。

私が柳樂さんのお名前を初めて意識したのは、新宿・タワーレコードのジャズ・コーナーに設けられた「Jazz The New Chapter」のコーナー。

その本と共に「今のジャズの源流となったアルバム」をご紹介されておられたのですが、その中の一枚に、北九州・黒崎のJazz Spot 風土のマスターに教えていただいて以来、私の大好きなジミー・ジュフリーの「トラヴェリン・ライト」が!

ということで、正直なところ、この時は単に嬉しかっただけです。笑

そして、まともに認識したのは「100年のジャズを聴く」という四谷の老舗ジャズ喫茶いーぐるのマスター 後藤雅洋さん、ジャズ評論家 村井康司さんとの対談本。

以前、いーぐるさんを訪問し、後藤さんに色々教えていただいた時に「その辺りの話はその本に書いてあるよ」と教えていただいたのがキッカケで読んだのですが、ジャズの歴史を読み解かれた新たな観点が実に興味深く、それ以来、柳樂さんの言動に注目するようになった次第です。

初めてお目にかかる柳樂さんがとてもイケメンだったことはとても意外でしたが(失礼!)、ご自身を評して「根っこはジャズにあるけど、どこに対しても『アウトロー』」というお言葉には妙に納得するものがありました。

というのも、ジャズの渦中にいる方が何故あんなに俯瞰して考えることが出来たんだろうと不思議でしたので。

終電の時間ギリギリまで柳樂さんのお話を伺って、このとてつもなく楽しかった会も解散。


一人になった私は、縁の不思議さ・楽しさ・ありがたさを感じながら、いそいそと新宿・ゴールデン街へ。。。向かった先はこれまた縁・サーフィンの続きで、熊本・阿蘇のジャズ居酒屋山頭火さんで知り合った方のお店シネストークさん

長く楽しい夜でしたが、充実の東京初日でした。

それではMitchさん、らうさん。今度は皆さんの熊本遠征をお待ちしております!


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