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『ノボさん〜小説 正岡子規と夏目漱石』を読了

2024.06.28 06:09

「(松山には)三津浜いう、ええ浜があって、まっこと綺麗な海が目の前にある!」

『ノボさん 〜 小説 正岡子規と夏目漱石』の中に出てきたこの文章を読みながら、そういえば、おばあちゃんの戸籍謄本に三津浜という地名が書かれていたなーなんて思い返していました。

僕が小さい頃、おばあちゃんから「圭ちゃん、正岡子規は遠い親戚なんだよ。」と聞きましたが、あのあたりで繋がっていたのでしょう。

それなのに、正岡子規のことは有名な俳人であることと、俳句「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」くらいしか知らず、どんな生涯だったのかを知りたくて、この小説を読んでみました。

読んでみて思ったのは、なんて天真爛漫!そして、なんて自由に生きた人なんだろう!ということ。そして、才能に溢れている!

もちろん、20代から病に冒され30代半ばで亡くなっているのは残念ですが、それでも日本の近代文学に残した功績はすごいですよね。

そして、生涯に渡った夏目漱石との関係もいい。

この小説の中で、子規が「松山はどげなで?」と聞いた時、漱石が「いいところだが、田舎者は遠慮がなさすぎて困る。その図々しさが生徒たちの性根にまで広がっている。言うことを聞かない。」と返すのですが、漱石のその言葉と先日読んだばかりの『坊ちゃん』の光景がリンクしてきたのもちょっと面白かったです。

今度、松山に遊びに行こうと思っているので、三津浜にもちょっと寄ってこようかなー