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佐藤信の五行日記

老いの戯れ言

2024.06.12 14:56

昔から(それこそ小学校時代から)忘れ物は多かった。

しかし、最近の忘れ物、物忘れは、日々、思わず「冗談だろ!」言いたくなるような頻度で起こる。

もちろん年齢が大きな理由なのだが、一度にふたつのことを同時に出来ないやっかいさ(なにか行動しながら頭で別のことを考えていると、かならずモノやコトを見失なってしまう)は、低速ギアへのシフトチェンジを促す天の配剤として、おとなしく受け入れるべきものなのだろうか。

そのかわり、(おそらく自分は存在しない)30年後の世界の様相とか、自分よりも二世代ほど若いひとびとが経験してきた時間の蓄積とか、思いもよらない方向への好奇心や、想像力のはたらきは活発になった。

老いの様相は老いの様相として、それなりに一筋縄ではいかない複雑な仕掛けや罠を秘めているらしい。


(表題は、半世紀前に演出した、ルネッサンス末期のイタリアの作曲家アドリアーノ・バンキエーリのマドリガル・コメディの日本語題名)