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古本屋ブックスパーチ | 鹿児島の古書店 | 古本の買取承ります

2024年6月10日(月)

2024.06.11 03:54

2024年6月10日(月)曇り


今日は悪夢も見ず蚊にも刺されず起床。

倉庫に寄って本の整理とネット受注の品を回収。

午前中は本の整理とネット受注分の発送を済ませる。

開店後はひたすらネット出品登録の作業。

常連さんが取り置きの品を買いに来られた。『エトセトラ Vol.11特集 ジェンダーと刑法のささやかな七年』。

売り場に出す分も仕入れていたのだけどもまだ出していなかった。出す前に少しめくってみる。

今号の担当編集者の小川たまかさんと小説家の村田沙耶香さんが対談している記事が気になったので読んだ。

主に性被害に関わる話で、村田さんの『地球星人』がそれを物語のかたちで非常に上手く描いているらしい。

村田さんは僕の中でとても重要な作家さんで本は手元にあるのだけれども、内容の濃さから未読の作品も多い。

『地球星人』も未読だけど、記事を読んでやはり読まないといけない作品だなと思った。

記事を読みながら性被害の描写がある小説で僕が真っ先に思い浮かんだのは村上春樹の中編小説『スプートニクの恋人』。

確か終盤あたりに出てくる挿話で、直接的ではなく少し抽象的な描写として出てくる場面なのだけれども、でもそれがかえって現実味のなさに閉じ込められるような暴力に遭っているのがありありと伝わってくる。

これが悪に遭遇した時に身の内で起こることなんだなと衝撃を受けたのを覚えている。

主体性を奪われる暴力という意味では、『82年生まれ、キム・ジヨン』も凄まじい小説だった。

性被害や暴力を描いた小説で僕が思い浮かんだのはこの2作品。

記事の中で性加害を受ける小説で島本理生さんの『あなたの呼吸が止まるまで』について村田さんがコメントしていた。

この作品も気になるので近いうちに入手したい。

今日も店舗での売上は全然だったが、まあそういう時期なのだろう。

今はネットの方に集中して作業に励もうと思う。

夜は、今週末に控えている読書会に備えて『源氏物語』を頑張って読み進めた。

定休日の水曜と木曜を頑張れば課題範囲は問題なく読み終えることができそう。

前回は課題範囲分を読み終えられなかったので今度はきちんと準備して臨みたい。