神人合一瞑想
http://www.g-rexjapan.co.jp/ishikawahironobu/archives/4846 【中村天風が伝えた【神人合一瞑想】】より
中村天風の本名は中村三郎。1876年、役人の息子として東京で生まれたのち、福岡の知人に預けられる。
地元の名門・修猷館中学に進学し英語に堪能になるが、生来の気性の荒さで喧嘩に明け暮れ、退学処分を受けている。
その後、日露戦争で満州に渡り諜報部員として活躍するが、肺結核を患う。症状はひどく、死を覚悟したという。
弱った心身を立て直す方法を模索した天風は、1909年、33歳のときに単身欧米に渡り、最先端の医学を学ぶ。しかし、病の解決法はなかなか見つからなかった。
「せめて日本で母の顔を見て死にたい」失意の帰国を決めた天風だったが、その帰路立ち寄ったエジプトのホテルでヨガの聖者カリアッパ師と出会う。
「あなたにはまだやっていないことがある。ついて来なさい」聖者はヒマラヤ山脈の高山の麓にある村に天風を導き、そこで天風は約2年半にわたる修行を積んだ。
この修行を経て、天風は悟りを啓き、持病も治癒したという。
帰国後は、新聞記者などを経て、銀行の頭取まで上り詰めるが、1919年、43歳のときに突然すべての地位と財産をなげうって「統一哲医学会」(現在の公益財団法人天風会)を立ち上げ、自身の哲学を広め始めた。
政財界の実力者が数多く入会するようになり、会は発展。1940年に天風会に改称する。
東郷平八郎、宇野千代、ロックフェラー三世、双葉山、稲盛和夫、広岡達朗ら、多くの著名人が中村天風に師事した。以後、日本全国を行脚し、1968年、92歳でこの世を去っている。
自分の欲に従って打ち立てた目標は、何が何でも達成しなければならない。
一つの話でこのような話がある。
事業家への言葉
私が事業家にいいたいのは、ここだ。
宇宙の心理に背いた、自分本位の欲望でもってしようとしたことは、そう滅多に成功するものではない。
事業に成功するのは、自分が欲望から離れて何かを考えたときに、また、その考えたことを実行するときに成功するのだ。
同じ事業家でも、欲の固まりでやる者と、「この仕事で、世の中の人のために、本当に役立つものを提供しよう」という気持ちでやるのでは、その結果が全然違うのである。
〈自分の理想は常に、現実のものと同じように、自分の心にはっきりと明瞭に描きなさい。
そして、その描いた絵は、決して取り替えないようにしなければならない〉
数々の言葉も残しているが、その中でも、大宇宙の無限大と言える生成発展させる力。
これを我が物にして生きてみれば、どんなに素晴らしいことだろう。
宇宙に遍満しているこのエネルギーを取り込み人が元々持っている力を開花させること。
その一歩が、座禅であり瞑想である。無の境地を少しでも味わう、体感してみる。
そうすると、徐々に無の境地がどのようなものかわかってくる。
時代は大きく変化する中で、人の使命・自分の使命。良い社会にしたいという人類普遍的な願い。
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幸之助翁は、天風哲学に学び、事業にかかわることなどが宇宙の生成発展に沿っているものか。私心ではなく、公の精神で進めているか。など、自問自答していたという。
中村天風 この世の本質
天風は講演の中でこの世の本質についてこう語っています。
この世の中は、苦しいものでも悩ましいものでもない。この世は、本質的に楽しい、嬉しい、
そして調和した美しい世界なのである。
そして人間については 人間が万物の霊長ということを繰り返し語りました。
万物の霊長である本質を発揮するには 自分の人生は自分で創造できる。
そして創造的な生活であり態度と言うか姿勢が大切と説きました。
面白いのは欲についてです。人の喜びを我が喜びにする。これこそが最上級であると言っていたのです。
欲については欲を捨てることはできない。捨てようとすること自体が欲だから。
楽しい欲をどんどん燃やせ。人の喜びをわが心の喜びとすることが、最も尊い欲だ。
とし自分も他人も喜びを得るための実現をすることが人生の成功に繋がると語り
天風哲学は多くの人に影響を与えました。
松下幸之助(パナソニック創業者)、原敬(元首相)、
浅野総一郎(浅野セメント創業者)、倉田主税(日立製作所元社長)、
飯田清三(野村証券元社長)、堀越二郎(零戦設計者)、
山中鏆(東武百貨店元会長)、尾身幸次(元財務相)、双葉山(元横綱)、
