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イベント事業と廃棄物問題:求められるサスティナブルな運営

2024.07.02 02:30

イベント事業は、コンサート、フェスティバル、スポーツイベント、会議など、さまざまな形態で大量の廃棄物を生み出します。これらの廃棄物には、プラスチック製のカップや食器、紙、装飾品、包装材などが含まれます。イベント終了後に大量のゴミが残されることが一般的であり、これが環境に悪影響を及ぼすことから今後の対策が重要です。

具体的な廃棄物問題

プラスチック廃棄物:

一回使い捨てのプラスチック製品が多く使用され、リサイクルされずに廃棄されることが多いです。

食品廃棄物:

イベント中に販売される食品の残りや、賞味期限切れの食材が大量に捨てられます。

装飾とプロップス:

一度のイベントで使用された装飾やプロップスがそのまま廃棄されることが多いです。


サステナブルな運営の取り組み

リサイクルと再利用:

リサイクルステーションの設置: イベント会場にリサイクルステーションを設置し、プラスチック、紙、ガラスなどを分別してリサイクルするように促します。

リユーザブル食器の利用: 使い捨て食器の代わりにリユーザブル食器を導入し、使用後に回収して洗浄するシステムを整えます。

デジタル化: チケットやプログラムをデジタル化することで、紙の使用を削減します。

食品廃棄物の削減:

フードバンクへの寄付: 余った食品をフードバンクに寄付し、廃棄物を減らすとともに社会貢献を行います。

コンポストシステムの導入: 食品廃棄物をコンポスト化し、有機肥料として再利用する取り組みを進めます。

エコフレンドリーな装飾:

再利用可能な装飾品: 再利用可能な装飾品を使用し、イベントごとに使い回すことで廃棄物を削減します。

持続可能な素材の使用: バンブーやリサイクル材料など、環境に優しい素材を選ぶことが重要です。

参加者の意識向上:

教育キャンペーン: 参加者に対して環境保護の重要性を教育し、廃棄物削減に協力してもらいます。

インセンティブの提供: リサイクルや廃棄物削減に協力した参加者に対して、特典や割引を提供します。


実例と成功事例

グラストンベリーフェスティバル:

世界最大級の音楽フェスティバルの一つであるグラストンベリーフェスティバルは、使い捨てプラスチックの使用を禁止し、リユーザブルカップを導入しました。また、フードバンクへの食品寄付も行っています。

ロンドンオリンピック:

2012年のロンドンオリンピックでは、イベント全体のサステナビリティを重視し、リサイクル率の向上やエネルギー効率の改善に取り組みました。廃棄物の98%がリサイクルまたは再利用されました​ (Greentumble)​。


まとめ

イベント事業が直面する廃棄物問題は深刻ですが、サステナブルな運営に向けた取り組みを強化することで、環境負荷を大幅に減少させることが可能です。リサイクルと再利用、食品廃棄物の削減、エコフレンドリーな装飾の使用、参加者の意識向上など、総合的な対策が求められます。持続可能な未来を目指して、業界全体が一丸となって取り組むことが重要です。


環境省:イベントにおける環境配慮ガイドライン【プレミアム基準策定ガイドライン別冊】2019年9月

pic:ASphotofamily/Freepik ※Photo is an image.