フジコ・ヘミング ピアノリサイタル@八王子オリンパスホールへ。
6月にたまたま無印良品の本コーナーでフジコ・ヘミングさんの14歳の日記という本を見かけて、あまりにもイラストがかわいらしいので衝動買いしてしまいました! もっと知りたいなと思っていたら、ちょうど『フジコ・ヘミングの時間』という映画もあるではないですか! 早く観たくて、スイス出発日の午前中に鑑賞。銀座の映画館は激込みで、シニアの方ばかり。圧倒的にシニア女性ファンが多いピアニストです。フジコ・ヘミングさんのかつてのTV特集などもYouTubeで見たり、自己啓発書みたいなものも出ているのでそれも読んだり、映画まで観たら、すっかり私の理想の80代の過ごし方のお手本として、マイヒーロとなっていきました。
映画の中のフジコ・ヘミングさんは、少女のようでかわいらしいのです。永遠の17歳とご本人おっしゃっています。白い肌にふわっとチークを塗られ、アンティークな服+ご自身で何かをアレンジしていつもコーディネートされていらっしゃるようで、唯一無二のフジコ・ヘミングさんにしか描けない人生を歩んでいらっしゃるところが、多くのファンを惹きつけてやまないのです。
シニア世代なのに、いまだに夜型人間で、毎日ジャガイモを食べている。ピアノも毎日何時間も弾いているし、1D1Uも欠かしません! ParisとLAと日本に家があり、インテリアはアンティークなものがだくさん飾られていて、薄暗いオレンジ色の照明の中、下北沢でピアノを弾くフジコ・ヘミングさんは、Parisの風景の中に溶け込んでいるようにしか見えませんでした。
好きなものに囲まれている暮らし、人々を魅了するピアノ演奏、世界中を今も廻って演奏の旅に出られている、そんな健康すぎる85歳! もうこれは、ライブで音を聴きにいかないと!
チケットぴあで調べていた、「先行抽選予約」というのがありまして、登録しておいたら、当選通知が来ました。2枚チケットが購入できて、12列目の16.17番の席は、奏でる手も姿も見えて音も良い、ピアノ鑑賞にはべスポジと言われるところでした! ここ数年はピアノリサイタルによく行っているので、同じ曲でもピアニストによって音色が違うなど、音の聴き比べもできるようになってきました。ピアノ鑑賞準備万端で当日を迎えました!
フジコ・ヘミングさんが、赤いフェザーのような装飾がついたフワフワの衣装で現れました! ヘアカラーはシャンパンのように。ふわっとした髪、片側だけ耳にかけて、大きな黒いコサージュをつけていらっしゃいました! マイクを手に取り、「みなさん、今日はありがとうございま~す」と、鼻にかかるマイルドな声でおっしゃると、会場のみなさんは、一気に力が抜けたに違いありません。
フジコ・ヘミングさん奏でる『別れの曲』『トルコ行進曲』『月の光』『ラ・カンパネラ』『トロイメライ』・・・贅沢なひと時です。ピアノは打楽器だというけれど、そのピアノの音は、さらさらとしていて、とても柔らかいものでした。細かい速い動きの音でさえ、1つ1つがさらさらながらもはっきり聴こえてくるのです。なんかとても不思議でした。
かつてピアノを聴くと、あれもこれも雑念が浮かんできていたのですが、今回は、瞑想を習得しているのもあり、集中して音を身体で感じることもできるようになっていました。フジコ・ヘミングさんの音が体の中に入り、私も一緒に音と戯れているような、夢心地な気分を味わいました。どんどん体の力が抜けていく感じでした。ピアノを弾く速度、音の強弱、動き、まったくお歳を感じさせないです。
後半はライトブルーのドレスでした。あのふわふわな感じは、フジコ・ヘミングさんならではです! 1曲ごと短い曲なので、曲が終わるごとに客席も拍手をすることができて、そのたびにちょっと会釈をしているようなしぐさを見せていました。なんかうれしいです。
最後、客席の3人の方が、直接花束、お手紙、差し入れを渡しに行っていました。こういうの勝手にしてもいいんですね!(笑) とくにフジコ・ヘミングさんよりもちょっと若いくらいの方が、お手紙を渡したときに、握手が交わされて、そのお手紙を持って行った人がとてもうれしそうで、こちらまで感動しました! 本当に素晴らしいピアノリサイタルでした。
また次も観に行きたいと思い、チケットぴあを調べていると、来年の6月のチケットがすでに販売されており、S席は△印。母と二人分を買おうとしたら、エラーになってしまったので、1枚ずつ買ってみることにしました。1枚購入できて、次・・・と思ったら、S席×印になってしまいました?! しかし、3日空けて今見たら、S席また△になっていましたので、母の分が今買えました!
◎6/7 東京 フジコヘミング、今チェックしてみてください! また拝みに行きたいと思います。(笑) フジコ・ヘミングさん、お元気で! 本当に素敵な演奏をありがとうございました。