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堂崎の小島とりんご石

2024.06.27 07:39

https://www.city.goto.nagasaki.jp/community/040/050/030/010/01.pdf 【奥浦人の好きな場所

住)長崎県五島市平蔵町1055番地 堂崎の小島とりんご石】より

二つ仲良く並んだ丸い石。花崗岩が球状に風化したものだそうで、りんごの形に似ていることから「りんご石」という呼び名もあるとか。1500万年ほど前にできた福江島最大級の花崗岩類のかたまり(岩床)が、奥浦の平蔵付近から樫ノ浦、堂崎を通って久賀島南岸に達しているそうで、堂崎湾内では小島の角石が円形の石になり、りんご石のように風化する過程を見るこ

とができます。

◀湾内には小粒で半透明の石英を含む砂が堆積しているそうです。干潮時に砂浜に降りると、

沢山のウミニナがいました。

▲小島の方へ行くと、平べったく割れた石が沢山ある場所が。

◀海食岩が小さな洞窟のようになっているところもあり、まさにアドベンチャーワールドです。


http://www.chugoku-geo.or.jp/geology/chugoku/001 【花崗岩の風化】より

花崗岩は通称「みかげ石」と呼ばれており、粒子の大きさが数mm程度の石英、長石、雲母などの鉱物からなる岩石です。できた時代はいろいろですが、中国地方に広く分布しています。石垣や敷石、墓石などに古くから利用されており、誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。また、花崗岩が風化すると「まさ土」と呼ばれる白っぽくてザラザラした土になります。これも園芸などで広く使われています。このように、花崗岩は人間と関わりの深い岩石なのです。ところが、花崗岩からまさ土への風化過程は他の岩石に比べて複雑で、その機構も完全には解明されていません。

花崗岩は一般に、節理と呼ばれる縦や横の亀裂が発達しています。その亀裂に沿って水や空気が進入すると、長石、雲母などが粘土鉱物へと変化して「まさ土」化するのです。亀裂間隔が1m以上の地域では、「コアストーン」と呼ばれる未風化礫(大きいときは直径数mにも達する)がゴロゴロする特異な地形を形成します。また、亀裂間隔が数cmの亀裂密集帯では、水が岩盤全体に浸透するため風化が進行し、地表から100m以上の深さまで「まさ土」からなる「深層風化帯」を形成します。

風化した花崗岩は掘削がしやすい反面、災害の危険性も併せ持っています。まさ土化が進んだ斜面では崖崩れや土石流などの土砂災害がしばしば発生します。また、コアストーンが山腹斜面に点在する地域では落石の危険性があります。さらに、岩自体は非常に硬質でも、亀裂や節理に囲まれた岩塊が崩壊やすべりを起こすこともあります。

このように、花崗岩は風化形態により様々な表情を見せます。我々は、昔の人と同じように花崗岩を開発するだけでなく、上手に付き合っていく必要があります。


https://www.gsj.jp/geology/fault-fold/formation/r-classification/index.html 【岩石の分類】より

岩石の分類

岩石や地層には決まった基準に従ってつけられた固有の名前がありますが、たくさんの名前の中には馴染みの薄いものや、基準の分かりにくいものもあるでしょう。本ページでは、これらの名前を整理してあります。

一般に、岩石はでき方の違いにより、火成岩、堆積岩、変成岩に大別されます。

火成岩 : マグマからかたまってできる。( → 火成岩の分類へ )

堆積岩 : ふりつもったものがかたまってできる。( → 堆積岩の分類へ )

変成岩 : 強い熱や圧力をうけてできる。( → 変成岩の分類へ )

岩石は鉱物とガラスの集合体です。通常、地質図に表される岩石の区分に使われるのは鉱物の種類や量までですが、年代や成分を調べるためには、専用の機器を用いて原子構造の違いや元素の量まで分析することがあります。

鉱物の種類や成分は、岩石や地層のでき方 を知る上で大変重要です。

1. 火成岩の分類

火成岩の分類には、1) 岩石の組成と組織を基準にした分類と、2) 岩石の成因を基準にした分類があります。

1) 岩石の組成と組織を基準にした分類

火成岩のもととなるのはマグマです。地球上に多くの種類の岩石が存在する理由は、主に

マグマの種類がいろいろあること (組成の多様性)

