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Baby教室シオ

絵本『ねがいぼし かなえぼし』

2026.07.05 00:00

行事としての七夕の意味を子供達に理解する作品はこれまでに代表的な作品として出版されてきましたが、幼児には七夕伝説に関する話は少々難しいようでなかなか楽しめないというご意見もありました。しかしこの内田麟太郎氏の『ねがいぼし かねぼし』は七夕の所以がシンプルに書き込まれ幼児でも理解がしやすい作品です。

現代の小さな女の子の淡い恋心を表現した天の川は大変美しく思わず見入ってしまいます。現代の女の子が描いた短冊の願いとその結末は冒頭と巻末に記されています。そして次のページで伝説の扉が開き子供達を異空間へと惹きつけていってしまいます。

中国の伝説に由来するので作品の絵もそれなりに中国風でそこにも味があります。天空の恋愛話であり、同時に失恋話でもあることにロマンスを感じますが、山本隆さんのイラストが甘い話ではなくインパクトがある強い印象を残します。

七夕伝説は甘い甘い物語ではなくまた切ない物語でもない。知人が親の反対を押し切って結婚し結局上手くいかずすぐに離婚してしまい、親の反対する理由がわかったような気がするなんて話していたのを思い出し、盲目にならず現実的な事を理性をもって考えるべきなのかとふと考えてしまいました。とはいえ幼い子供達にそのような話をしても理解が難しいので話せませんが、勤勉性を身につけるべき小学生になればまた別の見方が理解できる年齢なので、その時期が来たら再読して多方面からの捉え方を学ぶきっかけにしても良いでしょう。絵本というものはやはり読み手の年齢によって捉え方があるので再読に再読を重ねることも素敵なことだと考えます。