中小企業も即実行に移せる『DX推進ガイドライン』
【ビジネス報道】 経産省(大臣:世耕弘成)は、平成三十年十二月十二日にデジタル トランスフォーメーション(DX)を推進する為の『DX推進ガイドライン』を取り纏めて公表した。本ガイドラインは、九月に公表した「DXレポート」における提言を基にDX実現や基盤のITシステム構築を行っていく上で、経営者が抑えるべき事項を明確にする事と取締役会や株主がDXの取組みをチェックする上で、活用できるものとする事を目的としている
同日同時に公表した「攻めのIT経営銘柄二〇一九」においても、本ガイドラインの観点を踏まえて選定を行っていく。
同省は五月に「デジタル トランスフォーメーションに向けた研究会(座長:青山幹雄)」を設置し、ITシステムのあり方を中心に企業がDXを実現していく上での現状の課題の整理と対応策の検討を行い、『DXレポート~ITシステム「二〇二五年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』として報告書を取り纏めて九月に公表していた。報告書では、DXを実現していく上でのアプローチや必要なアクションについての認識の共有が図られる様にガイドラインが必要との指摘があり、ガイドラインの構成案について提言がされていた。この提言を受け、本ガイドライン策定に至った。
本ガイドラインは「DX推進の為の経営のあり方、仕組み」と「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」の二構成。失敗ケースと先行事例も並べた。
前者は経営戦略・ビジョンの提示や経営トップのコミットメント、DX推進の為の体制整備等を挙げた。後者では、体制や仕組みの段階の全社的なITシステムの構築の為の体制や全社的なITシステムの構築に向けたガバナンス、実行プロセス段階のIT資産の仕分けとプランニング等。
ガイドラインは文章なので適宜、表計算シートで可視化して共有を図ると、社内での活発な論議に結び付けられる。中小企業でもDXを推進し易いガイドラインだ。
画像引用:DX推進ガイドライン Ver. 1.0/経産省