熱いマグマから冷たい岩石になるまでの冷え方がいろいろあること

によります。マグマの種類は石の組成に、冷え方は石の組織に反映されます。

図:火成岩の多様性の原因

これらの岩石のうち、ひん岩、石英斑岩は今後は使わないことになっています。

なお、上の図に示した名前の岩石は日本で一般的に見られる火成岩で、非アルカリ岩 と呼ばれる岩石です。世界中にはこれとは異なる アルカリ岩 と呼ばれる岩石が数多くありますが、日本では少量です。アルカリ岩と非アルカリ岩の違いは、文字通りアルカリ (カリウムやナトリウム) の量がアルカリ岩では多く、非アルカリ岩では少ないことで区分されます。ただし、本当の違いはもととなるマグマの基本的な性質です。これについて詳しいことは岩石や地層のでき方のページの「3) アルカリ岩と非アルカリ岩」を参照してください。

2) 岩石の成因を基準にした分類

火成岩では、成因を重視した分類がしばしば用いられます。特にマグマが地表に噴出した火山岩では、溶岩、火砕流堆積物などが、地表近くに貫入した火山岩では、岩脈、シル (岩床) などがよく使われます。この場合も、岩石の組成と組織による分類を併用し、安山岩溶岩、玄武岩岩脈などと呼ぶことが普通です。

図:岩石の成因を基準にした分類

3) 火砕岩の分類

火山活動で放出されたさまざまな大きさの砕屑物が固まってできた岩石を火砕岩といいます。火砕岩はマグマを起源物質としているので火成岩に含められる場合と、降り積もってできるという形成メカニズムに注目して堆積岩に含められる場合があります。また、火成岩・堆積岩双方の特徴があるので、いずれにも含めずに独立させることもあります。

火砕岩は、普通、堆積岩の分類と同様に粒子のサイズに基づいて分類します。火山砕屑物の分類は、「2. 堆積岩の分類」の表を参照してください。

火砕岩の分類例

凝灰岩 : 火山灰を主体とする岩石

火山礫凝灰岩 : 火山灰を主体とし、火山礫を含む岩石

凝灰角礫岩 : 火山灰を主体とし、火山岩塊や火山礫を含む岩石

など。

2. 堆積岩の分類

堆積岩のもととなるのは、いろいろな起源を持つ粒子です。ふつうの堆積岩は粒子のサイズで分類しますが、生物起源の堆積岩は個別の分類があります。

堆積岩のもととなる砕屑物は、粒径で分類されています。

ふつうの堆積岩の例。

礫岩 : 礫を主体とする岩石

砂岩 : 砂を主体とする岩石

シルト岩 : シルトを主体とする岩石

泥岩 : シルトや粘土を主体とする岩石

など。

生物起源の堆積岩の例。

石灰岩 : 石灰質の殻をもつ生物 (*1) 起源の岩石

チャート : 珪質の殻をもつ微生物 (*2) 起源の岩石

(*1) サンゴ、有孔虫など

(*2) 放散虫、珪藻など

3. 変成岩の分類

変成岩のもととなるのは、既にある岩石です。新たに高い温度・圧力を受けること (変成作用) によって、変成岩がつくられます。

変成岩の分類には、原岩の種類や温度・圧力条件など、幾つかの基準があります。温度・圧力の程度は岩石の組織に反映され、変成作用の特徴も表しうるため、組織を基準にした分類がよく行われます。主に強い熱をうけてできたものを 熱変成岩 (または 接触変成岩)、熱と圧力を同時に受けてできたものを 広域変成岩、断層活動に伴ってその周辺の岩石が変形・破砕されてできたものを 動力変成岩 と呼んでいます。

以下には変成岩の代表的な岩石名を示します。

マグマの熱により変成したもの。

ホルンフェルス : 主に泥岩が熱を受けて緻密になった岩石

結晶質石灰岩 (大理石) : 石灰岩が再結晶して粗粒になった岩石

など。小さな結晶がすきまなく組み合わさっている特徴があります。

地下深部の熱と圧力により変成したもの。

千枚岩 : 主に泥岩が熱と圧力により剥離性を持つようになった岩石

結晶片岩 : 熱と高い圧力を受けて縞状の組織を持つようになった岩石

片麻岩 : 高い熱と圧力を受けて縞状の組織を持つようになった岩石

蛇紋岩 : かんらん岩が熱と圧力を受けた岩石 (かんらん石、輝石が蛇紋石化してできる)

など。結晶が同じ方向に並んでいるため、薄くはがれやすい特徴があります

これらの岩石は、変成で新しく結晶化した鉱物の種類に基づいて、更に細分されることがあります。

岩石は天然の生成物ですので、分類基準の規格に必ずあてはまるわけではありません。中間的な種類や例外が存在することもご理解ください。岩石や地層の成因については、「岩石や地層のでき方」のページも参照してください。