「古志」YouTube句会(6月)を終えて
2024.06.30 21:00
6月22日(土)は「古志」Youtube句会でした。
毎月第四土曜日に定期開催しています。
特選句からいくつか。
珈琲や緑雨の小屋に二人だけ 田原眞知
前回からご参加の田原さん。
〈緑雨の小屋〉が詩的です。
緑の木々に囲まれた小屋なのでしょう。
雨に降り籠められた静けさが感じられます。
二人の人物の関係性もさまざまに想像されます。
〈珈琲や〉という無駄のない上五の切り口も効果的でした。
アイスコーヒー冷めたコーヒー父息子 奈良握
偶然にもこちらも珈琲の句であり、二人の人物を描いた句ですが、
趣はだいぶ異なります。
こちらは父と息子であることが明示してあります。
長い語り合いなのか、長い沈黙なのか、
そのあたりは読者の想像に委ねられていますが、
珈琲はそっちのけで、長い時間が経過したことだけは確かです。
父と息子の関係性を珈琲によってうまく表現している一句です。
竹箒夜空を掃いてほたる狩る 西川遊歩
少年期の思い出とのこと。
ゆたかに群れ飛ぶ蛍の様子が想像されます。
〈夜空を掃いて〉によって、ロマンティックな一句になりました。
「古志」YouTube句会は毎月第4土曜日に開催しています。
次回は7月27日(土)です。
ぜひご参加ください。