睡眠の時間と質を下げる寝る前の悪癖1
日中のパフォーマンスをあげるには、できるだけ薬を使わず、睡眠の時間と質を確保したいものです。
ただ、多忙になればなるほど、過労死レベルに働かれている人であればあるほど、年齢が上がれば上がるほど、寝る前の悪癖が目立ち、睡眠が不良になり、メンタル不調が出てくる方が目立ちます。
心療内科の外来でよくみかける、寝る前の悪癖を3つご紹介いたします。
1.寝る前に依存物質摂取や行動依存をする悪癖
まず、午後3時以降のカフェイン摂取は体質的に夜ぐっすり眠れなくなる方もおられます。また、1日のカフェイン摂取量が男女ともに違います。一日のカフェイン摂取量を大幅に超えておられたため、30種類の向精神薬を他院で処方されても眠れない方もおられました。
わかっているけどやめられない寝る前の悪癖として、寝酒も日本人が多く取りがちな行動です。お酒を飲んで寝ていると寝ているように見えても、脳波を測ると普通の睡眠でみられる徐派が出ず浅い睡眠になっているため睡眠の質の低下が生じ、疲労が蓄積してしまいます。
ルイボスティや麦茶、白湯を午後3時から寝る前2時間前までの夕方に飲む習慣へかえることができれば、熟眠できるかもしれません。
他のわかっているけどやめられない寝る前の悪癖として、現代人はたいてい寝る前に携帯を手放せないのではないでしょうか。インターネット・SNS・ゲーム・マッチングアプリなど行動依存を疑われるものもあります。興奮してしまい眠れなくても、やめれず大変です。
デジタルデトックスとして、寝る前の読書やセルフマッサージなどの習慣へ変えることができれば幸いです。ご家族と会話してみたり、日中にオフ会に参加して感染に注意して群れてみたりなど人との繋がりを日中増やすと、依存は減ってくるかもしれません。
どうしても、止めることが難しいなら漢方や西洋の薬を扱っておりますので、お問い合わせください。お酒を嗜んだり、ダイエットされていたり、胃腸が不調だったり、コロナ後だったりすると、栄養障害でビタミン・ミネラル不足の不眠もありえ、当院は調べて治します。
ただ、煙草・お酒・違法薬物を嗜まれる方は、BZP系薬剤の交叉耐性や肝臓代謝酵素の影響で軽い薬は効かないので使えません。当院は、長時間診療をしますが、断酒で、採血必須のため異常があれば転院を依頼する場合もございます。覚悟された方のみご来院ください。
まず、依存物質や行動依存を減らせたらです。しかし、難しいことかもしれず、誰かに言われるより、自分のペースで向き合っていく他ないことです。覚悟が出来たら、依存症は脳の病で、専門的医療が必要になる場合も多いので、専門外来へお問い合わせください。
薬を使う前に、まず自分で試せる様々な工夫があるかもしれません。それでも、お困りの際は、出来る限り早い段階で(1週間に1日眠れないだけでも)お問い合わせください。早く受診して下さると、漢方や依存性のない薬で治療できるので、こちらも助かります。
それでは、皆さま、どうぞご自愛くださいますよう。