宇野千代(作家)、稲盛和夫(京セラ創業者)、
永守重信(日本電産創業者)、大谷翔平(米大リーグ選手)等など。
ロックフェラー三世が天風哲学をアメリカに持ち込もうとした。
ロックフェラー3世がその講演を聴いて感動し、信じられないほどのお金を積んでアメリカへ何度も招聘したが辞退し、日本人のために50年に渡り教えを説き続けました。
天風の教えは、金持ちになるための小手先のノウハウではなく、人間が本来持っている可能性を磨くことで、誰でも自分らしい成功の頂に到達できるというものなのです。
天風哲学は今の時代にこそ相応しいかもしれない
透明性が増した情報社会の現代では、「言行一致」の人が信頼や信用を引き寄せます。
お金や富とは、信頼や信用が数値化されたものですから、「言行一致」こそ新しい成功の条件なのです。
日本一のお金持ちと言われる斉藤一人さんもその一人でしょう。
言行一致の人生を颯爽と生き抜き、物心両面の成功を成し遂げた凄い日本人が、
後に続く私たちに残してくれた本物の成功哲学には、今の日本にこそ必要なことがたくさん語られています。
中村天風の名言や劇的な人生については、本や講演録のCDなどもたくさん出ていますが、
その教えをそのまま現代人が理解するのはとても難解です。
それでもロングセラーで売れ続けているのはやはり本質を求める、あり方を学びたいという人間が後をたたないということでしょう。
中村天風という哲人が今に伝えたかったことは人の可能性、本質ということではないかと思います。
そして万物の霊長としてのあり方を語るように人生は創作であり、映画に例えれば
主人公も自分であり「脚本」と「演出」と「監督」も自分が兼ねて、観客はお客様や知人などいうことになるでしょう。
ですので演じるには言葉や表情や身なりそして自分自身が演じきるということが人生の創作につながるのでしょう。
人は言葉の影響を非常に大きく受ける
物心両面の豊かな成功をした人に共通しているのは、「言葉の使い方」です。
心の態度や健康や運命に大きな影響を与えるものが、日常便利に使っている「言葉」。
言葉は、強烈な暗示力を持ち、人生を左右する力があります。
「困った」「弱った」「情けない」「悲しい」「腹が立つ」そしてそれを発する人たちともなるべく付き合わない。それはそれだけ言葉の力が強いからです。
もっともよくない言葉はため息だそうです。もし自分がため息をついてしまったら直ぐに今のはため息でないと否定することが大切だそうです。
人生が舞台ならば、発する言葉はすべて、大切な「セリフ」となります。
役者が舞台に上がるときに、どれだけの想いと情熱と魂を込めているか?
こうなるという信念で舞台同様人生を演じきるということ。
人間は誰でも、かけがえのない人生舞台の主演俳優として舞台に上がっていることさえ自覚していない人が多いようです。
ましてや、ハッピーエンドを描く舞台を自分自身で描くことが大切と語っています。
そして人生であり仕事でも
宇宙は生成発展している。それは社会で言えば、よりよい商品やサービスを提供することで
社会が良くなるか?間違いなくそうなると心底確信できれば必ず成就する。
それが宇宙の真理であり、法則だからだと語っています。
稲盛和夫氏 現代の名経営者です。
天風哲学に学び、京セラ、第二電電という一兆円を越える企業を2社もつくり
日本航空を再建した稲盛和夫さんは、人生の方程式というわかりやすい指標を提示しています。人生方程式 人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
著著も多い稲盛氏ですが具体的な経営方法の著書もある中でも目立つのはやはりあり方を説く本です。
これは考え方ということが成功の第一義にしており、もっとも大切な事としているためと思います。
天風哲学を学んだ松下幸之助宇宙の根源から見て、正しいかどうか。人生でも事業でも自問自答していたという。
このようなことを、昭和時代の哲人であった中村天風が伝えた【神人合一瞑想】と良い社会にする言霊を伝えた東京大学医学博士であった塩谷信男の【大断言】という祈り。
shioya1塩谷信男博士
自在力という著書もある。
中村天風と同じ、やはり宇宙の無限の力を如何に活かすか。
人類普遍の祈りである、大断言。言葉の力を使おうと提唱しています。
大断言とは「宇宙の無限の力が凝り凝って真の大和の御世が成りなった」。
という言葉で、10回唱えることを進めています。